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2010年5月 3日 (月)

春との旅 (試写会)

老後の面倒は誰がみる

Photo

公式サイト http://haru-tabi.com
5月22日公開

原作・脚本・監督: 小林政広

まだ寒い、北海道の四月。
母の死後、春(徳永えり)は地元の小学校の給食係をして、元漁師の祖父・忠男(仲代達矢)を支えてきたが、廃校となって失職。東京に働きに出ようと考えるが、足の不自由な忠男を一人で置いて行く事はできない。そこで、老いた忠男の受け入れ先を求めて、長年疎遠になっていた、東北・宮城の各地に住む忠男の姉兄弟を訪ね歩く旅に出た。

単に、日時の都合よかったという理由で、応募した試写会です。(^^;

上映前に、小林政広監督の舞台挨拶がありました。

過去の映画で、スター俳優さんに色々脚本に注文をつけられたり、もう帰るぞとか脅されたりしたことがあって、スター俳優さんを起用するのは嫌だったけど、仲代さんには、いい脚本だとほめられて、脚本のせりふは変えませんと言われたそうです。
その代わり、演出が悪いとか言われたらどうしようかと思ったそうです。
仲代さんは偉ぶったり、わがままを言うこともなかったらしいですね。


さて、春と忠男が最初に訪ねるのは、一番そりが合わなかった、忠男の兄夫婦(大滝秀治,菅井きん)。

次に会いに行った弟の行男は、内縁の妻(田中裕子)から服役中だと聞かされる。
鳴子で温泉旅館を切り盛りする、しっかりものの未亡人の姉(淡島千影)。
仙台で不動産業をしている弟道男(柄本明)と、その妻(美保純)。

それぞれ家庭の事情と、忠男への愛憎がある。

自分は兄弟がいないので、実感することのない感情。
でも夫を見ていると、わかるところもあります。

兄には、いいたい事を言って、突っかかったりします。でも、兄として、一目置いているところもある。
弟達には、小さくて(体は大きいけど)守ってやるものという意識があるように思います。庇護してやるべき相手という感じかな。
特に末の弟には甘い。夫だけかなと思ったけど、他の兄弟も、末弟には皆甘いのよ。(笑)

忠男と道男は派手にけんかをしますけど、あの年であんなケンカができるなんていいなと言う、道男の妻。これには、同感。

姉だけには頭の上がらない忠男。
母親代わりでもあるのでしょうか。
姉に言われた事は、きつい説教も、素直に聞き入れています。
春を犠牲にしてはだめ。あんたは一人で生きて行くのよと。
忠男は結構わがままだし、春に甘えているもんね。

辛いから生きていけるというのも、一理あるなあと思いました。

春は祖父とその兄弟達の様子を見ていて、これまで会うつもりの全くなかった父(香川照之)に会いたくなります。

父が再婚していた事に、ショックをうける春。

父はなぜ離婚したのか。母はなぜ自殺したのか。
実は幼さいながらも、春は理由を知っていたんですね。どれだけ辛かっただろうと、もらい泣き。

前半はゆったりした流れなので、眠気がきましたが、旅館でのあたりから大丈夫でした。

ベテラン俳優さんたちが出演しているので、それぞれ説得力がある演技でした。
柄本明と仲代達矢の場面は、一番見ごたえがありました。

ぽっくり死んじゃうか、長患いするか、誰にもわかりませんからね。老人介護は社会問題ですよね。長生きすれば、子供が先に死ぬ事もあるし。
子供がいても、一人暮らししている人もいるし。難しいですよね。


昼間の試写会だったので、散歩がてらしばらく歩いて、夕食のレストランの場所まで行きました。
武道館の近辺は、キクザクラとか、何種類か満開の桜がありました。
ハナミズキもきれいでした。

Img_4067


天気がよくて暖かかったので、川に面したレストランで、外のテーブル席に座り、コース料理を注文しました。

前菜
Img_4069

メインディッシュは分けてもいいので、夫はピザ。
私は肉料理を頼んで、両方を味わいました。

Img_4071


肉は野菜の陰になって、おいしそうに撮れませんでした。
Img_4072

夫が頼んだデザート
Img_4073

わたしのデザート
Img_4074

久しぶりにちょっぴり贅沢して、おいしい料理を味わいました。

(鑑賞日5月1日)

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コメント

兄弟って、生まれたときから一緒にいる肉親であり、他人でもあり、ライバルでもあり、親友にもなれる。
そんな気がします。
それらの感情をうまーーく表現してました。

★sakuraiさん
>生まれたときから一緒にいる肉親であり、他人でもあり、ライバルでもあり、親友にもなれる。

兄弟って、そういう存在なんですね。

年老いても兄弟はけっっこう言いたいことを言いあえる。若い時には言えなかったことも、今なら遠慮なく、かもしれませんね。
誰しもくる老いですが、なるべく人には頼りたくはないもんです。
いつもTBありがとうございます。

★atts1964さん
高齢化で、老後の問題はいろいろありますねえ。

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