クララ・シューマン 愛の協奏曲
芸術家の大人の愛
公式サイト http://www.clara-movie.com
監督・脚本はブラームスの叔父の子孫のヘルマ・サンダース=ブラームス
クララ・シューマン: マルティナ・ゲデック
ロベルト・シューマン: バスカル・グレゴリー
ヨハネス・ブラームス: マリック・ジディ
シューマン夫妻とブラームスの出会いから、シューマンが亡くなるまでを描いています。
去年のドイツ映画祭で上映されましたが、その時すでに日本公開が決まっていたし、ゲストが来るわけでもないから、公開後のサービスデイに見に行けばいいと思いました。
早めに映画館へ行ったつもりでしたが、やはりサービスデイは侮れません。
大勢並んでいて、朝一の回がぎりぎりで買えました。
デュッセルドルフの音楽監督に就任しても、ロベルトは持病の精神障害のため指揮者としての仕事がままならず、生活は困窮。クララが演奏活動をしたり、ブラームスが援助したりしていたんですね。
シューマン家の料理人が言うように、稀有な才能を天から授かった人は、代償がつき物なのでしょうかね。優れた芸術家には、精神疾患の人って結構いますよね。
ロベルトもクララも、ブラームスの才能を高く評価していました。
ブラームスは自分の唯一の理解者というロベルトのセリフもあるので、精神的な絆もあったのですね。
ブラームスも、ロベルトとクララの才能を敬愛していたのでしょう。
3人がそれぞれ互いの才能を愛していました。
クララとヨハネスは肉体関係があったかどうかは、昔から色々言われているようですが、真実は当人達しか知りません。
どちらにしても精神的な強い絆があったのは確かで、ヨハネスの支えがあったから、クララは夫の死後40年も生きられたのかもしれませんね。
実際には8人の子供を産んだクララ。
育児と仕事の両立は大変だったと思います。
女性の地位がずっと低かった時代。
現代であれば、才能あふれるクララはピアニストとしてだけでなく、作曲家やオーケストラの指揮者としても活躍できたのではないでしょうか。
愛する夫を献身的に支えながら、家族の生活も支えたクララ。
たぶん強くて活発で愛情あふれる女性だったのね。
陽気で魅力的なブラームスを演じているマリック・ジディは、とてもハンサムですねえ。
ただし、ハゲそうな気配。1975年生まれ
ドイツ・フランス・ハンガリーの合作で劇中はドイツ語ですが、ロベルトとヨハネスはどうしてフランス人俳優を起用したのでしょうかね。
ブラームスが20歳の時、出会ったクララは34歳。
それに比べて俳優は、3人ともちょっと年齢が行き過ぎています。
マルティナ・ゲデックは美人だけど、「マーサの幸せレシピ」の時と比べると、やはりかなり老けましたよね。
使用曲も楽しめる映画です。
個人的には、シューマンよりブラームスの曲が好きです。
特にこの映画にも使用されたハンガリア舞曲第5番は大好きな曲です。
(鑑賞日8月4日)
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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/24381/
↑ あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
作曲家 ロベルト・シューマン の妻で、ピアニストの クララ 。
若い作曲家 ヨハネス・ブラームス は、夫妻に近づきになり
ロベルトはヨハネスを後継者だと言って絶賛し、クララも一目置いてくれます。
..... [続きを読む]
こんばんはー^^
単純にどろどろの三角関係じゃなくて、それぞれがそれぞれを愛する微妙なバランスの描き方が絶妙でしたね。監督がブラームスの末裔とのことですから、ちょっとブラームスを綺麗に描いている気もしなくはないんですが、ただ実際の歴史上の人物の子孫が先祖の映画を作ると言うこと自体、ヨーロッパの歴史の深遠さを感じます。
投稿: KLY | 2009年8月 5日 (水) 22:21
★KLYさん
男女の恋愛中心ではなく、3人とも才能を持っていて、それぞれの才能を評価しそして愛している感じがよかったです。
>ブラームスを綺麗に描いている気もしなくはないんですが
クララとヨハネスに関しては、男女の関係があったかどうかははっきりとはわからないんですよね。そうであったかもしれないし、単なる世間の噂や邪推かもしれないので。
ブラームスとシューマン夫妻の出会いは、特別なものだったのですね。
監督は、芸術家の才能を受け継いでいるのでかもしれませんね。
画家のルノアールの息子さんも、映画監督ですよね。
投稿: 風子 | 2009年8月 5日 (水) 23:18