扉をたたく人
心の扉を開けてくれたのは 不法滞在者だった

公式サイト http://www.tobira-movie.jp
コネチカットの大学教授のウォルター(リチャード・ジェンキンス)は、妻の死後、心を閉ざし孤独な毎日を送っていた。
学会に出席するため久しぶりにニューヨークの別宅へ行くと、そこに見知らぬ若い男女が住んでいるのに驚く。
彼らはシリア出身のタレク(ハーズ・スレイマン)とセネガル出身のゼイナブ(ダナイ・グリラ)で、不法滞在者。
ウォルターは行くあてのない2人を、しばらく部屋に泊める事にした。
タレク達は不動産詐欺にあって、ウォルターが持ち主とは知らないで住んでいたんですね。
ウォルターの奥さんはピアノがうまかったらしく、ウォルターもピアノをたぶん妻の死後に習い始めたのでしょうけど、年齢的なものもあって上達は難しい。
でもクラシックは好きだし、タレクが演奏する打楽器ジャンベに興味を持ち、彼から叩き方を教わります。
タレクはとっても明るくおおらかで、オープンな性格。
無味乾燥な日々を送っていたウォルターの表情も、段々明るく楽しげになっていきます。
そんなある日、地下鉄で無賃乗車を疑われて逮捕されたタレクは、不法滞在を理由に拘束されてしまいます。
ウォルターは何とか彼を救い出そうと奔走し、入管の拘置所にも毎日面会に行きます。
そして息子と連絡が取れないと心配した、ミシガン州に住むタレクの母親モーナ(ヒアム・アッバス)が、ニューヨークにやってきます。
もともと移民の国のアメリカには、不法入国、不法就労、不法滞在はきっとものすごい数なんでしょうね。
だけど9.11までは、わりとゆるかったらしい。
日本は移民を認めていないので、日本人とアメリカ人では、こういう問題に関する感覚が違うかもしれませんね。
テロの後、急に厳しい措置が取られるようになったのが問題ね。何十年も滞在していた人も、発覚すれば強制送還。
もともと厳しければ、こんな問題にならなかったのでしょうけれど。
一口に不法滞在といっても、理由は人それぞれ。タレクの場合は、過去に難民申請をしています。
平和な日本に暮らしている者には実感できない、様々な事情があるんですね。
9.11後、日本でのバングラディシュからの就労者が増えたと聞きました。
欧米はイスラム教徒には危なくなって、日本は安全だからというのが理由らしいです。
アメリカが抱える社会問題のひとつを知る映画でした。
みんながテロリストってわけじゃないのにね。
もちろん合法的に滞在する許可を取らなかった方に責任があるけど、ほったらかしにしていた政府にも問題があるでしょう。
法律って一部の悪人のためにあるから、難しいのよねえ。
心情的には、タレクのような人がアメリカにいても何の害もないじゃないのと思いますけど、感情で滞在していい人といけない人を決めるわけにはいきませんからね。
今作でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたリチャード・ジェンキンス。
名脇役なので、色んな作品で見る人ですよねえ。
いかにも真面目な教授に見えます。
ラスト、自分の感情をぶつけるようにジャンベを叩きます。
ウォルターとモーナのラブシーンは不要じゃないかと思いましたが、美人だからしょうがないのかしら。(笑)
最近、映画の日やレディースデイ以外に、シネコンや映画館独自のサービスデイがあったりするけど、恵比寿ガーデンシネマは、15周年記念で15日が千円なのね。たまにしか行かないので、知りませんでした。
でも今月は、レディースデイと重なるから意味ないわ。(笑)
(鑑賞日7月1日)
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コメント
そうなんですよね。個人の感情や、その人が個人的にどういう人かは関係ないところにルールがあるんですよね。それは百も承知なんだけど、気持ちで納得できないのが切ないです。
投稿: KLY | 2009年7月 2日 (木) 23:37
★KLYさん
心情的には滞在を許可してほしいと思うから、切ないですねえ。(溜息)
投稿: 風子 | 2009年7月 3日 (金) 09:55