ラビット・ホール
再生への方法を模索中
公式サイト http://www.rabbit-hole.jp
デヴィッド・リンゼイ=アベアーの同名戯曲の映画化
製作:ニコール・キッドマン
監督: ジョン・キャメロン・ミッチェル 「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」
郊外の閑静な住宅地に暮らす夫婦、ベッカ(ニコール・キッドマン)とハウイー(アーロン・エッカート)は、8ヶ月前に、4歳の一人息子ダニーを失った。ダニーは自宅で飼っていた犬を追いかけて、開け放たれていた門扉から飛び出し、交通事故にあったのだ。ダニーとの思い出を大切にして前に進もうとするハウイーと、家の中に残るダニーの面影に心を乱されるベッカ。
ハウイーがグループ・セラピーに通い始める一方で、ベッカはダニーの命を奪った車を運転していた、高校生のジェイソン(マイルズ・テラー)と遭遇し、彼の後を追う。
子供を失った悲しみを、なんとか乗り越えようとしているけれど、それぞれ試みることが違い、気持ちがすれ違ってしまっている夫婦。些細なことでも口論になってしまいます。
ハウイーは毎晩、ケイタイにある息子との動画を見ている。
ベッカは妊娠した妹に、亡くなった子供の服をあげようとしますが、断られ、寄付ボックスに入れてしまいます。何とか家から子供を思い出させるものを、遠ざけようとします。
ハウイーの提案で、グループカウンセリングに行きますが、ベッカは苛立つばかりで、他の会員に辛らつな言葉を浴びせて、気まずい雰囲気に。
悲しみを癒す方法は、人によって異なるのでしょうね。
他人から慰めの言葉が、かえって悲しみを深くすることもあるでしょうし、当人も周囲の人々も、どう接すればいいのか、思い悩みますよね。
その様子が、とてもうまく描かれていると思います。
演技派の俳優さんたちが出演しているので、それぞれの喜怒哀楽が、リアルに感じられました。
ハウイーは、カウンセリングで出会ったギャピー(サンドラ・オー)と急接近。同病相憐れむで、彼女自身にひかれたわけではないのよね。彼女といても、悲しみが消えるわけではない事に気づく。
だいたい、彼女は8年もグループカウンセリングに参加し、とうとう彼女の夫は家を出て行ってしまったのだから。
一方ベッカは、ジェイソンと公園でおしゃべりする事が、癒しとなる。
ジェイソンの自作の、「ラビットホール」と言うタイトルのマンガを読んだベッカ。
パラレルワールドを題材にした物語だけれど、それが、ベッカにとって癒しとなるとはねえ。
楽しく暮らしている自分もいるし、たくさんのパラレルワールドに、それぞれ違う自分がいる。そんな考えが、悲しみを乗る越えるきっかけになりました。
(鑑賞日11月9日)
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*ネタバレありです!
「息子を事故で亡くしたベッカとハウイー夫婦。必死に前を向こうとするけれど、癒され方も立ち直り方もそれぞれで、気持ちはすれ違ってしまう。そんな時、ベッカはある少年を見かけ・・・」というあらすじは、あんまり上手く書けてないな・・・ これは、じっくりと見応えのあるいい映画だった。
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このコピー、良いですよね!!
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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/156445/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
主演:ニコール・キッドマン (=ベッカ)
6歳の息子を、交通事故で失った夫婦の話―というので
見るのが辛くて、伸び伸びになっていました。
事前情報なく鑑賞したので、
ベッカが見かけた青年の正体も、はじめ、わからず……
(...... [続きを読む]
答が見つかったわけではありませんが、もがく人間の辛さが本当に出てましたね。
見てて辛かったです。
ニコール、貫禄ですね。いい役者になりました。
投稿: sakurai | 2012年2月13日 (月) 13:31
★sakuraiさん
夫婦の辛さが、とてもよくわかりましたよね。
夫婦が一緒に答えを模索していけそうなラストでよかったです。
投稿: 風子 | 2012年2月13日 (月) 15:08
風子さんにとっては旧い記事からのTBを下さり、
有難うございます。
可愛い盛りの4歳児。自分の子育ても振り返ると
一番緊張していた時期かも・・・と思い至り、心寄せられる内容でした。
私の中ではベストに入るニコールの作品になったかも。
投稿: kira | 2014年5月 8日 (木) 20:02
★kiraさん
お母さんなので、ニコールの気持ちに一番共感されたのでしょうか。
投稿: 風子 | 2014年5月 8日 (木) 20:09