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2010年6月23日 (水)

ザ・ウォーカー

30年もかからないでしょう

Photo_2

公式サイト http://www.thewalker.jp

製作: ジョエル・シルバー
監督: アレン&アルバート・ヒューズ  「フロム・ヘル」

大規模な戦争により文明が崩壊した世界で、“ウォーカー”(デンゼル・ワシントン)と呼ばれる男は、世界にただ一冊残された本を携え、30年間ひたすら西を目指して旅をしている。本を守るため、行く手を阻む敵は容赦なく殺す。
一方、汚染されていない水源を支配して大勢の盗賊を手下に持ち、街に君臨するカーネギー(ゲイリー・オールドマン)は、ある本を捜していた。それをウォーカーが持っていると知り、彼の本を奪おうとして、死闘を開始する。

デンゼル・ワシントン主演の大作なのに、意外と上映館が少ないなと思っていましたが、日本では大衆受けしない、宗教色の強い内容だからなんですね。たぶん。

信者でない私は、ふーんと眺めて、感情移入することはなかったです。

まず設定に、突っ込みどころ満載。推測される主人公の道のりは、30年もかからないと思うの。それ以前に、字が読める人も、いっぱいいると思うのよ。30年たっていたら、場所によるでしょうけど、もっと復興してないか? 作物が育つ地域に大勢が移動していて、暮らしているのではとも思うし。肉だけ食ってればいいみたいな感じなのが、アメリカよねえ。
まあ設定に文句を言っても仕方ないので、受け入れて鑑賞しましょう。

貴族だけど民主主義者だった、サドの小説を思い出しました。確か、「王は宗教なんか信じていない。民衆を操るために必要なだけ。」というような登場人物のセリフがあった。これには共感する部分が多いです。

カーネギーは、ウォーカーの本があれば、民衆を支配できると考えているんです。
辛い時って、誰でも心のより所を求めたりしますからね。

ウォーカーの持っている本は、戦争の原因とも考えられて、戦後焼かれてしまって、現存するのは彼が持って一冊のみらしい。
カーネギーは文字の読めない手下達に、本を捜させている。彼らは見つけた本を残らず持って帰り、その中に「ダヴィンチ・コード」もありました。(笑)

映画の内容はともかく、必要最小限の動きで敵を倒す、時代劇みたいなデンゼルのアクションはかっこよかったです。
「サブウェイ123」で大幅に増やした体重を、この映画で大幅に減量して、シャープな体形になっています。アクションは、ブルース・リーの弟子のダン・イノサントと、「ボーン・アルティメイタム」のスタント・コーディネーターのジェフ・イマダに講義を受けたそうです。

ガンアクションもあるけれど、ナタや剣、弓のアクションが好きです。

Bookofeli2_2

インテリヤクザのカーネギーの盲目の情婦クローディアが、ジェニファー・ビールス。
その娘ソラーラに、ミラ・クルス。

Book_of_eli_0

本を守ろうとするあまり、大切な事を忘れていたウォーカー。そう、大事なのは、本そのものではなく、内容とその精神。本か、それともソラーラの命かの選択を迫られた瞬間、それに気づきます。


カーネギーの手下のレッドリッジが、なかなかかっこいいオッサンだなと思ったら、「パニッシャー:ウォーゾーン」のレイ・スティーヴンソンだったのね。

街の修理屋っていうかエンジニアみたいなのに、トム・ウェイツ。

ウォーカーとソラーラが途中で立ち寄る家の夫婦が、マイケル・ガンボンとフランシス・デ・ラ・トゥーア。ダンブルドア校長と、フランスの魔法学校の校長じゃないの。(笑)

西の地で、マルコム・マクダウェルも登場します。

ラストでまたまた突っ込み。
撃たれたのに、そんなに長くもつのか?
もっと早く死ぬでしょ、イーライ。

ソラーラがiPodのイヤホンをするシーンは、ウォーカーへの思いや、今後に対する強い意志が感じられて、とても印象的でした。

あと、点字本だったという展開は、よかったですね。

(鑑賞日6月19日)

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【映画】さ行」カテゴリの記事

コメント

殆ど同じような感想でした。

>まあ設定に文句を言っても仕方ないので、受け入れて鑑賞しましょう

結局この通りなんですよね。(笑)どう考えたっておかしいだろ?ってな
部分は見ないことにしないと話すすまないから。^^;
点字のラストは意表を突かれました。中身をすりかえてあるんじゃないか?
とは思ってましたがそうくるとはね~^^

★KLYさん
なんじゃこりゃな設定でした。

マッドマックスみたいな感じなのかと思っていましたが、キリスト教の話でしたね。

ラストの点字は予想できませんでしたわ。

こんにちは~♪
減量したデンゼルのアクションはカッコ良かったです!
映像もなかなか好みだったのですが、、、
やはり宗教色の強い物語にはあまり馴染めませんでした~

★由香さん
こういう宗教がらみの話は、冷めた目で眺めてしまいますわ。

はなっから突っ込むのやめてしまったので、素直に見てました。
神の啓示か、「座頭市」と続けて見てしまったんですよ・・・。

レイ・スティーブンソン!!よかったですね。
存在感たっぷり。
「ローマ」というWOWOWの連ドラで見たのですが、すんごいドラマで面白かった!!
あのときのマッチョぶりを思い出しました。

★sakuraiさん
イーライが座頭市だったとは最後まで気づきませんでした。
レイ・スティーヴンソンは、やっぱり脇役でも目立ちますね。

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