アルゴ (試写会)
前代未聞の救出作戦
公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/argo
10月26日公開
実話の映画化
原作: アルゴ (アントニオ・メンデス著・マット・バグリオ著/ハヤカワ文庫)
監督・主演 ベン・アフレック
1979年11月4日。革命に沸くイランで、過激派がアメリカ大使館を占拠。 混乱の中で密かに6人が脱出し、カナダ大使(ビクター・ガーバー)の私邸に逃げ込んだ。残る大使館員52人を人質にとったイラン側の要求は、癌治療の名目でアメリカに入国した、パーレビ前国王の引き渡し。6人の脱出が明るみに出れば公開処刑は避けられない。人質救出のプロであるCIAのトニー・メンデス(ベン・アフレック)は、SF映画『アルゴ』の製作をでっち上げ、ロケハンのクルーとして6人を出国させようとする。
いくらアメリカに対する怒りや憎しみがあっても、治外法権である大使館を占拠した上に、人質にとるなんて、とんでもないですよね。
社会科の勉強になるけど、サスペンスエンターテイメントとしても楽しめる映画でした。
事態は長期化し、カナダ大使が私邸に匿うのも限界になっていた。
大使館が占拠される前に、重要書類等は急いで焼却やシュレッダーで処分されましたが、イランは子供を使って、シュレッダーにかけられた紙をつなぎ合わせていて、大使館員の写真付き名簿も、徐々に復元が進んでいました。
そしてカナダ大使邸では、カナダからの客人が一度も外出しないのを、イラン人のメイドが不審に思い始めていました。
6人を脱出させる良い方法はなかなか出ませんでしたが、トニーは、映画製作を利用することを思いつき、「猿の惑星」の特殊メイクでオスカーを取ったジョン・チェンバース(ジョン・グッドマン)に、作戦の協力を頼みます。
大物プロデューサーのレスター(アラン・アーキン)も参加してもらい、3人でボツになった脚本から、イランでの撮影に相応しい「アルゴ」を選びます。
アメリカ映画ではイランには入国できないので、カナダ製作の映画としました。
偽の映画製作を計画する様子は、ハリウッドを皮肉ったセリフも多く、結構コミカルで笑えました。
トニーがチェンバースに相談すると、本物の映画製作と思わせるには、まず大物のプロデューサーでないということで、レスターになりました。
レスターは、「嘘つきばかりのハリウッドを騙すんだぞ。」
そりゃ、大変よね。(笑)
「アルゴ」の脚本の売買交渉も愉快でした。
「アルゴ」製作の事務所も借り、新聞に載るようにマスコミにも製作を発表。
いよいよトニーがロケハンとしてイランに入国すると、そこからは非常に緊迫した展開になります。何しろ命がけ。もしばれたら、6人だけでなく、カナダ大使やトニーの命も危ない。
トニーには、別居中の妻と幼い息子がいます。
イランへ向う前、息子に電話をかけるトニーが辛い。作戦が失敗して死んでしまうかも知れないのですから。
必死に6人を出国させようとするトニー。
結末はわかっていても、ハラハラしました。
6人は、本人に似ている俳優さんを選んだようですね。
エンドロールで写真が出ると、「そっくり」と声があがった俳優さんもいましたよ。
この作戦にアメリカがかかわっているとなれば、人質52人の命が危ないので、カナダが行った作戦とされました。
当時の大統領だった、ジミー・カーター氏のコメントもありました。
(鑑賞日10月16日)
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*ネタバレありです! 長文です(o´ェ`o)ゞエヘヘ
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監督:ベン・アフレック
出演:ベン・アフレック、アラン・アーキン、ブライアン・クランストン、ジョン・グッドマン、ケリー・ビシェ、他
2012/アメリカ
オフシャルサイト
はらはらドキドキ。あん時(30年ほど前のあん時の混乱をかすかに覚えているが}にこんな馬鹿げた作戦が、実際に行われたのかどうか、何処まで真実で、どこまでエンタメ目指したフィクションなのかわからない。でもどっちでもいい。とにかく圧倒的なリアリティサスペンスに釘付けにされました。こう言うの《良作?》それとも《快作... [続きを読む]
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映画「アルゴ」★★★★
ベン・アフレック、アラン・アーキン、
ブライアン・クライストン、ジョン・グッドマン出演
ベン・アフレック 監督、
120分、2012年10月26日より全国にて公開
2011,アメリカ,ワーナー・ブラザーズ
(原題/原作:ARGO)
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これは面白かったですね。
確かに実在の人物に似せた配役は見事でした。演出もうまいです。
最後、無事出国できるかというサスペンスが効いていてハラハラさせますが、実話にしては綱渡りすぎる気もしました。
アラン・アーキンとジョン・グッドマンの脇役もうまいですが、役者は巧い人を揃えていました。
投稿: きさ | 2012年10月21日 (日) 09:32
★きささん
実話の映画は、エンターテイメントの要素が薄いものが多いですが、これはうまく構成されていたと思います。
投稿: 風子 | 2012年10月22日 (月) 09:00
こんにちは風子さんコメありがとう★
面白かったですね!今年のベスト入り決定♪
役者も実際とそっくりな人選んで70年代風になっててツボでした
スゴい忠実。
(ベン以外)笑
次回の監督作も楽しみですねー
投稿: mig | 2012年10月26日 (金) 10:54
★migさん
ベン・アフレックが監督として成功するとは思いませんでしたよ。
3作とも高評価ですね。
ほんと、次が楽しみです。
投稿: 風子 | 2012年10月26日 (金) 14:40
原作最後の方だけ立ち読みしてみましたが、やはり最後はあそこまで綱渡りではないです。
でもまああそこまで脚色するのは映画としてはアッパレかも。
投稿: きさ | 2012年11月 4日 (日) 08:08
★きささん
実話物は退屈になりやすいですが、エンターテイメントとして見られるように、緊迫感のある脚色でよかったと思います。
投稿: 風子 | 2012年11月 4日 (日) 14:07
話自体もよくできてるけど、映画のよくできてた!!ほんとにお見事でした。
なのに、上映がないのですよ!!!!(怒)
遠出しましたが、それに見合うだけの十分な中身でした。
はるばる行った甲斐があったです。
ベンちゃん、監督作品では好きだわ。俳優としては、脇に置いときます・・・・
だったのですが、今回のベンちゃんは、とっても良かったです。
投稿: sakurai | 2012年11月 8日 (木) 14:27
★sakuraiさん
あらま、お近くで上映していませんでしたか。
遠出する価値のある作品でよかったですね。
今回のベンは髭面なので、顔の欠点が隠れてました。
投稿: 風子 | 2012年11月 9日 (金) 10:05
訪問&TBありがとうございます。
ハラハラドキドキでした。
エンドロールの本人達と役者達の画像、似てましたね~。
役作りって大事ですね。
投稿: すぷーきー | 2012年11月 9日 (金) 19:45
★すぷーきーさん
緊迫感ありましたねえ~。
エンドロールの写真にはびっくりでした。
投稿: 風子 | 2012年11月 9日 (金) 20:07
>「アルゴ」の脚本の売買交渉も愉快でした。
そうでした。そんなクスグリがありました。
ブログで、ストーリーをつづるのもおさらいになって自分にはいいですね。
ただ、未見の読者にはネタばれになってしまいます。
いつも思うのは、ストーリーを思い出すには公式サイトを吟味するなど手間ヒマがかかりすぎます。それが未見の者に余計な知識を与えすぎる弊害につながります。
もっとも、観終えた者同士の交流には役立っています。
未見の方は、あえて見ないという暗黙のルールもあるかもしれません。
当方とすれば、自分なりな最低限の評価をするほどで、良心的に核心には一切触れません。
投稿: iina | 2012年11月24日 (土) 09:54
★iinaさん
映画の感想ブログも、ネタバレ絶対ナシから必ずネタバレを載せているものまで様々ですし、ブログを見る人がニーズに合うブログを選べはいいと思っています。
私の場合は、映画を見る前に他人のブログや、公式サイトのストーリーを見ないことがほとんどです。
投稿: 風子 | 2012年11月24日 (土) 23:29
最後の脱出の間一髪のときは、ハラハラドキドキでしたが、
高評価をあげたい作品です。
ベンは、俳優としては「パール・ハーバー」で、大根役者のレッテルがはられて、なかなか抜け出せなかったけど、監督としては、素晴らしいですね!!
でも、今回の「アルゴ」では、押さえた演技で俳優としても、
良かったと思いました。
監督としての自信が相互作用しているのでしょうか?
もう一度みたい作品です。じっくりと。
投稿: 紫の上 | 2012年11月30日 (金) 17:27
★紫の上さん
ベン・アフレックは注目の監督になりましたね。
投稿: 風子 | 2012年12月 1日 (土) 15:55