幸せへのキセキ
動物園を買うという冒険をしました
公式サイト http://www.foxmovies.jp/sk
実話の映画化
原作: 幸せへのキセキ 動物園を買った家族の物語 (ベンジャミン・ミー著/興陽館)
監督: キャメロン・クロウ 「あの頃ペニー・レインと」 「バニラスカイ」
ロサンジェルスの新聞社に勤めるコラムニストのベンジャミン(マット・デイモン)は、半年前に最愛の妻を亡くし、反抗期真っ盛りの14歳の長男ディランと7歳の娘ロージーの子育てに日々追われていが、衝動的に会社を辞めてしまう。そんな折、ディランも退学処分なり、ベンジャミンは心機一転のため、引っ越すことにする。郊外に理想的な家を見つけたが、そこは閉鎖された動物園付きの物件だった。
実話が基だけど、実際のベンジャミンが動物園付きの物件を買ったのは、まだ奥さんが生きている時。息子を思春期の年齢にするなど、うまく脚色していますね。
邦題を「キセキ」とカタカナにしたのは、「奇跡」と「軌跡」の両方を意図してでしょうか。
動物園を開園させる奇跡より、メインは愛する家族を失った悲しみを、乗り越えるまでの軌跡でした。
悲しいからって、じっとしたままでは、いつまでたってもただ悲しいだけ。
行動して、生きている喜びを感じなくてわね。
妻とよく行く店や、初めて出会った店など、何を見ても妻を思い出してしまう街を離れようと、郊外に物件を見つけたベンジャミン。
家そのものは理想的だけど、なんと動物園がおまけについていた。
妻を亡くして悲しいけれど、子供たちに泣き顔は見せられない。ひとりでパソコンにある妻の写真を見ているのが切ない。
長男のディランも、母親を亡くした悲しみを表に出せないまま、父親には反抗的。
写真を胸に抱くシーンは、ジーンと来ましたよ。
いやいや田舎に引っ越したけど、お年頃なので、可愛い女の子を見れば、気になってしまう。
それが、飼育員のリーダー、ケリー(スカーレット・ヨハンソン)の姪で、ひとつ年下のリリー(エル・ファニング)。
しかし田舎の純情な少女リリーの気持ちを、無意識に傷つけてしまうディラン。
毎日同じ時間にサンドイッチを持ってきてくれていたのに、なぜ彼女が来なくなったのか全くわからないディラン。まあ、男の子なんて、こんなもんでしょ。
一方、動物園はとにかく経費がかかりますからね。
開園のため、自分の資金の金額も考えずにお金を使ってしまうベンジャミン。
しかし亡くなった妻は夫の性格をよくわかっていて、ちゃんと生前に準備しておいていた。
さすが、できた女房。内助の功で、助かるベンジャミン。
お金に細かい男性もいるけれど、日本の普通のサラリーマン家庭の大蔵省は、たいてい妻よね。男に任せたら、すぐ破産よ。
年老いたトラの安楽死問題で、口論になるベンジャミンとケリー。どちらの気持ちもわかるだけに、切なく涙してしまいます。
実話だから結果はわかっていますが、父と息子が絆を取り戻していく様子や、動物達との交流に、笑ったり涙したり、素直に感動できました。
親子がひとつになっていくっていいわよねえ。
いいセリフも色々あったし。
ただ、ケリーとベンジャミンのロマンスはなくてもいいわ。
折角今回、スカーレットが色気をムンムンさせないで、仕事ができる女の役なんだからさあ。
飼育員の1人、ロビンは「あの頃ペニー・レイン」の主役のだったのね。全然気づかなかったわ。
ベンジャミンの兄を演じるトーマス・ヘイデン・チャーチのキャラが好きだわ。息抜きのお笑い担当ね。
そして一家の癒し効果を持つ、天真爛漫な娘を演じたマギー・エリザベス・ジョーンズちゃんがかわいい。
湿りがちな家の雰囲気を明るくしてくれます。
コリン・フォードくんも、思春期の少年を好演していました。
今後、チェックしておこうっと。
そうそう、たった20秒でも、勇気をも持つって大事なのね~。
(鑑賞日6月8日)
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マット・デイモン、スカーレット・ヨハンソン、
トーマス・ヘイデン・チャーチ、パトリック・フュジット、
エル・ファニング、ジョン・マイケル・ヒギンズ出演
キャメロン・クロウ監督、
124分、2012年6月8日公開
2012,アメリカ,20世紀フォックス
(原題/原作:We Bought a Zoo )
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製作国 アメリカ
公開情報 劇場公開(FOX)
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なんとなく安心してみていられましたが、いい話は、やっぱいい話でした。
あの妙な味付けというか、微妙な足された演出は、いらなかったですね。
最近アメリカ映画は、実話ばやり?
投稿: sakurai | 2012年6月14日 (木) 16:39
★sakuraiさん
見終わって気分よく映画館を出られる映画はいいですよね。
オリジナル脚本のアイディアなかなか難しいため、人気小説や実話の映画化が増えているようですね。
投稿: 風子 | 2012年6月15日 (金) 09:29
動物園を買ったのは、まだ奥さんが生きている時なんですね。
実話が基とはいえ、
それだと、ベンジャミンのイメージが違ってくるようですね。
投稿: yamao | 2012年6月16日 (土) 00:37
★yamaoさん
ドキュメンタリーではないので、エンターテイメントとして脚色はしかたないでしょう。
投稿: 風子 | 2012年6月16日 (土) 22:53
訪問&TBありがとうございます。
最初は反対していたダンカンも、動物園にどっぷりはまっていくのが面白かったです。
ロージー役のマギー・エリザベス・ジョーンズ、良かったですね~。
投稿: すぷーきー | 2012年6月17日 (日) 09:34
★すぷーきーさん
気のいいダンカンと可愛いロージーちゃんが、重くなりがちな話に明るさを与えてくれましたね。
投稿: 風子 | 2012年6月17日 (日) 13:46
実話からの映画化とはいえ、脚色がとても素晴らしかったと思いました。
最初は、これからどうなるんだろう?と思わせておいて、
段々と、進むストーリー展開のワクワク感と面白さ。
あの父と息子が本気で言い合い、わかり合っていく様子は感動しました!!
そして,ラストの終わり方が素敵で、心が暖かくなって、劇場を出られる
のが、とっても良かったです
投稿: 紫の上 | 2012年6月18日 (月) 20:01
★紫の上さん
この父と息子、実は似ているんですよね。
ふたりの様子の変化が、よかったですよねえ。
投稿: 風子 | 2012年6月19日 (火) 09:45
マギーちゃんが本当に可愛かったです!
そして、風子さんの記事でじっくり画像を拝見したら
こんな可愛い「キリン」さんのお洋服を着ていたんですね!
投稿: ほし★ママ。 | 2012年6月25日 (月) 18:54
◆ほし★ママ。さん
マギーちゃん、かわいらしいですよね。
お洋服も動物園に合わせて可愛かったです。
投稿: 風子 | 2012年6月25日 (月) 22:41
TBありがとうございます。
「ザ・エージェント」以来、この監督の作品はだいたい観てました。
でも飼育員の一人が
あの映画の主役だったなんてまったく気づけませんでした。
この映画も良いシーンが多くて、
動物嫌いな僕でも涙腺がゆるみっぱなしでした(笑)
投稿: Yoshimi | 2012年7月25日 (水) 00:51
★Yoshimiさん
>でも飼育員の一人が
あの映画の主役だったなんてまったく気づけませんでした。
私も気づきませんでした。
あの少年が、すっかり大人になっていたんですね。
動物嫌いでも、泣ける映画でしたか。^^
投稿: 風子 | 2012年7月25日 (水) 10:36