水曜日のエミリア

身勝手な女

公式サイト　http://wed-emilia.jp

原作：　「Love and Other Impossible Pursuits」(アイアレット・ウォルドマン著)

製作総指揮：　ナタリー・ポートマン
監督・脚本：　ドン・ルース　　「偶然の恋人」

ニューヨークで働く新人弁護士のエミリア(ナタリー・ポートマン)。恋に落ちたのは、既婚者の上司ジャック(スコット・コーエン)だった。波乱を乗り越え、離婚が成立したジャックと晴れて結婚するも、“略奪女”のレッテルとともに、様々な苦難が続く。週の半分を一緒に暮らす、８歳になる夫の息子ウィリアム(チャーリー・ターハン)は心を開かず、何より生まれたばかりの娘イザベルの突然死を乗り越えられないでいる。ある“秘密“を抱え追いつめられたエミリアは、愛する家族と深い溝ができてしまう。

エミリアは、ジャックが既婚者と知っていてちょっかい出しているのよね。結婚を望んでいたわけではないのに、予定外に妊娠してしまい、ジャックの離婚を待って結婚。
まったくねえ、既婚者と付き合うなら、それなりの覚悟を持って欲しいわよね。こういう女には腹が立つのよ。
エミリアと出会う前から、ジャック夫婦の仲は破綻していたのかもしれないけれど、大事な息子を略奪女になんか任せられないと前妻が思うのは無理のない事だし、ウィリアムだって、両親の離婚の原因になった女に、そうたやすく懐いたりしないのも当然でしょう。そんな事は、覚悟しときなさいよ。

エミリアの両親も父の不実が原因で離婚していて、エミリアは父を嫌っているけど、あんたも同じでしょって感じで、全く同情できません。

生後３日で娘を失った悲しみは深く、さらに物語が進むと、誰にも言えないエミリアの秘密が明かされます。それにしても、自分の気持ちしか考えていない女に思えます。

周りの気持ちを考えず、自分の責任ではなかったとわかると、簡単にジャックの元に戻ろうとしたって、そりゃジャックに拒否されるでしょ。

でも、これだけしっかり嫌な女に見えたのは、ナタリーの演技がうまかったって事ね。

一番かわいそうなのは、大人の事情に振り回されるウィリアム。まだ８歳なんだから、様々な気持ちが入り混じり、整理できないのは当然。時にはエミリアに悪態をついたり、意地悪したりするのもしかたないでしょう。
エミリアのせいで両親が離婚したという気持ちもあるし、赤ちゃんを失ったエミリアの深い悲しみもわかっている。

ラストのエミリアとウィリアムの会話が、心に響いて泣けるのよぉ。　

終始エミリアに怒リながらみていましたが、ウィリアムくんのおかげで救われましたわぁ。

(鑑賞日７月６日)