約束の葡萄畑~あるワイン醸造家の物語 (試写会)
ワインの味は造り手そのもの
公式サイト http://yakusoku-wine.com
10月23日公開
原作: “The Vintner's Luck”(エリザベス・ノックス著)
監督: ニキ・カーロ 「クジラの島の少女」「スタンドアップ」
19世紀、フランス・ブルゴーニュ地方。
葡萄農園の小作人のソブラン(ジェレミー・レニエ)は、自分のワイナリーを持ち、最高のワインを造る事を夢見ていた。父親の反対を押し切って、村娘セレスト(ケイシャ・キャッスル=ヒューズ)と結婚し、ワイン醸造家になる野心に燃えていた。
ある夜彼は、謎めいた天使のザス(ギャスパー・ウリエル)と出会う。
ソブランはザスの助言をヒントに、ワインを造り始める。
フランスが舞台の話で、ジェレミー・レニエやギャスパー・ウリエルが出演しているけど、セリフが英語でした。
農夫の役なので、ジェレミー・レニエは体格もそれなりに作っていますね。ジャンキー役だった「ロルナの祈り」の時なんか、すっごく減量してガリガリだったわよね。
邦題通り、醸造家の主人公の人生を描いた映画。
彼は雇われてただ葡萄を造るだけでなく、シャトーに負けないワインを造り、醸造主任になる夢を持っています。しかし彼の情熱は周囲には理解されず、笑われるだけ。
そんな時天使と出会い、セレストに手紙で告白しろ言われます。一年後、ふたりの結婚を祝福しに来るとも。
天使はズボンはいてます。(笑)
ギャスパー君のきれいな胸板は、鑑賞できます。
彼がどんな天使かが、ミソでした。
天使の羽をペンにしてラブレターを書いたら、すごく効きそうな感じしますよね。
恋する乙女の時に欲しかったわ。(爆)
1年後、天使と再会したソブランは、毎年同じ日に会うことを条件に、天使から葡萄の木をもらい、それを自宅のそばの土地に植えます。
ワイン造りの資金を稼ごうと、ソブランはナポレオン隊に入りますが、九死に一生を得て帰って来ると、父親は亡くなっていて、葡萄畑は荒れ果てていました。
ソブランは、自分の前に天使が現われるのは、自分が幸運だからだと、自分には運がついている、順風満帆な人生が約束されていると、勝手に思い込むんですね。
だから悪い事があると、ザスに毒づきます。
しかし、いい事も悪い事もあるのが人生。災いは自分のせいではないとザスは説明するんですけどね。
農園の持ち主だった伯爵の死後、彼の姪の男爵夫人オーロラ(ヴェラ・ファーミガ)が農園を相続します。
ソブランが毎年天使と会っている事を知らない妻のセレストは、夫と男爵夫人の仲を疑い、嫉妬に苛まれます。
「クジラの島の少女」の主人公を演じたケイシャ・キャッスル=ヒューズは、16歳で未婚の母となり、話題になりましたよね。この映画で、セレストの次女、幼いニコレット役は、彼女の娘だそうです。
葡萄に限らず、作物を育てるのは、手間と労力と愛情が必要で、それに加えて、天候という自分ではコントロールできない要素も加わりますよね。
それがよくわかる内容でした。
農家の方々に感謝して、いただきますを言わなければと、改めて感じます。
そしてラブストーリー。
ソブランとセレスト
ソブランと男爵夫人
ソブランと天使ザス
それぞれ異なる愛の形
ザスがギャスパー・ウリエルなので、ふたりの様子は同性愛のように見えてしまうんですけど、原作ではどのように描かれているんですかね。
ソブランは、幸せな人生を送った。そう思えるので、いい余韻に浸れます。
人生苦あれば楽あり。
誰でもそうですよね。
ワイン造りに情熱を燃やし、すこし贅沢な暮らしができるようになると、初心を忘れて、努力を怠ってしまうソブラン。
特別なことでなく、人間ならよく陥りやすいことですよね。
誰でも共感できる部分がある映画だと思います。
葡萄園が舞台で思い出すのは、メキシコが舞台の「雲の中で散歩」。
キアヌのラブストーリーでは、一番好きな映画です。
「雲の中で散歩」でも、葡萄の木を霜から守るための方法が出てきますが、この映画は時代がずっと前なので、方法が違いますね。
「雲の中で散歩」は、火事で葡萄園の木が消失。
この映画では、病気でだめになって焼却処分。
でも、大丈夫な木が残っているところは同じね。
(鑑賞日10月13日)
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記事にも書いたのですが、実は私はワインがあまり好きじゃないんです。
でもこういう作品観ちゃうと、飲む側も美味しく飲まないとだめだなぁなんて
思ったりもしました。
にしても相変わらずジェレミー上手いですね。そして天使だけにウリエル?
とか一人思ってました…。^^;
投稿: KLY | 2010年10月25日 (月) 23:40
★KLYさん
ワインはお好きではないですか。
好みの味のワインに出会った事がないだけかもしれませんよ。
ウリエルみたいな天使なら、誰でも魅了されちゃうかしらん。
投稿: 風子 | 2010年10月26日 (火) 13:58
大変ご無沙汰しております(ノ_-。)。先日はメッセージありがとうございました。(本当に色々すみません…)
「約束の葡萄畑~・・」試写会で観られたのですね、いいなぁ。
今週行こうかと悩んで止めてしまいましたが、感想を読んでやっぱり行こうかしら〜とまた悩んでおります。
こちらはしばらく試写会の予定がないのと、公開している映画では邦画が多いのと、自分の身が大変なので、映画は少し落ち着いてしまうかもです。(ストレス溜まって行くかもですが☆)
出来るだけブログを読ませていただきますね。(いつも口ばかりになっていて、反省)
ありがとうございました。
投稿: kiryu | 2010年10月28日 (木) 13:58
★kiryuさん
お久しぶりです。
ちょこちょこ試写会には行かれてるんですね。
ミーハーなわたしは、好きな俳優が出演していると、見に行ってしまいます。(爆)
都合が良ければ、映画館へ足を運んでください。^^
投稿: 風子 | 2010年10月28日 (木) 16:19
うちも農家なんですが、ってあたしは一切手伝ってないですが、豊作もあれば、不作もある。いい時もあれば悪い時もある・・・って、誰よりも実際に畑で働いてる農民が身にしみてわかってるはず。
ちょっと意味不明な天使に言われなくても・・と、一番に感じたのでした。
ワインの美味しさが、もうちょっとストレートに伝わってくるとなあ・・などと思ったり。。
あたしも「雲の中で散歩」、お気に入りです。病気にやられる木のところは、私も思い出しました。
あのキアヌ!いいですよね。
投稿: sakurai | 2011年1月24日 (月) 20:56
★sakuraiさん
映画では葡萄やワインの香りがしないのが残念ですね。
雲の中で散歩のキアヌ、大好きです。
投稿: 風子 | 2011年1月25日 (火) 13:57