クロニクル
もしも超能力が使えたら
公式サイト http://www.foxmovies.jp/chronicle
中古のビデオカメラだけが話し相手の孤独な高校生アンドリュー(デイン・デハーン)。父親は酒びたりで暴力的。母親は病気で寝たきりだ。学校の昼休みも、運動場の片隅でひとり過ごす毎日。ある日同じ高校に通ういとこのマット(アレックス・ラッセル)に連れられてパーティーに行くが、インテリで社交的なマットと違い、会場では居場所のないアンドリュー。そんな彼は、生徒会長に立候補しているスティーヴ(マイケル・B・ジョーダン)とマットが見つけた洞窟探検に誘われる。そこで不思議な物体に触れた3人は、知らぬ間に念じるだけで物を動かせる超能力を身につけていた。最初はその力を他愛もないイタズラに使っていた3人だったが、ある日、クラクションを鳴らして後方からあおってきた車を、アンドリューが超能力でスリップさせると、車は横転して池へ転落してしまう。
アメリカで大ヒットした作品。
2週間限定公開で誰でも千円なので、早速見てきました。
アンドリューを演じたデイン・デハーンが、撮影前に監督から渡された映画の中に、「AKIRA」と「エレファント・マン」もあったそうです。
確かに共通する部分がありました。
スティーヴとマットがたまたま見つけた地面の穴の奥は、洞窟になっていた。
原因はわからないけど、謎の物質に触れた後、突然超能力が身についていた3人の高校生。
最初は些細ないたずらをして、楽しんでいた。
毎日3人で超能力を使って遊んでいて、訓練を重ねると、宙に浮いて飛ぶ事もできるようになった。
飛行機が飛んでいるような上空までも行けるようになり、はしゃぐ3人。
しかし3人でドライブ中、クラクションをうるさく鳴らす後方の車を、じゃまくさいとアンドリューが動かすと、ガードレールを突き抜け、池に転落してしまう。
マットとスティーヴは池に飛び込み、必死に運転手を助けて救急車を呼んだ。
マットはアンドリューを叱りつけ、力を使用する際のルールを決める。
色んなアメコミ思い出す映画だったわ。
スパイダーマンは、「大いなる力には大いなる責任が伴う」という伯父さんの言葉を肝に銘じるけど、そうでない人もいるわよね。
「インビジブル」みたいに、透明人間になったら、悪い事し放題とか。
物は使いようだけど、結局使う人間しだいなのよね。
鋏だって、便利な道具にも、人を傷つける道具にもなるんだし。
「X-MEN」でプロフェッサーが言っていたように、自分の力を制御する精神力を身につけないといけないけど、世の中善人ばかりじゃない。
悪人でなくても、ダークサイドに落ちちゃう人間もいるしね。
スターウォーズのアナキンのように、寂しさや悲しみ、憎しみはダークサイドに落ちる原因になるのねえ。
アンドリューは超能力を使った手品で人気者になるけど、いよいよ童貞にさよならという時、吐いてしまった。学校内に知れ渡り、アンドリューはまた孤独になってしまう。
フラストレーションをつのらせ、どんどんダークサイドに落ちてしまうアンドリュー。
自分の感情を制御できないのに、力はどんどん強くなっていき、暴走して破壊者になっていってしまう。
デイン・デハーンが、この作品で注目されたのも納得です。
10代ならではのやり場のない気持ちを、超能力で発散してしまう。
そんなアンドリューを、必死に止めようとするいとこのマット。
「X-MEN」のジーンとローガンを思い出しました。
マットが言うように、アンドリューは根は悪い人間ではないのよね。
でも、ああするしかなかったマット。
監督のジョシュ・トランクは、この長編デビュー作のヒットで、「ファンタスティック・フォー」のリブート版の監督に抜擢されたそうです。
(鑑賞日9月27日)
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デイン・デハーン、アレックス・ラッセル、
マイケル・B・ジョーダン出演
ジョシュ・トランク 監督
84分、2013年9月27日公開
2011,アメリカ,20世紀フォックス映画
(原題/原作:CHRONICLE)
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訪問&TBありがとうございます。
孤独だったアンドリューが、チカラをきっかけにマットとスティーヴと友達になり、すごく楽しそうだったのに…。
3人でバランスがとれていて、誰かが欠けるとダメですね。
マットが駆け付けてくれていれば、スティーヴがあんなことにならなければ、アンドリューは壊れずにすんだような気がします。
投稿: すぷーきー | 2013年10月 1日 (火) 23:35
★すぷーきーさん
孤独だと、どんどん自分の殻にこもって身勝手になっていく気がします。
投稿: 風子 | 2013年10月 2日 (水) 14:46