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2013年9月 8日 (日)

許されざる者 ジャパン・プレミア

その男 人斬り十兵衛

Photo_2

公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/yurusarezaru
9月13日公開

1992年のクリント・イーストウッド監督・主演作のリメイク

監督: 李相日  「フラガール」 「悪人」

1880年、北海道。かつて徳川幕府の命を受けて志士たちを惨殺し、“人斬り十兵衛”と恐れられた男、釜田十兵衛(渡辺謙)は、一人の女性と出会い所帯を持ったが、その妻は3年前に他界し、今は残された2人の子どもとともに、人里離れた土地で、つましく静かな生活を送っていた。そんな時、かつて幕府軍として一緒に戦った仲間、馬場金吾(柄本明)が現われ、賞金首の話を持ちかけられる。もう人殺しはしないという亡き妻との約束を理由に、その話を断った十兵衛だが、最北の地での暮らしは過酷を極め、食べるものにも事欠く有様。十兵衛は、再び刀を手にする。

ニッポン放送の上柳アナウンサーの司会で、ジャパンプレミアが始まりました。
1階の客席の出入口から、佐藤浩市さんと柄本明さん、2階には渡辺謙さんが登場しました。
謙さんはそのあと、1階後方から李相日監督と一緒に登場してステージに上がりました。
キャストが通る近くの席でなくて、残念だったわ。

ステージにせり上がって登場したのは、
柳楽優弥  勿那汐里  小池栄子  國村隼  小澤征悦  三浦貴大  滝藤賢一
若手、中堅、ベテランとそろっているキャストです。



さて映画の舞台は、オリジナルと同じ1880年の設定。
明治13年です。

勝てば官軍で、勝者は賞賛され、負ければ人殺し。

幕府軍だった釜田十兵衛は、明治になると官軍に追われる身となった。
逃げ延びた地で出会ったアイヌの女性を妻として子供も生まれ、ひっそりと暮らしていた。

北海道の荒涼とした大地が、物語の雰囲気を決める大きな要因となっていると思います。
生活の厳しさ、辛さが伝わってきます。
十兵衛たちが馬で移動するのも、納得できる大地。

4jpg_2

とにかく北海道の風景がすばらしい。

3

フィクションではあるけれど、厳しさを感じる風景と、アイヌ民族の迫害の歴史を持つ土地が、多少違和感はあっても、物語に真実味を与えてる。

悪役の大石(佐藤浩市)は暴力的ではあるけれど、それほど憎めなかった。
十兵衛も大石も、時代に翻弄された者。
たまたま勝者と敗者となって、明暗が分かれた。
大石もその点をわかっていたのじゃないかしら。
十兵衛を人斬りと呼ぶけど、自分も同類でしょ。

社会状況も価値観も大きく変動した時代。

同じ勝者でも、蝦夷の小さな町とはいえ、権力を持つ地位に就いた長州出の大石と、賞金を稼ごうと北海道にやってきた薩摩出の北大路(國村隼)の対比も効いてた。

賞金目当てで十兵衛たちと同行する事にし、後でその出自が明らかになる沢田。
柳楽くんは謙さんや柄本さんと一緒のシーンが多くて、頑張っていました。
精神が不安定な時期もあったけど、最近はどうなのかしら。
才能ある俳優なので、このまま続けほしいわ。

オリジナルは細かくは覚えていないけれど、同じ展開だなあと思ってみていました。

ラストも同じなのかとのんびり見ていたら、
結末が違う。

大石との対決で、鬼気迫る十兵衛が怖い。

2

一旦スイッチが入ると、十兵衛の本質は変わっていないと思い知らされる。
十兵衛自身も、所詮自分は変われないと感じたのかな。
心に重くのしかかるよう。
十兵衛の悲哀が感じられる結末。

骨太な男の映画になっていました。
結末が違う事で、作品の雰囲気がオリジナルと大きく違って感じられました。

(鑑賞日9月2日)

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コメント

お久しぶりです。
コメント&TBをありがとうございました。
この映画は賛否が分かれているようですが、私は楽しめました。
オリジナルも素晴らしかったけれど、この日本版も悪くないと思いました。
アイヌのことを盛り込んだのもよかったかなと。
こちらからもTBさせてくださいね。

★choroさん
そちらは、またyahoo以外の人のコメントやTBができるようなってうれしいです。

リメイクとしては、頑張ってしよくできている作品だと思います。

舞台を変えても、こんなしっくりくるとは、意外でした。
時代に翻弄されてしまった悲哀が見事に出てましたね。
時代の活かし方は、こっちの方がよかったかもです。

★sakuraiさん
うまく設定を持ってきたなと思いました。
リメイクとしては、いい出来です。

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