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2013年5月27日 (月)

孤独な天使たち

青春の1ページ
地下室の1週間


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公式サイト http://kodoku-tenshi.com

原作: 孤独な天使たち (ニッコロ・アンマニーティ著/河出書房新社)
監督: ベルナルド・ベルトルッチ

周囲に馴染めず、独りが好きな少し変わり者の14歳、ロレンツォ(ヤコポ・オルモ・アンティノーリ)。学校行事のスキー旅行に行くと両親を騙して向かった先は、自分の住むアパートの地下室。彼はそこに食料を持ち込み、寝床や暖房も確保したその秘密の部屋で、好きな本と音楽に浸って一週間を過ごす計画だったのだ。ところがそこに、異母姉のオリヴィア(ソニア・ベルガマスコ)が転がり込んで来た事で、全てが一変する。

車椅子生活となったベルトルッチの、監督復帰作。

いかにも思春期真っ只中の少年らしい話だわ。

ロレンツォが精神科医のカウンセリングを受けているけど、いつからどういう理由でなのかは説明されない。
入院中の父方の祖母を見舞う、優しい子でもある。

ロレンツォが1週間過ごそうとするアパート地下室は、一家の物置代わりに使用されている場所。自由気ままに過ごすはずが、異母姉オリヴィアの出現で彼の計画は一変。

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彼女と過ごすうちに、彼女の抱える問題や、心情を知ることになる。

姉はヤク中だけど、好きな男と一緒に暮らすためにやめようとしていた。
田舎に母親と住んでいた姉は、アメリカのLAで写真家として成功したけれど、その後薬物中毒なってしまっていた。
父親がロレンツォの母親と一緒になったのは彼女には辛い事で、ロレンツォの母親に憎しみをい抱いている事も、初めて知るロレンツォ。

異母姉弟の2人はどちらも孤独だけど、姉弟の絆も感じます。
それぞれ、互いを気づかうところもあるのよね。

地下室は、外の世界を遮断するロレンツォにぴったりの場所で、彼の心情を形にしたような物。

自分ひとりの世界にいるのが好きなロレンツォだったけど、いつもしていたイヤホンをはずして歩く表情がいいですねえ。

姉が薬物中毒から脱却できるかどうかは微妙~。

この映画ですごい!と思ったのは、主演の少年。

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エミール・ハーシュに雰囲気が似ているヤコポ・オルモ・アンティノーリは、映画初出演で初主演。
撮影当時14,5歳らしいけど、そうは思えない演技力と気迫がある。
にきび面で美形って顔じゃないけど、引きつけられるのよ。
注目の新人かも。

ソニア・ベルガマスコは実際に賞を取っている写真家で、女優でもあるそう。

(鑑賞日5月24日)

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コメント

役者たちがお見事でしたね。
へーー、初出演だったのですか。
いい具合の素人さと、したたかさが出てたと思います。
いい感性でした。

★sakuraiさん
ヤコポ・オルモ・アンティノーリくんは、舞台経験はいくつかあるようですが、映画は初めてだそうです。
ベルトルッチの目にとまったのだから、人をひきつけるものがあるのでしょうね。

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