ソーシャル・ネットワーク (試写会)

天才の考える事は凡人にはわかりませーん

公式サイト　http://www.socialnetwork-movie.jp
１月１５日公開

原作：　「fａｃｅｂｏｏｋ　世界最大のSNSでビル・ゲイツに迫る男」(ベン・メズリック著/青志社)　　　　　
監督：　デヴィッド・フィンチャー

２００３年、ハーバード大学に通う１９歳の学生で、コンピュータープログラミングの天才のマーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)は、親友のエドゥアルド・サベリン(アンドリュー・ガーフィールド)とともに、大学内の出来事を自由に語りあえるサイトを作ろうという計画を立てる。２人で始めたこの小さな計画は、瞬く間に大学生たちの間に広がり、ナップスター創始者のショーン・パーカー(ジャスティン・ティンバーレイク)との出会いを経て、ついには社会現象を巻き起こすほどの巨大サイトへと一気に成長を遂げていく。そして若くして億万長者になったマークだが、成功と同時に、エドゥアルドとの間には亀裂が生じはじめ、権利問題で告訴される。

和解交渉と並行して、フェイスブックが創られる様子が語られます。

マークはガールフレンドのエリカにふられた腹いせに、お酒を飲んでブログで彼女の悪口を書きなぐっていたところ、女子学生たちの写真を並べてランク付けするサイト作ろうと思いつきます。ハーバード中の寮の名簿をハッキングして作ったサイトには、なんと２時間で２２,０００ものアクセスがあり、サーバーがダウン。これで一躍マークは学内に名前が知れ渡ります。当然女子学生からは、総スカンですけど。

彼の能力に目をつけたウィンクルボス兄弟(アーミー・ハーマー)は、学内の男女が出会えるサイト、“ハーバードコネクション”の作成の協力をマークに依頼します。承諾したマークですが、自ら考案したサイトの立ち上げに、エドゥアルドとともに没頭していきます。
そうして“フェイスブック”がスタートすると、ウィンクルボス兄弟はアイディアを盗用されたと憤慨し、早速、自分の父親の会社の弁護士を介して、サイトの停止警告を送りますが、サイトは他校へも広がっていきます。

マークは裕福な家の出身ではないらしく、サイト運営の資金を親友のエドゥアルドに頼みます。
サイトはどんどん大きくなり、マークは共同創業者＆CFOのエドゥアルド・サベリンは、広告スポンサーを見つけようと、ニューヨークへ行きます。そこで１９歳で“ナップスター”を作った、ショーン・パーカーと出会います。

ショーンと出会って、彼に憧れ心酔していくマークと、彼をいぶかるエドゥアルドとの間には、次第に亀裂が生じます。
特にショーンが投資会社を紹介してくれて、多額の資金提供を手に入れると、マークはもうエドゥアルドからお金を借りる必要がなくなります。

プログラマーのマークにとって、エドゥアルドは親友としては良かったけど、経営学専攻の彼とは、仕事を一緒にして行く気がなくなったのでしょう。

和解交渉でのマーク、エドゥアルド、ウィンクルボス兄弟の言い分も思いも食い違います。

マークはとにかく自己中心的。冒頭のガールフレンドとの会話も、絶対こんな奴と付き合いたくないと思っちゃう。
フェイスブックを作り始めてからは、とにかくそのサイトの事しか眼中にないって様子。友人の事も含め、周囲の事は気にしないと言うより、考えた事もなかったのかも。もともと人付き合いが下手で、友人がとっても少ないオタク。

一方エドゥアルドは、自分がハーバードのファイナルクラブの一つに入ったのを、マークが嫉妬したと言っています。
彼の家は裕福なのかな。ファイナルクラブは、家柄も財力もない人は、よほど何かかがないと、勧誘すらされないものね。

ショーンは胡散臭い奴だけど、先見の明とカリスマ性もあり、マークと同じ天才肌の人のように思えました。

マーク、エドゥアルド、ウィンクルボス兄弟、それぞれハーバードの鼻につくエリート意識と自己中心的な面があって、好きになれず、友人には持ちたくないタイプ。
まあ、向こうからは相手にもされないと思いますけど。(爆)

注目は、若手３人のキャストの演技。



特に主役のアイゼンバーグは、すっごい早口でかなりの量のセリフがあります。
あれだけ早口で、噛まずにしゃべるだけでも大変だと思うのに、演技しなくてはいけないんですからね。すごいです。

ラストに流れるビートルズの「ベイビー・ユー・アー・ア・リッチマン」が、皮肉っぽく聞こえます。

ザッカーバーグ本人は、全社員に試写会でこの映画をみせたそうです。アイゼンバーグのいとこがフェイスブックの社員で、ザッカーバーグはアイゼンバーグの演技について「ナイス・ジョブ！」言ってくれていたとか。


(↑下段はそれぞれの役のご本人)

ザッカーバーグは、フェイスブック創設前から付き合っている恋人と、現在も交際中だとか。

(鑑賞日１月７日)