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2009年9月20日 (日)

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官

それぞれの事情と心情

Photo

公式サイト http://seiginoyukue.jp

監督・脚本は「ワイルド・バレット」のウェイン・クラマー

アメリカの移民と不法滞在者の現状を描いた群像劇

目当てはジム・スタージェスです
Jimsturgess

主な登場人物

マックス(ハリソンフォード): ロサンジェルスの移民税関捜査局の捜査官。不法滞在者の取り締まりが任務だが、正義感が強くて良心的なために、彼らの立場に同情的。

ハミード(クリフ・カーティス): マックスの相棒でイラン出身。もうすぐ父親の帰化が認められる。アメリカで生まれ育った妹のザーラは自由奔放で、身内の恥となっている。

Photo_2

ミレヤ: 不法就労者のメキシコ人。幼い息子をアメリカに残したまま強制送還されるが、息子が心配で、再び不法に国境を越えようとする。

ギャビン(ジム・スタージェス): 南アフリカ出身のユダヤ人で、プロのミュージシャン志望。身分をユダヤ教のラビだとして、グリーンカードを手に入れようとする。

Jim_sturgess_crossing_over

クレア: オーストラリア出身で女優志望。(結構ヌードシーンがありました)

コール(レイ・リオッタ): 移民判定官。グリーンカードを餌に、クレアに関係を迫る。

デニス(アシュレイ・ジャド): 移民弁護士。コールの妻。

Photo_4

タズリマ: バングラディシュ出身で、3歳からアメリカで育った、敬虔なイスラム教徒の少女。弟と妹はアメリカ生まれ。危険分子とみなされて、FBIに拘束されてしまう。

ヨン: 韓国出身の高校生。不良グループに誘われて、強盗事件を起こしてしまう。父親はもうすぐ帰化が認められる。

これらの人が絡みあって、ストーリーが進んでいきます。

「扉をたたく人」と同様の事を感じました。
不法滞在者などに対する取り締まりは、わりに寛容だったのが、9.11以降強化されたせいですね。
日本は移民は認められないけど、不法滞在者、不法就労者は多くなってきているので、他人事ではなくなってきていますよね。

また、「その名にちなんで」にあったように、移民の親と、アメリカで生まれて育った子供との、価値観の違いも描かれています。

アメリカが抱える、とても難しい問題ですね。
かわいそうと思うケースも多いですが、違法なのを承知でアメリカに来たのだからという思いもあります。
でも、10年とか20年とか経ってから、違法だから強制送還というのもどうかと思います。
もっと前に取り締まって送還していれば、こんな事にはならなかったとも。

一番かわいそうに思ったのは、危険人物と判定されたタズリマ。
危険思想なのか、違うのかの判断も難しいですね。
人が人を裁くのは、本当に難しい。

目当てだったジム・スタージェスは、歌声も披露していて満足でした

内容のせいか、映画館は男性が多かったですね。

ぴあの出口調査の人達がいたので、協力しましたよ。
公開日に有楽町とか渋谷などに見に行くことはほとんどないので(今回は貯まったポイントを使用)、ぴあの出口調査にあったのは2度目でした。

(鑑賞日9月19日)

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コメント

さすが人種のるつぼと言われるLOSが舞台で、
色々な国の人々が出演した群像劇で、今のアメリカを理解する上で、見る価値のある作品でした。
余談ですが、ハリソン・フォードが年取った感じは否めなかったけど、やはり存在感ありでしたねっ。

アメリカへの不法滞在者の目的によっても、送還されるときの違いが出ていましたねぇ~。
あのタズリマやクレヤには、とてもやりきれなさが感じられました。

でも、日本の場合を見ると、ズーと甘さを感じますね?帰化の時も、不法滞在者に対す時も。
難しい問題ではあるけど・・・。

★紫の上さん
ん~、本当に難しい問題ですよね。

>ハリソン・フォードが年取った感じは否めなかったけど、やはり存在感ありでしたねっ。

そうですね。キャリアからくる貫禄でしょうか。

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