サルトルとボーヴォワール 哲学と愛 (試写会)
愛に苦悩する“女”
公式サイト http://www.tetsugakutoai.com
11月26日公開
1929年、パリ。自立の道を進むべくソルボンヌ大学で学ぶシモーヌ・ド・ボーヴォワール(アナ・ムグラリス)は、学内で天才と噂されるジャン=ポール・サルトル(ロラン・ドイチェ)に見初められる。1級教員資格を目指すふたりは一緒に勉強し、やがてサルトルが首席、ボーヴォワールが次席で合格する。何事にも型破りなサルトルの求愛を受け入れたボーヴォワールは、お互いの自由恋愛を認め、その関係を嘘偽りなく報告し合うという“契約結婚”を受け入れる事にする。
ボーヴォワールの目線で描かれているので、女性向きの映画かもしれませんね。
高校生の時、「第二の性」を読みましたが、ほとんど記憶が残っていませーん。(^^ゞ
サルトルは小柄だけど、自信家でとにかく肉食系男子。
ボーヴォワールにも、猛烈にアタック。
サルトル24歳、ボーヴォワール21歳。
もっとドライでクールな女性かと思いましたが、映画では苦悩する“女”でしたね。
“契約結婚”するものの、どうしてもサルトルが関係を持つ女性に嫉妬してしまうので、サルトルとはSEX抜きの関係でいたいと、彼とのSEXを拒否。
サルトルの自由恋愛を許してはいるけど、内心は彼に新しい女性ができるたびに、傷ついてしまう。
もしサルトルが自由恋愛主義の男でなかったら、彼女は同性や他の男性と関係を持たなかったかも?
サルトルに対する満たされない思いが、同性愛などに向かったように、映画では思えました。
本当は、サルトルに自分だけを愛して欲しかったのではないでしょうかね。
高校くらいの時、テレビで風と共に去りぬを見ながら母が、「自分だけを愛してくれる人が、女性は好きなのよねえ。」と言った。レット・バトラーは、ず~~っとスカーレットを愛した男だものね。
作家ネルソン・オルグレンから求婚された41歳のボーヴォワール。
ひじょーーに悩み迷いますが、結局結婚はせず。
サルトルには大勢女性がいたけど、ボーヴォワールとの関係を全く絶ってしまうというような事は考えなかったのね。ボーヴォワールの代わりとなる女性もいなかったのね。
ボーヴォワールにしても、サルトルとの関係を終わらせて、他の男性と結婚はできなかった。お互いの才能を認め合い、お互いが他人にはわからない、特別な存在だったのでしょうね。
ハリー・ポッターのフラー役、クレマンス・ボエジーも出演しています。
(鑑賞日11月18日)
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