サイド・エフェクト
報い
公式サイト http://www.side-effects.jp
監督: スティーヴン・ソダーバーグ
28歳のエミリー(ルーニー・マーラ)の夫マーティン(チャニング・テイタム)は、インサイダー取引の罪で服役していたが、ようやく出所。しかし夫の服役中にうつ病を再発させていたエミリーは、自殺未遂を起こしてしまう。そこで担当医になったバンクス(ジュード・ロウ)は、以前彼女の診療をしていたシーバート博士(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)に相談。エミリーの了承も得て新薬アブリクサを投与するが、薬の副作用で夢遊病を発症。それでもその薬のおかげで夫との関係も回復したと主張し、服用を辞めたがらない彼女だったが、ある日、夢遊病状態のまま、殺人事件を起こしてしまう。主治医の責任を問われ、キャリアも家庭も失いかねない窮地に追い込まれたバンクスは、自らの名誉のため、独自の調査に乗り出し、このセンセーショナルな殺人事件の背後に渦巻く衝撃的な真実に迫って行く。
上映館が少なめなせいか、あまり予告編も目にしなかったおかげで、薬の副作用って情報しか知らずに見られたのがよかった。
やっぱりこの手の作品は、何も知らないほうが良いわ。
視点がどんどん変わるので、どう展開するかわからない。
でも、伏線はうまく張ってある。
主要キャストの演技がうまいので、映画に入り込んじゃう。
ネタバレ感想なので、見る予定の人は読まないでね。
まずは殺人現場らしい床の血が映り、話は事件の3ヶ月前になる。
服役していたマーティンが出所すると、エミリーは車に乗って壁に激突。ブレーキを踏んだ形跡がない事から、入院先で精神科医のバンクスが担当になる。
夫と一緒に、バンクス医師の診療に通うエミリー。
いろいろ薬を変えてみるも、なかなか症状が改善しないので、エミリーの希望で、アブリクサを投与する事に。
しかし夜中に無意識で、大きな音量で音楽をかけたり、料理を作ったりと、夢遊病の副作用がでてしまった。
そしてある日、夫を刺し殺してしまう。
情報を入れていなかった私は、ここで愕然。( ̄ロ ̄lll)
ええ~~~~!!!!!
チャニングが死んじゃうの~
うっそー
ひどい!
お気に入り俳優の、こんな死に方は許せない。
しかし、副作用の夢遊病は自覚がない状態と、法廷で証言するバンクス。
ま、主治医としては当然よね。
その結果、エミリーは精神病院に入るのを条件に、無罪となる。
その後、主治医のバンクスは法的に罪にはならないけれど、マスコミ報道により医師としての信用を失って窮地に陥るし、アブリクサを販売している製薬会社もたたかれる。
状況を改善しようとするバンクスは、色々調べていくうちに、エミリーに疑問を持つ。
そして彼女が、うつ病を装っていたと確信します。
わたしもねえ、なんで駅の係員の名前を確認した?
とか、
職場で抗うつ剤を飲んでいる人の話とか、
自分がアブリクサを飲んでみたいと言ったのに、事件の後、アブリクサを飲ませたからだと主張したり、なーんかおかしいわと思うところは多々あった。
きっともう一度見ると、細かい伏線がしっかり確認できるでしょうね。
キャサリン・ゼタ・ジョーンズが、ちょい役のはずなかったわ。
後半は重要になってきます。
エミリーと彼女はぐるでした。
しかも、性的関係もあり。
しかしエミリーが故意に夫を殺害したのを証明できても、一事不再理によりもはや有罪にはできない。
そしてシーバートは、早くエミリーを精神病院から退院させないと破滅させてやると、バンクスを脅します。
シーバートの策略で、夫を誤解したバンクスの妻は、子供を連れて出て行ってしまう。
妻に自分の疑問や明らかになった事実を話しても、妻には夫が精神的に追い詰められて妄想を話しているようにしか思えない。
この辺の、ジュード・ロウの演技が良いですね。
始めは、うつ病患者の苦悩の話かなと思ったけど、裁判、新薬に関する製薬会社と医師の事、そして殺人事件の真相と展開し、そして株まで。
エミリーの事件で、アブリクサを販売している製薬会社の株価が下落し、別の抗うつ剤を販売している製薬会社の株価は上昇。これを見越してエミリーとシーバートは株を購入して、大金を得ていました。
実はすべてはこのお金のために、2人が計画した事だった。
次は、公私共に追い詰められたバンクスの反撃というか復讐かな。
この時点で、バンクスにとても同情しているので、頑張れと応援してしまいます。
エミリーを有罪にはできないけど、シーバートを何とか有罪にしようと、バンクスは策をめぐらすのです。
そして、裁判で有罪にできないエミリーに対しても、罰を与えます。
だいたいねえ、チャニングが殺されるほどひどい事した?
贅沢三昧だった暮らしが一変したからって、いくらなんでもひどいでしょと思ったわたしは、最後にざまあみろと思ったのでした。
(鑑賞日9月6日)
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マッサラで観たい方は読まないでください。
面白かったし、ルーニー・マーラもジュード・ロウも熱演でしたよ
【ストーリー】
金融マンであった夫マーティン(チャニング・テイタム)が違法株取引で逮捕されたのを機に、以前に患ったうつ病を再発させてしまったエミリー(ルーニー・マーラ)は、交通事故や自殺未遂を引き起こすように。診察にあたる精神科医バンクス(ジュード・ロウ)は、かつて彼女を診ていたシーバート博士(キャ... [続きを読む]
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上手い! 本当に上手いと思う。
まず題名が上手い。
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『サイド・エフェクト』を観に行ってきました。
スティーヴン・ソダーバーグの“最後の劇場作品”だそうだ。
監督業からの引退ではないみたい。
原題は『SIDE EFFECTS』で、“副作用”という意味らしい。
血塗れの床、その三ヶ月前。
エミリー・テイラー(ルーニー・マーラ)は、夫マーティン(チャニング・テイタム)が出所し、新たな生活をスタートさせる。
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SIDE EFFECTS
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原題: SIDE EFFECTS
監督: スティーヴン・ソダーバーグ
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作品について : http://cinema.pia.co.jp/title/161228/
↑ あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。
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楽しみに鑑賞しました☆
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けっこう面白そうっすね~
DVDレンタルまで待ちますがネタバレは飛ばして読みました
楽しみだな~
投稿: ジョニー・タピア | 2013年9月10日 (火) 18:52
★ジョニー・タピアさん
レンタル待ちですか。
数ヶ月先ですね。
投稿: 風子 | 2013年9月10日 (火) 19:36
訪問&TBありがとうございます。
バンクスが調査に没頭していって、それでもどんどん追い詰められて、そして最後の大逆転。
エミリーの嘘とか、なんか変だな~と思っていたら、最後はどんでん返しでしたね。
投稿: すぷーきー | 2013年9月23日 (月) 22:02
★すぷーきーさん
すごいリベンジでしたね。
投稿: 風子 | 2013年9月24日 (火) 10:33
こんにちは。
風子さんは、チャニング・テイタムのファンなのですね☆
私はファンではないけれど、あまりにあっけなかったので
あれ?あれ?と、そこにも何か裏があるのでは
と勘ぐってしまいましたよ。
動機の弱さが気になりましたが、この作品ではそれよりも
3人の駆け引きと、最後のどんでん返しを重要視したのでしょうね。
投稿: セレンディピティ | 2013年9月24日 (火) 16:51
★セレンディピテイさん
チャニングは好きな俳優の一人です。
回想シーンでは素敵な姿が見られてよかったです。
エミリーの動機には、納得いかなかったです。
投稿: 風子 | 2013年9月24日 (火) 22:37
風子さん☆
すべては金のためだったのですねー
私も、夫は殺されるほど?って思っちゃいました。
最後は女医も裏切って、ルーニーは本当にひどいーってかんじでしたが、精神を病んでいるか弱い女性っぽさがうまくて、実際それで本当に騙される人もいたりするんだろうな・・・と思いました。
投稿: ノルウェーまだ~む | 2013年9月29日 (日) 00:06
★ノルウェーまだ~むさん
ルーニーはひどかったですね。
でも最後は、退院も許されず病院で不必要な薬を飲み続け、本当の患者になってしまうなと思いました。
投稿: 風子 | 2013年9月29日 (日) 13:43
根本的に怖いのは女だよ~ですかね。
でも、ジュード先生もしたたかだったし。
人間の深層心理の怖いもんを描くのは、本当にうまい。
これで映画から離れるとは、残念です。
投稿: sakurai | 2013年10月31日 (木) 08:59
★sakuraiさん
人間は善悪両面を持っている生き物。
状況次第で変わる、魔物ですねえ。
ソダーバーグは、活動をテレビに移すらしいですね。
投稿: 風子 | 2013年10月31日 (木) 13:35
風子さん
ご無沙汰してます。
そして、TBありがとうございます。
予告ではジュード・ロウが悪そうに見えたのですが
意外な展開で、引き込まれました。
投稿: Yoshimi | 2013年11月18日 (月) 00:15
★Yoshimiさん
どこへ向って展開するのか全くわからず、見入っちゃいました。
投稿: 風子 | 2013年11月18日 (月) 08:58