モリエール 恋こそ喜劇
喜劇を創造して
公式サイト http://www.cetera.co.jp/moliere
劇作家モリエールの伝記上、空白とされる数ヶ月を、フィクションで描く。
1644年のパリ。
若きモリエール(ロマン・デュリス)は駆け出しの役者で、仲間たちと旗揚げした劇団は経営難。債権者に訴えられて投獄されたが、裕福な商人のジュルダン(ファブリス・ルキーニ)が、交換条件付きで借金を肩代わりしてくれて釈放された。その条件とは、ジュルダンに演技を教える事。但しその事は、ジュルダンの家族には内緒にしなくてはならない。モリエールは聖職者のふりをし、次女の家庭教師として、ジュルダンの屋敷に行く。
モリエールの名作誕生の陰には、知的で美しいあるマダムの存在があったとするフィクション。
ジュルダンは妻子のある身にもかかわらず、若い侯爵夫人セリメーヌ(リュディヴィーヌ・サニエ)にご執心。貧乏貴族のドラント伯爵(エドゥアール・ルベール)を仲介として、彼女に会おうとします。そして自作の演劇を披露して彼女の心をつかもうと、モリエールを雇いました。
モリエールは彼の劇作家としての才能を見抜いたジュルダンの妻、エルミール(ラウラ・モランテ)に恋心を抱きます。しばらくして聖職者ではないと夫人にばれますが、二人は愛し合うようになります。
ラウラ・モランテは、とても綺麗な女優さんだと思ったら、イタリア人なんですね。
すっごく笑えるコメディーでした。
とても楽しく鑑賞しました。
ロマン・デュリスもうまいけど、その上を いくルキーニ。
さすがベテラン。女装まで見せてくれます。
もう、見事に笑わせてくれましたー。ヽ(*≧ε≦*)
ふたりの馬のマネには、特に笑わせていただきました。
ドラント伯爵は、実は自分もセリメーヌにご執心。
ジュルダンを騙して、お金を巻き上げています。
そして自分の息子を、ジュルダンの長女アンリエットと結婚させようとします。
しかしアンリエットには、相思相愛のヴァレールがいる。ヴァレールと結婚させたいマダムジュルダンは、ドラント伯爵からの縁談を、夫に断って欲しいけれど、なかなかうまくいきません。
言い寄る男は数知れずというセリメーヌ。
若くて綺麗だけど、性格は傲慢で鼻持ちならない女。
セリメーヌの本性を知ったジュルダンは、妻の浮気に気づいて愕然とします。
自分がセリメーヌに熱をあげて、妻を顧みなかった間に、妻には愛人が...
反省するムッシュジュルダン。娘の縁談も破棄しようとしますが、伯爵に脅されてままならない。
マダムジュルダンには、自分の幸せより、娘の幸せが第一。
ムッシュジュルダン対し、アンリエットと伯爵家の縁談を壊すなら、身を引くというモリエール。
ずっとコミカルだった話が、ラストで切ない話となりますが、ロマン・デュリスの演技力で、感情移入できました。
悲劇を書きたかったモリエールですが、悲劇以上の喜劇がないなら、あなたが創造して、涙を笑いに変えるような喜劇がないなら、あなたが創造してしてと言ったマダムの言葉が、モリエールの創作の力になったという話でした。
(鑑賞日3月9日)
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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/150837/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
モリエールが22歳のときの空白期間のことを
創作した作品なのだそうです。
貴劇団の団長:モリエールは、借金の肩代わりを、ある富豪にしてもらいました。
代わりに、その富豪は、娘ほど若い侯爵夫人の愛を得るための、寸劇を試み..... [続きを読む]
面白かったですねぇ。
フランスの喜劇って初めて観たんですが、上品な笑いでした。ルキーニは申し訳ないけどもう顔からお間抜けで可笑しくて。(笑)
作品全体がまさしくモリエールの喜劇って感じがしました^^
投稿: KLY | 2010年3月11日 (木) 22:07
★KLYさん
こんなに面白い作品とは思っていませんでした。
ほんと、モリエールの舞台喜劇を見ているようでした。
投稿: 風子 | 2010年3月12日 (金) 08:38
風子さん、こんばんは。
いつもトラックバックありがとうございます。(*^-^*
>ずっとコミカルだった話が、ラストで切ない話となりますが、ロマン・デュリスの演技力で、感情移入できました。
この場面のロマン・デュリスの憂いのある瞳が印象深かったです。
相手の目を見て話す彼の演じ方は誠実ですよね。
マダムのアドバイスを素直に受け入れた事が
モリエールの創作の原動力となっていったのでしょうね。
投稿: BC | 2010年4月14日 (水) 23:54
★BCさん
ロマン・デュリスは二枚目ではありませんが、好きな俳優さんです。
ベッドに横たわるマダムとの再会のシーンも、とてもよかったです。
投稿: 風子 | 2010年4月15日 (木) 20:07
素敵な映画でしたね。
大好きなフランス映画のエッセンスがぷんぷんで、堪能しました!!
私は、ロマン君、ちょっと苦手だったのですが、これで赤マル急上昇です!!!
投稿: sakurai | 2010年9月12日 (日) 19:54
★sakuraiさん
ロマンくん、くせのある顔ですからね。
もうすぐ公開の、「メッセージ そして、愛が残る」も楽しみにしています。
投稿: 風子 | 2010年9月12日 (日) 20:02