ザ・マスター
救われなかった男
公式サイト http://themastermovie.jp
監督: ポール・トーマス・アンダーソン 「マグノリア」 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
第二次大戦終結し、出征先から帰還したフレディ(ホアキン・フェニックス)は、アルコール依存症になり、トラブルを繰り返しては職場を転々とする日々を送っていた。そんなある日、いつものように酒に酔ったフレディは、港に停泊中の船にこっそり乗り込んでしまう。やがて船員に見つかり、“マスター”と呼ばれる男、ランカスター・ドッド(フイリップ・シーモア・ホフマン)の前に引き出される。“ザ・コーズ”という新興団体を率いるドッドだったが、意外にも彼はフレディを歓迎し、一方のフレディもドッドに自分を導いてくれる可能性を見出す。以来、2人は行動を共にするようになり、次第に強い絆で結ばれていくが…。
フレディとドッドの関係は、説明しにくいですねえ。
同性愛とも友情ともちょっと違う。
もともとフレディは、救いを求めてドッドのところへいったのではなく、たまたま出会った相手。
ドッドといれば、もしかしたらアル中から抜け出せるかもしれないと思ったけれど、結局フレディを100%は信じ切れなかった。
戦争体験から、アル中になってしまったフレディ。
彼は何を求めていたのかな。
帰還後にドリスをたずねなかったのはなぜなのだろう。
彼女が若すぎて、自分が受けた心の傷を理解できない、または癒してはくれないと思ったのか。それとも、今の自分を見せたくなかったのか。
説明がないので、女の私には、その辺の理由がわからない。
彼が求めていたのは、自分を愛して寄り添ってくれる包容力のある女性だったのかしら。
ドッドは団体のマスターだけど、ドッドのマスターは妻のようね。
結構怖い女。
エイミー・アダムスが独特の雰囲気を出している。
ホアキンとホフマンの演技力でひきつけられる。
ホアキンのアル中ぶりは、「フライト」のデンゼルとはまた違うだめっぷり。
人はマスター無しで生きられるか?とドッドは言うけど、信仰心のない私にはその意味がぴんとこない。
(鑑賞日3月27日)
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【ストーリー】
第2次世界大戦後のアメリカ。アルコール依存の元海軍兵士のフレディ(ホアキン・フェニックス)は、「ザ・コーズ」という宗教団体の教祖ドッド(フィリップ・シーモア・ホフマン)に出会う。やがてフレディはドッドを信頼し、ドッドもフレディに一目置くように。そんな中、ドッドの妻・ペギー(エイミー・アダムス)は暴力的なフレディを追放するよう夫に進言し……。
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映画「ザ・マスター 」★★★☆
フィリップ・シーモア・ホフマン、ホアキン・フェニックス
エイミー・アダムス、ローラ・ダーン 出演
ポール・トーマス・アンダーソン監督、
138分、2013年3月22日より全国公開
ファントム・フィルム
(原題/原作:THE MASTER)
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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/160510/
↑ あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
・戦争後遺症を抱えた元兵士: フレディ 〜 ホアキン・フェニックス
・新興宗教の教祖(マスター): ランカスター 〜 フィリップ・シーモア・ホフマン
この2人の名前で、観たい作品でした☆
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□監督・脚本・製作:ポール・トーマス・アンダーソン◆フィリップ・シーモア・ホフマン(ランカスタ...... [続きを読む]
ホアキンのイッてるぶりが、あまりに真に迫ってて、どこまでが演技なのかわからなくなるくらい。
怖さを感じました。
そして、何より一番怖いのは、妻…でしたかね。
エイミーとホフマンで、「ダウト」を思い出しました。あっちも怖かったかも・・・。
投稿: sakurai | 2013年5月22日 (水) 11:15
★sakuraiさん
本当にホアキンはアル中はなんじゃないかと思っちゃうますね。
エイミーのあんな風に夫を操る妻、怖いですぅ。
投稿: 風子 | 2013年5月22日 (水) 13:18
そう、二人の関係が微妙なんですね。ゲイっぽいんですが、そういうシーンはない。一種の宗教的なつながりなんでしょうね。
ポール・トーマス・アンダーソン監督の色は前面に出ていましたが、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」に比べるとちょっと難解に感じました。
TBお願いします。
投稿: atts1964 | 2015年6月12日 (金) 10:39
★atts1964さん
独特の空気感がある監督さんですね。
投稿: 風子 | 2015年6月12日 (金) 10:57