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2011年9月11日 (日)

あしたのパスタはアルデンテ

自分らしく自分が決めた人生を

Aldente

公式サイト http://www.cetera.co.jp/aldente

老舗パスタ会社の次男トンマーゾ(リッカルド・スカルマチョ)は、故郷での共同経営者一族の晩餐会で、みっつの秘密を告白しようと決めていて、事前に兄アントニオ(アレッサンドロ・プレツィオージ)にそれを話した。
大学では経営学ではなく、文学部を卒業した事。家業を継がずに、作家になりたい事。そしてゲイである事。
しかし晩餐会でトンマーゾが告白しようとした矢先、兄が「僕はゲイです。」と告白してしまい、兄は勘当され、父はショックと怒りのあまり心筋梗塞で倒れてしまった。
トンマーゾは、自分もゲイだと告白するわけにもいかず、共同経営者の娘アルバ(ニコール・グリマウド)と、パスタ工場の仕事を任される羽目になる。

2008年のイタリア映画祭で、この映画のフェルザン・オズペテク監督の「対角に土星」を見ました。ゲイのカップルを中心とした群像劇でしたが、心に響く作品だったので、この映画も楽しみにしていました。

Mime_vaganti_direct
↑向かって右が監督です。(イタリア映画祭にて)

今作はとってもコミカルで、ユーモアたっぷりでした。
それでいて、家族の絆を感じさせる感動もありました。

家族のあり方と、自分で選んだ人生を進むこと。
自分らしく生きたからといって、血のつながりは変わらないのです。
それぞれの生き方を受け入れてあげるのも家族ですね。

いっぱい笑って泣ける作品でした。

たぶん、脚本も良くできているからなのでしょう。

Mime_vaganti2

トンマーゾはローマで、医者であるマルコという恋人と一緒に暮らしています。
家族に告白する前に、まず兄に自分の秘密を打ち明けます。

Mime_vaganti3_2
晩餐会での兄の告白で父が倒れてしまい、自分もゲイだと言えば、父はショックのあまり死んでしまうかもしれない。そう考えて、トンマーゾはローマに帰らず、仕方なく兄の代わりとしてパスタ会社の仕事をします。

両親は、アントニオがゲイであるという事実を受け入れられません。
ゲイは病気で、治す方法があるのではと考えるのも、キリスト教徒などでは良くあることですね。
家の恥で、家族は周囲の笑い者になるという、世間体もあるんですよね。

お母さんはトンマーゾとアントニオの事について話すうち、トンマーゾもゲイらしいと気づきます。この様子も笑えちゃいますが、それに続くお父さんとお母さんの会話のシーンが、ますます笑えました。

個性的なキャラの登場人物たちも、とっても笑わせてくれました。
悪い男にだまされて駆け落ちした過去を持つ、アル中の叔母さんもなかなか楽しい。

トンマーゾのお姉さんは、兄と弟に挟まれて目立たない感じだけど、実は結構しっかり者。

おばあちゃんは、でんと構えていて、一族の柱って感じですね。
夫の弟ニコラと結婚前から愛し合っていたのに、何かの事情で結婚できなかったらしい。それでも、ずーーーっとニコラを愛し続けていたおばあちゃん。

トンマーゾがなかなかローマに戻らないので、マルコが友人達(当然ゲイ仲間)と様子を見に来ました。
どう見てもゲイだけど、トンマーゾの家族にばれないように頑張りま~す。
その様子がとにかく笑えます。


Mime_vaganti

ゲイ仲間だけでの海水浴の場面は、楽しいですよ~♪

「対角に土星」もイケメンが何人も出演していたけれど、今作も美男美女がいっぱい。
私の好みはマルコ役の俳優さんかな。
おばあちゃんの若い頃の夫や、その弟のニコラもイケメンなのよ。
おばあちゃん役の女優さんも、若い頃はかなり美人だったと思われるし、おばあちゃんの花嫁時代を演じた女優さんも美人。アル中おばさんだって、美人なのよ。役柄上、そう見えないようにしているけど。

ニコール・グリマウドも美人だしね、イタリア映画って、私好みの美男美女が多いので嬉しいのよん。

(鑑賞日9月9日)

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コメント

面白かったです。
コメディなんですが、無理な笑いではなく淡々としている所が良かったです。
俳優さんはみんな好演。
主人公の悩み、兄の苦悩、祖母の過去、それぞれの人物がとても魅力的に描かれていました。

祖母の決断は哀しいですが、ラストの祝祭はとてもよかったです。
久々にイタリア映画らしい映画を見たという気がしました。
ヒロイン、ニコールがきれいですね。ちょっと鈴木紗理奈に似てます。
邦題は見終わった後は合って無くもないですが、いまいちかな。
軽そうな感じがしますが、重い話を笑いにつつんだいい物語でした。

★きささん
くすくす笑っちゃう場面が多かったです。
ゲイに対する偏見がなくなるといいですね。

ご無沙汰しております。
2か月ほど休眠状態でしたが、また観て書いてます。
ヨロシクおねがいします。

みんな個性的で、美男美女揃いで楽しませてもらいました。
音楽もノリノリでしたし~。
同年代を持つ母親なので、笑いながらも家族っていいと再認識いたしました。
トラバを送らせて下さいね。

◆ほし★ママ。さん
お久しぶりです。
イタリア映画は、好みのルックスの役者さんが多くて楽しいです♪
家族の絆を感じるラストでしたね。

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