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2014年5月 6日 (火)

レイルウェイ 運命の旅路

遺恨の彼方に

The_railway_man

公式サイト http://www.railway-tabi.jp

実話に基づいた映画

原作: レイルウェイ 運命の旅路 (エリック・ローマクス著/角川文庫)

1980年、鉄道好きな初老の男性エリック・ローマクス(コリン・ファース)は、列車で相席となった女性パトリシア(ニコール・キッドマン)に恋をし、やがて2人は結婚する。エリックとパトリシアは深く愛し合っていたが、幸せな日々は長くは続かなかった。エリックは若い頃に第二次世界大戦に従軍していた際の、過酷な戦争体験で負った心の傷に苛まれていて、日増しに気難しくなり、自分の殻に閉じこもるようになる。パトリシアはそんな夫を何とか救いたいという一心で、退役軍人会のフィンレイ(ステラン・スカルスガルド)を訪ねる。だが、フィンレイもまた戦争のトラウマから立ち直っておらず、同じ苦しみを抱えていた。そしてエリックやフィンレイの悪夢のような体験に深く関わる、日本人通訳だった永瀬(真田広之)が、今も生きていることを新聞記事により知っていたという。

原作は「泰緬鉄道 癒される時を求めて」(角川書店)という邦題で出版されたのが絶版になり、本作の公開にあわせて、映画と同じ邦題の文庫本で再発売されました。

離婚歴があり、長年看護師として働いたパトリシアは、夫が悪夢にうなされ心を閉ざしてしまうのを何とかしたいと思いました。
戦争時の事が原因らしいと、退役軍人会のフィンレイを訪ねますが、みな戦時中の話はしないと言われます。
しかしこのままでは夫婦として暮らしていけない。パトリシアは何とか夫を救いたい。
夫が話すのはシンガポールの陥落まで。
パトリシアはその後の様子をフィンレイに尋ねます。

第二次大戦中の永瀬を演じた石田淡朗は、本作より先に撮影があった「47RONIN」で真田広之と、「モネ・ゲーム」ではコリン・ファースと共演しているんですね。

Ishida_railway

若き日のエリックを演じるのは、「戦火の馬」で主役に抜擢されたジェレミー・アーヴァイン

The_railway_man_4

通信将校だったエリックは、1942年2月のシンガポールの陥落により、日本軍の捕虜となり、鉄道建設に従事させられた。
仲間とこっそりラジオを作っていたのがばれて、スパイ容疑をかけられて拷問を受けます。

彼がどこかへ連れて行かれ、戻ってきたのは2週間後。

The_railway_man_5

何があったのかエリックは何も話さなかったけれど、死ぬより辛い事があったのだと推測はできるとフィンレイは言います。
そして新聞記事で、当時通訳をしていた“ナガセ”が生きていて、現在、当時の場所で観光客相手に仕事をしているのを知ったといいます。

永瀬が生きていて当時の場所にいると知ったエリックは、激しく動揺し悩んだ末、単身タイへ向います。

エリックと永瀬が対峙する場面は、緊迫感でドキドキしました。
エリックの激しい感情が、鬼気迫ります。

The_railway_man_3

それと、改めて2人共演技派だなあと思いました。

タイへ行くだけでも、エリックにはとても勇気がいる事だったと思います。
そして何十年も自分を苦しめている出来事にかかわった人物を、目の前にした時の感情。

それと同時に、どうしたら、自分は過去の忌まわしい体験から解放されるのか。
この先、どうすれば良いのか。

永瀬を殺して自分も死ぬとかも、よぎったのかな。
きっと色々な事が、脳裏に浮かんだじゃないかな。
原作にはどのように書かれているのかしら。

戦争は狂気と悲劇しか生まない。
でもこの2人のように、和解して乗り越える事もできるんだなあと、涙が出ました。

戦争体験によるPTSDの映画は多いけど、その後のこういう話はなかなかないですね。

ひどい目にあって復讐しなかったというのでは、「輝く夜明けに向って」(実話ベース)を思い出しました。和解はないけど、自分を拷問した相手を見かけたとき、相手を赦したと。

ニコール・キッドマンは、今回は地味な脇役だけどよかった。
妻の存在が、エリックに大きく影響しているのがわかる。
パトリシアと結婚しなかったら、エリックはトラウマを抱えたままだっただろうし、もしかしたら彼女に恋ができた時点で、エリックの心はほんの少しいい方向に向き始めていたのかも知れないなんて思いました。

エリックさんご本人は、本作の撮影を見学されたりもしたそうですが、映画の完成前に亡くなられました。

The_railway_man_2

映画の本筋とは関係ないですが、鉄道建設は危険で苛酷なので、イギリスではアイルランド移民、アメリカでは中国の移民が携わったという事。
欧米では、貧しい移民がそういう仕事に従事させられたと知りました。
アメリカの警官や消防士にアイルランド系が多いのは、危険な仕事なので、そういう仕事にはアイルランド移民が就いたからだと聞いたけど、鉄道建設でもそうだったのね。

(鑑賞日5月1日)

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【映画】ら~わ行」カテゴリの記事

コメント

とんでもない山の中や、断崖絶壁のような所にまで鉄道が引かれているのを見ると、すごいなあと思っていただけの自分を反省したいです。
ドンだけの苦労があったかと思うと。。
個人に恨みを抱くのもやむを得ないのかとも思ったですが、こんなふうな結末を迎えることもできるのもまた人の世ですね。

★sakuraiさん
鉄道が作られる裏事情を知って、同じく反省です。

鉄道建設に捕虜とか奴隷を昔は労働力としていたんですね。
まあある意味戦時中なんで、どこの国でもやっていたことかもしれませんし、敗戦後日本人のシベリアで、過酷な作業を強いられていますから。
エリックの気持ちはわかりますが、日本人の立場もあるんですがね。
こちらからもTBお願いします。

★atts1964さん
戦争に勝っても負けても、
どちらの側でも、
トラウマを抱える人は多いだろうと思います。

TBありがとうございます。
アイルランド系のアメリカ移民は過酷な労働についていたのを他の映画でも見ました。
石田淡朗さんは、「モネ・ゲーム」にも出ていましたか。全然覚えていません。
この映画はコリン・ファースの秘めた心の闇が上手く描かれていました。紳士の風貌なだけに余計に怖い。
dieとmurder。立場によって同じ行為をいう時の表現が変わる、ということは肝に銘じていくべきですね。

★ミス・マープルさん
戦争は勝っても負けても、不幸や悲劇しかもたらさないですね。

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