フローズン・グラウンド (試写会)
どう落とす
公式サイト http://www.frozenground.jp
10月5日公開
実話に基づいた映画
1983年冬のアラスカ・アンカレッジ。モーテルの部屋で手錠につながれ叫び声をあげている17才の娼婦シンディ・ポールソン(ヴァネッサ・ハジェンズ)が警察に保護された。彼女はロバート・ハンセン(ジョン・キューザック)という男にレイプされ、殺されそうになったと主張するが、彼にはアリバイがあり、善良な市民と言われているので、市警察は娼婦と客のトラブルとして事件を処理した。しかし彼女を助けた警官は納得がいかず、事件の調書を上司に黙って州警察に送った。
時を同じくしてニックリバー沿いの平原で、身元不明の少女の無残な遺体が発見された。転職する予定で退職間近のアラスカ州警察の部長刑事ジャック・ハルコム(ニコラス・ケイジ)が事件の担当となり、ここ最近立て続けに変死体が見つかっていたことから、同一犯の仕業ではないかと考える。そんな時、市警察から届いたシンディの事件の調書を見たハルコムは、ハンセンを疑う。
怖いですねえ。
妻子がいて仕事もまともで、ごく普通に見える人が残酷な殺人鬼だなんて。
いかにもワルだという外見なら避けられるけどねえ。
なんたって、殺し方がひどい!
拉致監禁して軽飛行機でアラスカの荒野に連れて行き、縛り上げて強姦したあと、解き放って銃で撃つ人間狩り。
運よく逃げ出して保護されたシンディは、10代の売春婦。
そんな彼女がレイプされたと警察に言っても、ハンセンにはアリバイを証言する人間がいたので、信用されない。
ちゃんとした両親のいる高校生とかだったら、警察も真剣に話を聞いただろうけどね。
しかし彼女の話を信じた警官が、州警察へこっそり書類を送った。
ニコラス・ケイジが演じるハルコムは、石油会社に転職するため2週間後に退職の予定で、妻(ラダ・ミッチェル)は引越しの準備を始めていた。
そんな時、惨殺された少女の遺体が発見され、その事件の担当になる。
その遺体が発見されたのは、熊が食べたからなのよ。
なんて悲惨なの~。
ハルコムは市警察から送られてきた書類を見てハンセンを疑いますが、頭のいいハンセンは、なかなか尻尾を出さない。
ハルコムはシンディを見つけ出して事件の話を直接聞き、証人として証言してもらおうと保護しますが、警察を信じられないシンディは逃げ出してしまう。
そして彼女は、偶然ハンセンに見つかり、命を狙われます。
彼女に危機が迫る様子は、緊迫感があってハラハラドキドキ。
一連の事件の犯人はハンセンだと確信したハルコムですが、ハンセンは殺人を否認し続けるし、懸命な捜索でもなかなか決定的な物証が出てこない。
別件で起訴しようとしますが、殺人罪に問えなければ意味がない。
取調室でのハルコムとハンセンの攻防が、見所のひとつです。
ニコラス・ケイジも演技力があるんだから、アメコミばっかり出ていないで、アクション無しのこういうドラマももっとやってほしいですね。
ヴァネッサ・ハジェンズも、今回の役では演技力あるなあと感じました。
下着姿でのポールダンサーも演じているので、ファンの男性は必見かも。
トランスフォーマーでシャイアのパパのケビン・ダンが、ニコラス・ケイジの部下で出てました。
それにしてもシンディが逃げ出して証言しなければ、いったいこの犯人はいつまで殺人を続けたかしら。
それを考えるとぞっとします。
絶対に逃がさないと頑張った警官たちのおかげでもありますね。
それでも何人殺されたのか正確にはわかっていないし、自白した件でも、未だに遺体が発見されない人もいます。
本当にひどくて痛ましい事件です。
(鑑賞日9月30日)
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【ストーリー】
1983年冬のアラスカ、モーテルの一室で拘束され半狂乱になっている娼婦(ヴァネッサ・アン・ハジェンズ)が保護された。彼女はボブ・ハンセン(ジョン・キューザック)という男に危うく殺害されそうになったと主張するが、模範的市民のボブを警察は疑おうともしない。同じ頃、身元がわからない少女の惨殺体が発見され、事件の担当となった巡査部長ジャック・ハルコム(ニコラス・ケイジ)は、ハンセンが一連... [続きを読む]
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『フローズン・グラウンド』を観に行ってきました。
実話を基にした話。
原題は『THE FROZEN GROUND』で、Yahoo!翻訳だと“極寒の地面”だった。
FROZENはともかく、GROUNDは“地面”より“土地”とか“場所”だよね。
1983年、アラスカ州アンカレッジ。
モーテルに駆け込んできて叫び声をあげている少女が警察に保護された。
両手に手錠を掛けられ怯えていたのは、17歳の娼婦シンディ(ヴァネッサ・ハジェンズ)。
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ニコラス・ケイジとジョン・キューザックが共演。ヴァネッサ・ハジェンスさんが鍵となる娼婦の少女を演じてました。
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制作国:アメリカ 制作年:2013年
1983年アラスカ・アンカレッジ。モテールの部屋で手錠につながれ
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今晩は。

この映画は面白そうですね。
横浜に来たら見に行こう。
投稿: 平戸皆空 | 2013年10月 6日 (日) 22:21
★平戸皆空さん
横浜でも、5日から公開されているようですね。
投稿: 風子 | 2013年10月 7日 (月) 08:21
映画見ました(9日)。

事実に基づくという点で、正義感で製作した思いは伝わってきました。
しかし、刑事も犯人も性格俳優であるだけにもっと内面的なせめぎ合い
を出せなかったか、チェイスやバトルの迫真の場面を作れなかったか、
結果として娯楽性の点で今一つ、というのが正直な感想です。
刑事物の傑作といえば少し古いですが「フレンチ・コネクション」を思い
出しますね。また面白い映画を教えて下さい。
投稿: 平戸皆空 | 2013年10月10日 (木) 00:19
★平戸皆空さん
実話の映画は忠実にすると面白みに欠けるし、でもあまり脚色がしすぎるわけにもいかないし難しいですね。
投稿: 風子 | 2013年10月10日 (木) 15:09
訪問&TBありがとうございます。
ひどい事件でしたね。
ニコラス・ケイジとジョン・キューザックの演技合戦を期待していたんですが…。
実話が基になっているので脚色がしにくかったんでしょうか。
シンディが堕ちていくところより、捜査をもっと見たかったです。
投稿: すぷーきー | 2013年10月14日 (月) 16:17
★すぷーきーさん
実話はどこまで脚色するか難しいですね。
投稿: 風子 | 2013年10月15日 (火) 10:53