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2010年9月17日 (金)

終着駅-トルストイ最後の旅-

愛は複雑
とりわけ夫婦の事は夫婦にしかわからない

Photo

公式サイト http://www.saigo-tabi.jp

同名小説(ジェイ・パリーニ著)の映画化

ワレンチン・ブルガコフ(ジェームズ・マカヴォイ)は、崇拝するロシアの文豪、レイ・トルストイ(クリストファー・プラマー)の秘書の職を得た。念願がかなってトルストイ邸へ行った彼は、遺言書の内容をめぐって対立する、トルストイ夫人ソフィア(ヘレン・ミレン)と、トルストイの弟子ウラジミール・チェルトコフ(ポール・ジアマッティ)の板ばさみとなる。
そしてトルストイ主義者のマーシャに惹かれながらも、彼女の型破りな考え方に困惑する。

実在の人物の話なので展開はわかっていますから、人物達をどういう視点でどう解釈するかですね。

悪女として名高いソフィア夫人。
でも長い結婚生活の中で、夫の思想が変わってしまい、その点についていけなくなっただけなのかも。愛していても、趣味や考え方がすべて同じということはないですからね。
夫人の場合は、どうしても妥協や容認ができなかったのでしょう。
著作権を家族に残して欲しいソフィアと、国に残そうとする夫と弟子。
子供たちの考えも一つでなく、母親の考えに同意する者と父親の考えに賛同する者がいる。

愛は面倒でやっかいだけど、愛のない生活はさみしい。
苦楽を共にする人がいるのは、心強いし支えにもなりますよね。

ジェームズ・マオヴォイは、またまたはまっている役ですねえ。(笑)
板ばさみになって困惑する様子には、笑ってしまいます。そして純情で、不倫経験もあるマーシャから迫られて初体験。完全に舞い上がっているし、マーシャにぞっこんになってしまう。(爆)
本当にこういう役にぴったり~。

Photo

トルストイが唱える理想の愛と、トルストイ夫婦の現実が、全く違う事にも困惑するワレンチン。
でも不仲であっても、互いに相手に対して全く愛情がなくなってしまっているわけではないのも、知るんですね。

マカヴォイの妻アンヌ=マリー・ダフが、トルストイの娘役で出演しています。
ヘレン・ミレンとクリストファー・プラマーは、さすがベテランの名優なので、全く違和感がありませんでしたね。

(鑑賞日9月14日)

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【映画】さ行」カテゴリの記事

コメント

ジェームズ・マカヴォイが良かったですねぇ。
実はこんなにフィーチャーされる役だとは思ってませんでした。
何せ、クリストファー・プラマーとヘレン・ミレンだし^^;
正直言って彼はこういう作品の方が似合う気がします。
若くてイケメンなんで、「ウォンテッド」みたいな作品にもオファーは
あるんでしょうが、「つぐない」や「ジェイン・オースティン 秘められた恋」
とかの方が地味だけど光ってましたし。

★KLYさん
秘書目線でみた話だったので、マカヴォイさんは重要な役でしたね。
ドラマ性の高い時代物が似合いますよね。

あ、久しぶりでHN間違っちゃった(笑)
これ、観ましたよ~ 思いがけず楽しい映画でしたねぇ
最初からずっと笑ってました。
マカヴォイ君がほんとにいい!!ぴったりねこういう役。
夫婦のことは夫婦にしかわからない・・
これは経験しないとわからないかもね(^^)

★マダムSさん
ご覧になっていらっしゃいましたか。
ジェームズ・マカヴォイは、本当にぴったりで良かったですよねえ。
ベテラン2人も、夫婦の様子を違和感なく演じていたと思います。

役者さんたちが見事で、文句のつけようがないのですが、やはりロシア映画を見なれてるもんで、どうしても違和感が付きまといました。
もうちょっとゆったり撮ってもらってもよかったなあ・・と。
マカヴォイ君は、拾いもんでしたわ!

★sakuraiさん
ロシア映画を数多く見られているsakuraiさんには、雰囲気がロシア的でないんですね。ロシアに限らず、ドイツやフランスを舞台にした映画も、アメリカで作るとなーんか雰囲気に違和感がありますよね。

マカヴォイさんが出演するのをご存じなかったんですね。わたしはマカヴォイさん出演作として、チェックしていました。(笑)

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