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2011年1月12日 (水)

ヤコブへの手紙 (試写会)

手紙に支えられて

Photo

公式サイト http://www.alcine-terran.com/tegami
1月15日公開

第82回米アカデミー賞外国語映画賞フィンランド代表作
上映時間75分

終身刑のレイラは、12年間いた刑務所から恩赦で釈放され、片田舎で一人暮らしのヤコブ牧師の家で働く事になった。仕事は届いた手紙を読む事と、返事を書く手伝いをする事。嫌々ながら仕事をするレイラだったが、ある日ヤコブへの手紙がぷつりと来なくなってしまう。

セリフも多くないし、主な登場人物は3人。でも、郵便配達人の出番は少ないので、ほぼ牧師とレイラのやりとりだけ。
なのに泣けてしまうのは、前半はヤコブ牧師の優しさを感じるからかな。大した事もないのに、なぜか涙が流れるのよ。

出所しても家も職もないから、渋々牧師の家へ行ったけれど、長くいるつもりの無いレイラ。牧師の目が見えないのを知ると、面倒だからと手紙をこっそり半分捨ててしまいます。返事を書くのも面倒だからと、差出人の名前は無いと言ったりしますが、ヤコブ牧師には、誰からの手紙かわかってしまいます。

ヤコブ牧師は、一人一人の相談や悩みに、丁寧に返事を出します。
手紙は一度だけの人、何度も送ってくる人と様々。

Photo

雨漏りのするボロ屋だけど、手紙が届かなくなるからと、ヤコブ牧師は用意された新しい家にも引っ越さない。

ある日からヤコブ牧師宛の手紙がぷっつり来なくなると、レイラは手紙がヤコブの生きがいであるのを知ります。目の見えない老牧師は、もう誰も自分を必要としないし、自分は何の役にも立たなくなった存在だと考え、すっかり気落ちして衰えて行きます。

一方レイラは、牧師の家を出て行こうとしますが、自分には他にどこにも行く場所がないのを痛感し、優しく接してくれる牧師に、心を許し始めます。

レイラは郵便配達人に、郵便を届けるふりをして欲しいと頼み、届いてもいない手紙を読むふりをします。

どんな内容を話すのかなあと思いましたが、まずは行方不明の飼い犬が見つかるように祈ってくださいと言う内容。でもこれが嘘だというのは、牧師にはわかっていたのではないでしょうか。

そして次に読み始めたのは、レイラからヤコブ牧師への手紙。
自分の子供の頃の事、罪を犯してしまった時の事や、その時の気持ちなど、告白の様な内容。
これが泣けるのよ~~

その次にレイラは、ヤコブ牧師から、ある人からヤコブ牧師に宛てられた何通もの手紙を渡されます。その内容もとっても大事なのに、字幕が背景の色とかぶってよく見えないの
この手紙も泣けるのよ~

役目を終えて天に召されたのねえ~~と思ったラスト。
そして希望が感じられたラストでした。

ヤコブ牧師のような人のそばにいると、自分も心のきれいな善人になれる気がするぅ。

あなたもヤコブ牧師の愛と優しさに包まれてみませんか。

(鑑賞日1月11日)

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【映画】や行」カテゴリの記事

コメント

短い小さなお話だけど感動しました。
私はもしかしてレイラの前のおばさん?もホントは来てない
のに水増ししてたりとか、自分で出したりとかしてたのかな?
なんて一瞬考えちゃいました。^^;

犬の話は嘘だって解ってたよね。私もそう思います。
それで何を話すのかと思ったら…。あれは泣けました、
自らの人生を紡いだヤコブへの手紙…。
郵便配達人の「ヤッコ~~ブ」って呼び声が妙に耳に残ってます。

★KLYさん
差出人の名前はないとレイラが言っても、誰からの手紙かわかっているに、彼女を責めたりはしないんですよね。レイラの言動への牧師の対応の仕方が心に響いてくるんですよね。
ヤコブ牧師は神から与えられた使命を果たし終えたと思えるラストでした。

レイラのとつとつと語りだした自分のことには、ぐぐっと来ました。
淡々としながらも熱いものがありましたね。
なんだかハリウッド辺りがリメイクとか騒ぎ出すのではと、そんな動きはないことを祈りますわ。

★sakuraiさん
地味だけど、感動作でしたね。
泣けましたよ。

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