ナンネル・モーツァルト 哀しみの旅路
才能があっても...
公式サイト http://nannerl-mozart.com
18世紀中頃、ヨーロッパの音楽界を震撼させた神童ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトには、4才年上の姉、マリア・アンナ・モーツァルト(マリー・フェレ)、愛称ナンネルがいた。幼い頃から父レオポルトから音楽を学び、才能を開花させていたが、父レオポルト(マルク・バルヘ)は、“神童”と絶賛を浴びるヴォルフガング(ダヴィッド・モロー)を溺愛し、彼女には歌とクラヴィーアの演奏だけで、作曲の勉強やバイオリンに触れる事は許さなかった。
当時、作曲やバイオリン演奏は、男性のものとされていたからだ。
3年半にも及ぶ演奏旅行の最中、一家はヴェルサイユ宮で演奏する機会に恵まれる。パリ滞在中に、ナンネルはルイ15世の息子、王太子ルイ・フェルディナン(クロヴィス・フワン)と出会い、恋に落ちる。彼女の音楽の才能に気づいた王太子に作曲を勧められ、創作の歓びに目覚めていくが...。
これ、フランス映画だったんですね。モーツァルトだから、ドイツかオーストリアかなと思っていました。(^^ゞ
淡々としているし、面白いわけではないので、家でレンタルで見ていたら、寝てしまうでしょう。
モーツァルトに姉がいたのは事実ですが、王太子とのロマンスなどは創作。
ルイ15世についての知識がゼロだったら、きっと寝てたわね。
愛人が大勢いて、愛人との間の子供も多かったルイ15世。お気に入りのポンパドール夫人は、肖像画でも有名ですよね。マリー・アントワネットが嫁いだ頃は、デュ・バリー夫人が、宮廷でも幅をきかせていたし。
演奏旅行の途中で滞在した修道院で、ナンネルはルイ14世の娘ルイーズ(リザ・フェレ)と出会い、彼女が思いを寄せる音楽教師の息子ユーグに手紙を渡してほしいと頼まれます。ヴェルサイユに行って、ユーグに渡す時、15歳のナンネルは、妃を失ったばかりの17歳の王太子と出会います。
身分違いだから、男装して王太子に会うナンネル。けれど、身分違いの恋が実るはずもありません。
それにしても、ルネッサンス絵画のような顔立ちのヒロインのマリー・フェレは、この映画のルネ・フェレ監督の娘だそうで、なんとまだ15歳。日本人が若く見えるはずだわ。
ルイーズ役は彼女の1歳下の妹だけど、全然違いますね。
ナンネルは家族と離れ、音楽教師をして自活しますが、恋に破れ、また家族と行動を共にします。
演奏旅行の中で、少女から大人へと成長していき、現実を受け入れて行くナンネルが悲しい。
女性の仕事は限られていたし、財産のない女は、結婚しないと生活できないような時代ですからね。
クララ・シューマンも才能があったけど、女ゆえに、充分に才能を発揮できなかった。ナンネルは、それよりずっと前だし。
ヴォルフガング役の子は俳優ではなくて、パリの国立地方音楽学院在学中のバイオリン奏者なので、演奏シーンも違和感がありませんでしたね。
(鑑賞日4月19日)
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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/155563/
↑ あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
公式サイトです。 http://nannerl-mozart.com/pc/
天才作曲家モーツァルトの、4歳年上の姉・ナンネルが14,5歳の頃のこと。
一家は演奏旅行の途中、修道院に立ち寄る。 ..... [続きを読む]
淡々と描くのがこの監督さんの特徴ですが、こういう物語にはもっと感情的な激しい起伏の描き方の方があってるんじゃないかなと思いながらの鑑賞でした。
寝そうな雰囲気ぷんぷんだったのですが、尻の痛さで寝てる暇ないでした。。
投稿: sakurai | 2011年9月15日 (木) 15:45
★sakuraiさん
フランス映画と知っていたら、見に行かなかったかも知れません。
盛り上がりのない映画でしたね。
投稿: 風子 | 2011年9月15日 (木) 15:49