ムーンライズ・キングダム
ちょっと変な人たちのアンサンブル
公式サイト http://moonrisekingdom.jp
監督: ウェス・アンダーソン 「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」 「ダージリン急行」
1965年、アメリカのニューイングランド沖に浮かぶ全長26kmの小島、ニューペンサンス島。12歳のサム(ジャレッド・ギルマン)は、置手紙を残してボーイスカウトのキャンプから姿を消した。続いて、弁護士の父を持つスージー(カラ・ヘイワード)が家出した。ふたりは以前から計画していた駆け落ちを実行し、手つかずの自然が残る入り江を目指していたのだ。その頃大人たちは大慌て。島のシャープ警部(ブルース・ウィリス)やボーイスカウトのウォード隊長(エドワード・ノートン)、スージーの両親(ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド)らは、ふたりを追いかける。
ウェス・アンダーソン監督のコメディーは、万人受けする作品ではないのよね。
登場するのは、いつもちょっと変な人たち。
「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」は好みじゃなかったけど、「ダージリン急行」は好きです。
この監督さんは、音楽がなかなかいいの。
映像がちょっとレトロな感じと思ったら、1965年の設定と出ました。
「ダージリン急行」は風景もよかったけど、今作でも島の様々な風景がいいです。
ふたりが目指す入り江も、いい感じ。
子供って、冒険や隠れ家って好きだよねえ。
それと今作は、すごいキャスティングですね。
主役の少年少女は映画初出演だそうだけど、脇を固めるのは、この監督さんの常連のビル・マーレイを筆頭に、主役級の人がずらり。
フランシス・マクドーマンド
エドワード・ノートン
ブルース・ウィリス
事務的で冷酷な福祉局員にティルダ・スウィントン
別の島のボーイスカウトの隊長にハーベイ・カイテル
語り手はボブ・バラバン
特に、いつもタフな警官のブルース・ウィリスが今回も警官役だけど、全然強そうに見えない。(爆)
エドワード・ノートンも、この上なく頼りなさげで情けな~い感じが笑える~~。
全く威厳が感じられない隊長よ。
みんな情けない大人ばかりだけど、なんか憎めない人たち。
サムは両親を失い、里親のもとで生活しているいじめられっこ。
スージーは双眼鏡を覗くのが好き。しかし、母親がシャープ警部と密会しているのをそれで目撃してしまう。
そんなふたりが出会ったのは、駆け落ちする1年前。
サムが教会での劇「ノアの箱舟」を見に行ったとき、楽屋でカラスの衣装を着ていたスージーにシンパシーを感じたみたい。
ふたりは文通をし、周囲には内緒で駆け落ちの計画を立てていました。
大人たちに捕まりそうになりながら、逃避行を続けるふたり。
しょーもないけど、愛すべき人たち。
くすくす笑えて、最後はなんとなくほんわかする物語でした。
エンドロールが始まると、となりのおっちゃんは帰った。
でも、これから見る人は是非エンドロールで流れるセリフ入りの音楽を聴いてほしいですね。
冒頭にもあるんだけど、本編を見た後エンドロールで聞くと、とても味わい深く感じます。
楽器と同じように、人も形や音色はそれぞれ違う。
でもみんな一緒になると、すばらしい音楽だったり、楽しい音楽になるじゃない
(鑑賞日2月8日)
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ご無沙汰してます。
豪華なキャストにひかれて、前知識もなく観てきました。
キャストの違和感についていけず
いい感じになったときはエンディングだったかも(笑)
素敵なエンドロールは、しっかり観てきました。
投稿: Yoshimi | 2013年2月12日 (火) 00:40
★Yoshimiさん
独特の作風の監督さんなので、
なにこれ?と思う人もいると思います。
エンドロールに冒頭と同じ曲を使っているのがシャレてますね。
投稿: 風子 | 2013年2月12日 (火) 09:30
風子さん、いつもありがとうございます!
私もエンドロールまでしっかり観なきゃ、この映画の神髄には気づけないかも、と思いました。
楽器と同じように人にも個性があって、そこがまとまってこその、音楽ですよね。
投稿: uerei | 2013年2月14日 (木) 12:45
★uerei さん
映画は最後の最後まで見ないとですよね。
投稿: 風子 | 2013年2月14日 (木) 13:28
わっちゃーー、失敗しました。
続けて、ぎりぎりの時間で、「ゴーストライダー」見るために絶対に最後までいるのに、この時だけエンドの途中で出た!!
「ゴーストライダー」の悪魔のせいにしよう。
ウェスの空気感は健在でしたね。
それを十分に生かしてる子供たち!お見事でした。
投稿: sakurai | 2013年2月14日 (木) 15:47
★sakuraiさん
子役達もいい感じでしたね。
>エンドの途中で出た!!
途中退席しちゃいましたか。
残念でしたね。
投稿: 風子 | 2013年2月14日 (木) 20:29
こんにちは。
ほっこりとした懐かしさを感じる作品でした。
OPとEDは良かったですね~ホント、人生はさまざまなアンサンブルで形成されてるのね(笑)
投稿: オリーブリー | 2013年2月16日 (土) 12:31
★オリーブリーさん
設定が1965年だし、ちょっとレトロな雰囲気でしたね。
ちょっと変だけど素敵なアンサンブルでした。(笑)
投稿: 風子 | 2013年2月16日 (土) 12:53