岳 -ガク-
山に捨ててはいけないもの
公式サイト http://www.gaku-movie.jp
コミックの映画化
山岳救助隊に配属されたばかりの椎名久美(長澤まさみ)は、山岳救助ボランティアの島崎三歩(小栗旬)と出会う。世界中の巨峰を登り歩いてきた三歩は、山を知り尽くしている。
新人の久美は、隊長の野田(佐々木蔵之助)や三歩の指導のもとで、自分の未熟さや山の脅威を体験しながら、着実に成長していく。そんな折、猛吹雪の冬山で、多重遭難が発生した。
※注:エンドロールのあとの風景も見ましょう
久美の救助隊員としての成長を軸に、父を失った少年、結婚間近の娘と一緒に登山した父親などのエピソードなどを入れた、感動作です。
山のプロの三歩も、町の中では方向音痴になってしまうとか、コミカルなシーンもありました。
救助という点で、海猿と共通の部分もありますね。
時には、撤退する勇気も必要。無理をして、要救助者も救助に行った人も死んでしまっては、なんにもなりませんからね。
三歩は親友を山で亡くし、久美は父を山で亡くしている。
軽装備で登山をして、救助を求めてきた男性に怒る久美。知識なしに、安易に登山をする人への警鐘にもなる映画だと思います。
助けたくても助けられなかった命。そんな現場に直面し、打ちひしがれる久美の気持ちも、よくわかります。
死んでしまった遭難者を運んだあとでも、平然と食事をしている三歩にあきれる久美でしたが、昔、三歩が亡くなった親友を担いで下山してきた事を、隊長の野田から聞かされます。
山の美しさや楽しさだけでなく、山の厳しさや怖さも知った上で、山にいる三歩。山のいい面をより知って、多く感じてもらいたいと、「また、山においでよ。」と助かった遭難者にも声をかけます。
久美に気がありそうな隊員阿久津敏夫に石田卓也。
山の空を熟知するヘリのパイロットに、渡部篤郎。
山荘の主人に、市毛良枝。
久美の父親の石黒賢は、写真だけの出演で、残念でしたね。(笑)
それにしても、山の風景は圧巻です。スクリーンならではの映像です。
高所恐怖症なので、自分では絶対見ることがない風景。三歩が立っている頂上なんて、あんなとんがった場所には、絶対立てませーん。東京タワーでさえ、足がすくむくらいですから。
でも小栗旬も高所恐怖症なのに、この役をこなしたなんて驚きました。
男性ばかりの中で頑張った、かわいい長澤まさみちゃんもよかったです。
(鑑賞日5月10日)
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昨日見ました。
原作も読んでいるのでちょっとテイストは違いますが、いい映画だったと思います。
撮影はさぞや大変だったっでしょうね。
小栗旬も原作とはかなりイメージ違いますが、これはこれで良かったと思います。
長澤まさみは器用ではないですが、いい役者だと思います。
この映画では好演していました。
あと観たのは「曲がれ!スプーン」くらいなのですが。これはちょっと映画がいまいちでしたが。
投稿: きさ | 2011年5月12日 (木) 05:22
★きささん
>小栗旬も原作とはかなりイメージ違いますが
へえ、そうなんですか。原作を読まれていると、違うと感じられる事も多いのでしょうね。
投稿: 風子 | 2011年5月12日 (木) 09:13
こんにちは。
私も、観覧車に乗って、身体がカチコチに固まる人です。
氷にザックを刺しながら氷壁の登り降りなんて、絶対無理です。
そういう意味でも、小栗君もまさみちゃんも、ものすごく頑張ったんだろうと思います。
三歩みたいに満月鑑賞しながらコーヒー飲めたら、至福の時間だと思います(^^)。
映画内に盛り込まれてあったエピソード、たぶん日常茶飯事な出来事なんだと思います。
少なくとも準備不足で事故に遭う事はしないようにしなくては、ですね。
美味しそうなお料理に美しい景色も堪能できた映画です。
投稿: みぃみ | 2011年5月12日 (木) 16:12
★みぃみさん
同じく高所恐怖症なんですね。
雲海の先の太陽とか、綺麗なので見てみたいですけど、無理ですよねえ。
でも、アウトドアで食べると、おいしいさが増す気がしますよね。
投稿: 風子 | 2011年5月12日 (木) 17:04
比べちゃいけないのですが、「剣岳」で、生身の人間が難行苦行の末に偶然撮った雲海を見てしまい、ヘリで撮っていくのは、そりゃないだろ・・と、突っ込んでました。
長澤さん、よかったですね。一皮抜けた感じ。
投稿: sakurai | 2011年5月16日 (月) 17:17
★sakuraiさん
>ヘリで撮っていくのは、そりゃないだろ・・と、突っ込んでました。
予算とか日程とか、色々あるんでしょうね。
どちらにしても、自分では見られない景色を見られて良かったです。(笑)
投稿: 風子 | 2011年5月16日 (月) 20:41
こんにちは♪
コメントありがとうございました
長澤まさみさんは好演していましたね~なんだか自然体で
今までよりも可愛らしく芯の強い女性として感じました
三歩の満月コーヒーシーンは羨ましいなと思う反面、
「いやいや怖いから!」と思っちゃいますね(笑)
捜索隊員たちは、あれが日常なんでしょうね
遺体をフォールするなど、初めて知ったことなどたくさんありました
私は数年前登山で危ない目にあったのでしばらく登山はしたくありませんが、この作品での美しい景色をみて、また登ってみたいなと少しだけ思いました^^
投稿: maki | 2011年11月21日 (月) 12:39
★makiさん
いつもかわいらしい長澤さんが、今回いつもと違う雰囲気の役を頑張っていましたね。
山頂からの風景はすばらしいですが、自分にはあんな場所の登山は無理ですぅ。
投稿: 風子 | 2011年11月21日 (月) 13:51