母なる証明
母の行動に あなたのジャッジは?
公式サイト http://www.hahanaru.jp
監督: ポン・ジュノ
漢方薬店で働きながら、一人息子トジュン(ウォンビン)を育て上げた母(キム・ヘジャ)。
ある日ふたりが住む町で、女子高生アジョンのむごたらしい他殺死体が発見され、容疑者としてトジュンの身柄が拘束された。
息子の無実を信じる母は、形ばかりの警察の捜査に業を煮やし、自ら真犯人を突き止めようとする。
こういうサスペンスタッチの映画は、全く予備知識無しで見たかったですぅ。
兵役で映画界から離れていたウォンビンの復帰作で、カンヌ映画祭にも出品されたから、嫌でも色々な宣伝や記事が目に入ったので、真犯人の予想がついちゃう。
しかし、それがわかっていても、ストーリー展開がうまくできていると思いました。色々な伏線のはり方もいいし、それぞれ細かいところでいかされています。
死体が目立つ場所に置かれていた理由も、そうだったのかあと思いました。
それに、犯人捜しも見所ですが、タイトルにあるとおり(原題は「母」らしい)、主題は「母」なんですよね。真実がわかってからの母の行動。狂気とも思える母の愛。
トジュンには知的障害と記憶障害があるのですが、5歳の頃に、母が息子と農薬で心中しようとした後遺症みたいですね。
そういう負い目もあってか、とにかく異常なほどの溺愛ぶりです。
でも、息子のためにはどんな事でもするのが、母親なのかな。親になったことがないので、その辺はわかりません。
トジュンの母がある人物に、あなたには両親がいないのと聞くと、相手はいないと答えます。その答えに大泣きする母。もしいたなら、きっとトジュンの母と同様に、息子を助けるために必死になっていたでしょう。
ペットボトルから流れた水が床に広がり、トジュンの友人ジンテ(チン・グ)の指先に近づいて行く映像とか、サスペンスの緊迫感を生み出す場面もいいですね。
それにしても、ウォンビンは30歳を過ぎているのに、高校生と言っても通用するくらい童顔ですね。「ブラザーフッド」の時にも思ったけど、角度によってキムタクに似てる。
二面性のある難しい今回の役を、うまく演じていると思います。
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ようやく見れました。
なるべくこれは前知識を入れないよう、入れないよう、目をつぶってましたから、ばっちりでした。
あたしは、子供を溺愛するタイプではないのですが、この母の思いと行動は、わかってしまう・・。
自分が生み出したひとつの命ですが、この命は自分が庇護しないと火が消えてしまう・・・。そこが母の根っこかなと。
デビューのころは韓国のキムタクなんて言われてましたからね。失礼な呼び名です。
今回は見る角度によって、堺マチャト君っぽいなあと思いました。
投稿: sakurai | 2010年1月22日 (金) 09:01
★sakuraiさん
>なるべくこれは前知識を入れないよう、入れないよう、目をつぶってましたから
おお!頑張りましたね。
>この母の思いと行動は、わかってしまう・・。
やはり母であると、そうなんですか。
投稿: 風子 | 2010年1月22日 (金) 16:38