星の旅人たち
巡礼の目的は?
公式サイト http://hoshino-tabibito.com
監督: エミリオ・エステヴェス 「ボビー」
カリフォルニアに住む眼科医トム(マーティン・シーン)のもとに、息子のダニエル(エミリオ・エステヴェス)が、ピレネー山脈で嵐に巻き込まれて死んだという知らせが入る。スペインの聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の旅に出てまもなくの事だった。現地へ飛んだトムは、ダニエルの遺志を継ぎ、彼の遺品と遺灰を背負って、800キロに渡る巡礼の旅に出る。
オバカでお騒がせな弟チャーリー・シーンと違って、兄のエミリオ・エステベスは、スキャンダルも聞かないし、監督としても評価されてきていますよねえ。
顔はお父さんのマーティン・シーンとそっくり。もう50歳なんですね。
お父さんは若くして結婚したんだ。
サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼は、フランス映画「サン・ジャックへの道」で知りました。母親の遺産を相続するため、仕方なく仲の悪い兄弟3人が巡礼の旅に出た話。
おすすめの映画です。
巡礼で様々な人と出会うのも同じだし、ユーモアがあるのも同じ。巡礼者の宿泊場所も様々。旅を続けることで、心境も変化する。
道中の風景がすばらしい。
共通点がとても多いので、「サン・ジャックへの道」を見ていなければ、もっと感動したかも。
でもトムのように、息子を亡くしたのは辛いでしょうねえ。
すでに妻は他界し、たった一人の子供のダニエルは、世界を回っていて、未婚のまま40歳で突然亡くなってしまった。
トムにとっては、唯一の家族だった息子。
トムは一人で黙々と巡礼の旅をしたかったのでしょうが、たまたま途中で一緒になった人達と、聖地へ向かうことになりました。
体重を減らしたい太鼓腹のオランダ人のヨスト(ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン)
聖地に着いたら禁煙するというカナダ人のサラ(デボラ・カーラ・アンガー)
スランプに陥っているアイルランド人の作家ジャック(ジェームズ・ネスビット)
トムは旅の道中、あちこちに息子の遺灰を撒き、息子との日々を回想したり、息子が一緒に巡礼しているかのように、幻影が見えたり。
トムの心情を思うと、涙がこぼれます。
道中、すったもんだありながら、皆、聖地を目指し歩き続けます。
トムだけでなく、みなそれぞれに事情を抱えている巡礼者たち。
しみじみと、じんわりくる映画でした。
両親のために、逆縁の不幸だけは避けたいと思っております。
(鑑賞日6月6日)
「【映画】は行」カテゴリの記事
- ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード(2022.04.21)
- ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022.04.15)
- ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021.12.15)
- ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey(2020.04.12)
- フォードvsフェラーリ(2020.01.13)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: 星の旅人たち:
» 星の旅人たち/The Way [LOVE Cinemas 調布]
マーティン・シーンが主演、息子エミリオ・エステベスが製作・監督・脚本・出演を務めたヒューマン・ロードムービー。聖地巡礼の途中に事故で亡くなった息子の志を継いで巡礼の旅にでる父親の姿を描いている。共演にデボラ・カーラ・アンガー、ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン、ジェームズ・ネスビット。スペイン北部の美しい風景にも注目したい。... [続きを読む]
» 『星の旅人たち』 (2010) / アメリカ・スペイン [Nice One!! @goo]
原題: THE WAY
監督: エミリオ・エステヴェス
出演: マーティン・シーン 、デボラ・カーラ・アンガー 、ジェームズ・ネスビット 、ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン
観賞劇場: ヒューマントラストシネマ有楽町
公式サイトはこちら。
サンティアゴ・...... [続きを読む]
» 映画『星の旅人たち』 [ほし★とママのめたぼうな日々♪]
「四国八八ケ所」「西国三十三所」「知多新四国巡り」など 私のおばや友だちにも「納経帳」を携えて 巡礼している人が結構いま [続きを読む]
» 『星の旅人たち』と歩く道の果て [Healing]
星の旅人たち ★★★★4.5 何を思い、ゆくのか。 道があるから、ただ歩く。 いやあ、いい旅でした。 フランス国境からピレネー山脈を越え、 スペイン北西部を横断する その距離なんと800㎞の巡礼路、 聖ヤコブが眠る サンティアゴ・デ・コンポステーラまで、ひたすら歩いて歩いて、歩く旅です。 妻を亡くして以来、 疎遠になっていた1人息子ダニエル(エミリオ・エステ... [続きを読む]
» 星の旅人たち(2010)☆彡THE WAY [銅版画制作の日々]
さあ、人生の旅に出かけよう
好き度: 80点
京都シネマにて鑑賞。
憧れの巡礼地です。以前観た「サンジャックへの道」からこの道を歩いてみたいと思っていました。その舞台がまた映画化されたということで遅まきながら滑り込みで観て来ました。
巡礼地の道のりで...... [続きを読む]
» 星の旅人たち THE WAY [映画の話でコーヒーブレイク]
本作の監督はエミリオ・エステベス。(「セントエルモスファイア」「ヤングガン」)
主演はエミリオの父、マーティン・シーン。(「地獄の黙示録」「ホワイト・ハウス」)
そして、お騒がせ俳優チャーリー・シーンはエミリオの弟です。(「プラトーン」「ウォール街」)
...... [続きを読む]
星の旅人達、これから見に行こうと思ってます。他の方の評は私の知っている、カミーノをや沿道に住む人たちを侮辱しているようなのもあり、映画だけを見てカミーノ批評するようなことはしないでほしい。でも貴方の評は好意的なのでこんな方もあると安心しました。
私もなくした、義理の息子のためにカミーノ歩きました。朝暗いうちにアルベルゲという巡礼宿を出て歩いていると映画の主人公のように息子の声でお父さんもっと遠くへ行こうよ、歩き疲れて挫けそうになると、もっと遠くへまで行こうよ、と息子の声が聞こえます。一緒に歩いてくれている若い仲間にも励まされ歩きとおせました。どなたかが言われていましたが犯罪はまったくおこりません。言葉は通じなくても助けあって歩きます。
一度仲間の荷物が紛失したことがありましたが、翌朝警察から電話で市駅の警察に届いているから取りに来なさいと言われゆきましたが中身の被害はありませんでした。
ただ現在はちょっと不安ではあるようです。ヨーロッパではカミーノの巡礼者を襲ったらヨーロッパ中から追われるといわれています。
投稿: Tadashi -Japon | 2012年6月16日 (土) 13:19
★Tadashi -Japon さん
「サン・ジャックへの道」と言う映画で巡礼の事を知っていたので、大変な旅ですし、色々な巡礼者がいるなあと思っていました。巡礼者同士、励ましあっている様子もありましたよ。
異国や異文化、違う価値観に触れる経験は、とてもいいことだと思っています。
Tadashi -Japon さんは、実際に歩かれたとはすごいですね。
無事に聖地までたどり着けて何よりでした。
投稿: 風子 | 2012年6月16日 (土) 23:17