みんなで一緒に暮らしたら

自分の最後を考える



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アルベール(ピエール・リシャール)とジャンヌ(ジェーン・フォンダ)夫婦、ジャン(ギイ・ブドス)とアニー(ジェラルディン・チャップリン)夫婦、そして一人暮らしのクロード(クロード・リッシュ)は、長年の友情で結ばれた仲間たち。年齢を重ねた彼らはそれぞれに問題を抱え、ある日デート中に心臓発作で倒れたクロードが、息子によって強引に老人施設に入れられてしまう。人生の最後を周りに決められるのではなく、自分たちらしく過ごしたい彼らは、５人で共同生活をスタートさせる。

高齢化社会になっている日本でも、老後は深刻な問題。
個々の事情も千差万別で、難しい問題です。

くすっとしてしまうユーモアも盛り込まれていますが、考えさせられる問題ですね。

ジャンヌはの夫アルベールは認知症。
本人も自覚していて、毎日ノートにメモを取り、読み返している。
ジャンヌは自身の病状が進行していて深刻な状態だが、その事をそんな夫に話せない。

アルベールが愛犬の散歩中に転倒し、娘が犬を施設に預けてもらい手を探します。
しかし、友人たちが犬を施設からもらいうけ、アルベールの家に戻してしまいます。
それでもアルベールが散歩させるのは無理なので、夫婦は散歩係の青年を雇います。
それがドイツ人でフランスの大学に通い、フランス人のガールフレンドと同棲しているディルク(ダニエル・ブリュール)。

ジャンはＮＰＯ活動に熱心だけど、高齢を理由にそれも続けられなくなってきた。

クロードは心臓に病気を抱えているけど、いまだに女性が大好きで、売春婦を買うこともしばしばらしい。
息子がいるから、離婚歴ありって事なのかしらね。

息子が心臓病を抱える一人暮らしの父親を心配し、施設に預ける気持ちもわかるし、老人ばかりの施設での暮らしより、まだまだ自由に自分のしたい事をしたいと思う父親の気持ちもわかるし、ん～～悩みますよねえ．．．

突然ぽっくり死ねればいいけど、介護が必要な状態になったらどうするか、本当に難しいと思うわ。

気心が知れた友だちといえど、共同生活となると、それはそれで色々問題も出てくるでしょう。

夫ジャンが提案した共同生活に、最初は反対していたアニーですが、老人施設でのクロードを見て、気が変わったようです。
みんなでジャン夫婦の家で、共同生活を始めます。



冒頭でジャンヌが棺を選んでいるけど、個性的な性格がその場面でもわかりますね。

ディルクはアボリジニの高齢者についての論文を書くため、半年ニューシーランドに行く予定でしたが、ガールフレンドが離れている事に反対。論文をフランスの高齢者に変更。
教授の提案で、ジャンヌたちと一緒に住んで彼らを観察し、論文を書くことにしました。

ジャンヌが、棺や巨乳でエキゾチックな女性が好きなのに、今のガールフレンドは違うと言っていたディルクのために用意したものからも、彼女の性格や気持ちがわかりますね。

それにしてもフランス映画は、不倫とベッドシーンは必須なのね。

ラスト、みんなが一緒にジャンヌを捜すシーンに、彼らの友情と愛情を感じて、じーんときました。

(鑑賞日１１月１６日)