サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

予告編

  • 美女と野獣

    パッセンジャー

    キングコング:髑髏島の巨神

    LION/ライオン ~25年目のただいま~

日本へのメッセージ

最近のトラックバック

« ザ・ウォーク | トップページ | ブラック・スキャンダル »

2016年2月 2日 (火)

サウルの息子

アウシュヴィッツの日常

Son_of_saul

公式サイト http://www.finefilms.co.jp/saul

第68回 カンヌ国際映画祭 グランプリ受賞作

1944年10月、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所。ここの収容されているハンガリー系ユダヤ人のサウルは、移送されてきた同胞をガス室へと送り込み、その死体処理も行う“ゾンダーコマンド”として働いていた。ある日サウルは、ガス室で生き残った息子とおぼしき少年を発見する。少年はサウルの目の前ですぐさま殺されてしまうのだが、サウルはなんとかユダヤ教の聖職者ラビを捜し出し、ユダヤ教の教義にのっとって埋葬しようと、収容所内を奔走する。そんな中、ゾンダーコマンド達の間には、収容所脱走計画が秘密裏に進んでいた。

第73回ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞を受賞し、
米アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされているハンガリー映画。
監督のネメシュ・ラースローは、ハンガリー生まれのユダヤ人で38歳。

“ゾンダーコマンド”たちも、数か月働かされた後で殺されたそうです。
大量虐殺の証拠を消すためらしい。
殺しちゃえば、証人はいないものね。

映像はサウルに焦点を当て、死体処理など、収容所の様子はわざとぼかしてあります。
この撮り方がうまいですね。
日常となっている仕事を、直視しないようにしているサウルの心情のようでもありました。
ぼかされていても、その無残さや、死体が物として扱われている事がわかります。見ているのが辛かったです。
人間としての尊厳などない場所。

殺されるとは知らずに、ガス室に送り込まれるユダヤ人たち。
彼らが苦しみ死んでいくのを聞いている、サウルたち“ゾンダーコマンド”。
自分たちもいずれ殺されるとわかっていて、感情を殺して日々仕事をこなしている。
ガス室の清掃も彼らの担当。

死体は焼却され、その灰は川に捨てられる。それらの仕事も担当。
ユダヤ教では、火葬は死者が復活できないとして禁じられているって、知りませんでしたよ。これを知らないと、サウルがなぜ正式な埋葬をとこだわるのかわかりませんよね。

ある日ガス室で死なずに息のある少年がいた。しかしその少年は軍医に殺されてしまう。
そして解剖されてから焼却されると聞いたサウルは、なんとか解剖させずに、ラビに追悼の祈りをしてもらって埋葬しようとします。

しかし、どうも少年はサウルの息子ではないようですね。
仲間が、「お前には息子はいないだろ」と言っているし。
でもそれは重要ではないんですね。
少年を埋葬することは、彼にとっての反乱だったのか、人間としての主張だったのか。

とにかくアウシュヴィッツの実態を突き付けられて、辛い映画でした。
サウルが唯一顔に表情を出す場面がありますが、それもむなしく...weep

(鑑賞日2月1日)

« ザ・ウォーク | トップページ | ブラック・スキャンダル »

【映画】さ行」カテゴリの記事

コメント

TBありがとうございます。
そうか、ユダヤ教では火葬は禁止されていたんですね。それでサウルが埋葬にこだわったのに納得します。
あの少年はサウルのが、同胞をガス室に送り、その死体を処理している任務に就いていつことへの懺悔の対象だったのでしょうね。あの子を正しく埋葬することで自分の魂が救われると思ったんじゃないでしょうか。
終盤の笑顔がそれを物語っていた気がします。

★ミス・マープルさん
子供の復活に未来を託したかったのかもしれないなあ、
とも思いました。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1226073/63694144

この記事へのトラックバック一覧です: サウルの息子:

» サウルの息子・・・・・評価額1800円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
煉獄に生きる者たち。 アウシュビィッツ収容所の解放から70年目の昨年、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞したハンガリーの作品である。 主人公のサウルは、囚人の中から選抜され、数か月間生かされる代わりに、収容所の労役を担う“ゾンダーコマンド”の一人。 ユダヤ人でありながら、同胞の虐殺の加担者となった彼は、ある日息子とおぼしき少年の死体を見つけ、何とか正式に埋葬したいと奔走する。 過...... [続きを読む]

» サウルの息子/SAUL FIA/SON OF SAUL [我想一個人映画美的女人blog]
2015年カンヌ国際映画祭グランプリ受賞、ゴールデングローブ賞外国語映画賞ほか、 様々な映画祭で話題。本年度のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート中のハンガリー映画。 強制収容所で死体処理に従事するユダヤ人のサウルが、息子の遺体を見つけ、ユダヤ教の教...... [続きを読む]

» サウルの息子 [映画好きパパの鑑賞日記]
 ナチスの強制収容所で、焼却された遺体の処理などはユダヤ人の収容者がやらされており、その目線から虐殺を徹底的に追った作品。手ぶれ長回しで遺体がごろごろと、強制収容所を扱った作品の中でもトップクラスのえぐい映画。見ている最中に、お腹が痛くなってきました。…... [続きを読む]

» [映画『サウルの息子』を観た(短評)] [『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭]
☆・・・これは見なくてはなるまい、と新宿の映画館に向かいました。 ・・・物語はネットの紹介によると以下。  ≪1944年10月、アウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所。ハンガリー系のユダヤ人、サウル(ルーリグ・ゲーザ)は、同胞であるユダヤ人の屍体処理に従事する特殊部...... [続きを読む]

» 『サウルの息子』映画@見取り八段 [映画@見取り八段]
監督: ネメシュ・ラースロー キャスト: ルーリグ・ゲーザ、モルナール・レヴェン… [続きを読む]

» サウルの息子 [象のロケット]
1944年10月。 ナチス・ドイツ占領地のポーランド南部にあるアウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所には、連日、大勢のユダヤ人が運ばれてきている。 ハンガリー系ユダヤ人男性サウルは、ナチスが収容者の中から選抜した死体処理に従事する特殊部隊“ゾンダーコマンド”の一員だった。 ある日、息子の死を目撃したサウルは、ユダヤ教にのっとった埋葬をしたいと奔走する…。 戦争ヒューマンドラマ。... [続きを読む]

» サウルの息子 [風情の不安多事な冒険 Part.5]
 ハンガリー  ドラマ  監督:ネメシュ・ラースロー  出演:ルーリグ・ゲーザ      モルナール・レヴェンテ      ユルス・レチン      トッド・シャルモン ... [続きを読む]

» サウルの息子 [映画三昧、活字中毒]
■ ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞サウルの息子/SAUL FIA 2015年/ハンガリー/107分 監督: ネメシュ・ラースロー 出演: ルーリグ・ゲーザ/モルナール・レヴェンテ/ユルス・レチン/トッド・シャルモン/ジョーテール・シャーンドル 公式サイト 公開: 2016年01月23日 1944年、アウシュヴィッツ=ビルケナウ強制収容所で、同胞であるユダヤ人をガス室に送り...... [続きを読む]

» 映画:サウルの息子 SAUL FIA 狂気 vs 正気の狭間、を画く、21世紀ならではの「驚愕の1本」 [日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜]
カンヌ映画祭グランプリ作品。 なので、公開後早めに観に行こうと決めていたが、なかなか足が向かない… 仕事後に、凄惨な状況を描くアウシュビッツ映画を観る気分には、とても なれないのだ!(笑) 結局、かろうじて日曜の仕事帰りに、やっと鑑賞。 オープニングで...... [続きを読む]

» 『サウルの息子』 [こねたみっくす]
ホロコーストを音で見せる、想像力から来る臭いで見せる。 第68回カンヌ国際映画祭にてグランプリを受賞したハンガリーの新鋭ネメシュ・ラースルー監督作品。それは「悲劇の物語」 ... [続きを読む]

» 神が与えしもの~『サウルの息子』 [真紅のthinkingdays]
 SAUL FIA  SON OF SAUL  1944年、アウシュビッツ。ユダヤ人強制収容所には、「ゾンダーコマンド」= 秘密の運搬人と呼ばれ、同胞の死体を処理するために働かされていた囚人た ちがいた。その一人であるサウル(ルーリグ・ゲーザ)は、ガス室から虫の息と なって運ばれてきた少年を息子だと主張し、彼を 「正しく埋葬」 しようとする。  ホ...... [続きを読む]

» サウルの息子 SAUL FIA [まてぃの徒然映画+雑記]
2015年のカンヌ国際映画祭でグランプリを獲得した作品。アウシュビッツでゾンダーコマンドとして働くサウルの2日間を追ったもの。 毎日毎日アウシュビッツに運ばれてくるユダヤ人。彼らは服を脱がされて裸でガス室に送り込まれる。ゾンダーコマンドは彼らを追い立て、残...... [続きを読む]

» サウルの息子 [心のままに映画の風景]
1944年10月、ハンガリー系ユダヤ人のサウル(ルーリグ・ゲーザ)は、アウシュビッツ=ビルケナウ収容所でナチスから特殊部隊“ゾンダーコマンド”に選抜され、次々と到着する同胞たちの死体処理の仕事に就いていた。 ある日、ガス室で息子らしき少年を発見したサウルは、殺されてしまった少年を正式に埋葬しようとするが…。 仲間たちの死体処理を請け負う主人公が、息子と思われる少年をユダヤ人として...... [続きを読む]

» 息子を葬るために・・・ [笑う社会人の生活]
1日のことですが、映画「サウルの息子」を鑑賞しました。 1944年10月、ユダヤ人のサウルはビルケナウ収容所でナチスから特殊部隊ゾンダーコマンドに選抜され同胞の死体処理の仕事に就く ある日 ガス室で息子らしき少年を発見した彼は、直後に殺されたその少年をユダヤ教...... [続きを読む]

» サウルの息子(2015)**SAUL FIA [銅版画制作の日々]
 最期まで<人間>であり続けるために― 2月16日(火)、京都シネマにて鑑賞。カンヌ国際映画賞でグランプリを受賞したという事でか?かなり多くのお客さんでした。 正直なところ、う〜ん重たいし暗いというのが感想。あまり変化のない画面?というのかサウル本人に...... [続きを読む]

» サウルの息子 [C’est joli ここちいい毎日を♪]
サウルの息子 15:ハンガリー ◆原題:SAUL FIA ◆監督:ネメシュ・ラースロー ◆主演:ルーリグ・ゲーザ、モルナール・レヴェンテ、ユルス・レチン ◆STORY◆1944年10月、アウシュヴィッツ=ビルケナウ収容所。ハンガリー系のユダヤ人、サウル(ルーリグ・ゲーザ)は、同胞であるユダヤ人の屍体処理に従事する特殊部隊・ゾンダーコマンドとして働いている。ある日、サウルはガス室で生き残った息子とおぼしき少年を発見。その少年はすぐさま殺されてしまうが、サウルはラビ(=ユダヤ教の聖職... [続きを読む]

» サウルの息子 [映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ~]
評価:★★★☆【3.5点】(10) ホロコースト関連で最もシンプルで衝撃的作品…らしい。 [続きを読む]

« ザ・ウォーク | トップページ | ブラック・スキャンダル »

2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ