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2013年4月15日 (月)

君と歩く世界

生きる本能を感じる辛くて苦いラブストーリー

Rust_and_bone

公式サイト http://www.kimito-aruku-sekai.com

原作: 君と歩く世界 (クレイグ・ディヴィッドソン著/集英社文庫)
監督: ジャック・オディアール  「リード・マイ・リップス」 「真夜中のピアニスト」

腕っぷしだけが取り柄の貧乏なシングルファーザーのアリ(マティアス・スーナーツ)は、5歳の息子サムを連れて姉夫婦のもとに転がり込む。ある日、用心棒をしているナイトクラブで他の客とトラブルになっていた女性を助けて、自宅に送り届ける。その女性ステファニー(マリオン・コティヤール)は、南仏の観光名所のマリンランドで働くシャチの調教師。しかし彼女は、ショーの最中に事故に巻き込まれて両脚の膝から下をを失ってしまう。失意の日々を過ごしていた彼女は、ある時ふと、アリに連絡を取る。再会したアリは、脚のないステファニーをまるで気遣うそぶりも見せず、ステファニーはかえって気楽さを感じ、次第に彼の不器用な優しさに惹かれていく。

原題は、ボクシング用語で口内の血の味を意味するらしいです。

粗野で愛し方を知らない男と、両足を失った女の、大人のラブストーリー。
主役はマリオン・コティヤールではなく、マティアス・スーナーツだと思います。

事故後、カーテンを閉め切った家の中に閉じこもったままだったステファニー。
そんな彼女に対するアリの接し方は、「最強のふたり」の介護士のよう。
ちょっと臭いとか、外に出ようとか。
泳がないかと聞いて彼女が泳がないというと、彼女をビーチに座らせたまま、自分だけ泳ぎに行っちゃう。

そんな彼を見ていて、泳ぎたくなったステファニー。
Rust_and_bone2

ベルギーでボクシングを6年、ムエタイを2年やっていたという格闘技好きなアリは、足のないステファニーを容易く抱き上げちゃいます。

セックスも確かめてみる?なんてことも、平然と聞いちゃいます。
でもぶっちゃけ、生きていくには必要な事項。

ずっと閉じこもっていたステファニーは、アリと会うようになってからリハビリを始め、義足を作って外出するようになり、かつての職場にも足を向けます。

Rust_and_bone5

ガラス越しに水中にいるオルカに合図を送るこの美しい映像のシーンは、心に沁みました。

一方アリは、夜警の仕事をしながら、賭けストリートファイトでお金を得るようになる。

Rust_and_bone3

ステファニーは次第にアリに惹かれるようになるけど、アリは行きずりの女性達と本能のままの関係も持つ日々。

アリは息子を愛してはいるけど、自分本位なのよね。子供から目を離してはいけないのに、度々息子の事は二の次になってしまい、姉に叱られる。

子役がとっても可愛くて、ちゃんと面倒見てあげてよと思っちゃう。
Rust_and_bone4

アリにも貧しい暮らしの中で様々な事があり、息子を置いたまま姉の家を出てしまう。

しばらくのち、アリは本格的なボクシングジムで、トレーニングを積んでいました。
義兄がサムを連れてきてくれて、久しぶりに親子で楽しく遊んでいたら...。

今度は辛い状況にあるアリが、スティファニーの声に泣き崩れる場面もよかったです。
人間、辛い時には誰かそばにいてほしいもの。誰でもいいってわけではないけどね。
ひとりよりふたりなら、前に進める。

ラストだけずいぶん甘いのね。

でも、生きるということを感じた作品でした。

(鑑賞日4月12日)

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コメント

訪問&TBありがとうございます。
原題はそういう意味だったねすね。
Yahoo!翻訳では意味不明でした。(笑)
ラストは唐突でしたね~。
何がどうあったのか、一切説明なし。(^^;)

★すぷーきーさん
原題の錆と骨は、説明がないとちんぷんかんぷんですね。

途中がかなりすっ飛ばされていて、ラストは映像から推測するだけですね。

ブログ、放置状態だったもので、すっかりご無沙汰です。
一度、離れるとなかなか復帰が大変。
貯めるのはよくないですね。
貯めていいのはお金だけかな・・・。

そうそう、「最強のふたり」の相手を思いやってるけど、自然体ってのが感じられました。
こちらはフィクションでしょうから、これでもかっというくらい辛い展開でしたが、やけにリアル。フランスならではかもです。

★sakuraiさん
ブログは時間のある時や気が向いたときでかまわないと思います。
管理人さんしだいのものですから。
性生活を生きていくのに必要なものとしてきったり入れるのは、フランスらしいです。

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