セイフ ヘイヴン ニコラス・スパークス著
セイフ ヘイヴン/ソフトバンク文庫
先日鑑賞した「セイフ ヘイヴン」の原作を読みました。
映画の方が、よりスリリングに脚色されていますね。
「セイフ・ヘイヴン」は「安全な避難場所」の意味だけど、ヘイヴンには「港」の意味もあるので、海沿いや湖沿いの地名によく使われる言葉でもあるそうです。
原作は、ケイティがウェイトレスとして港町で働いている場面から始まります。
雑貨店を営むアレックスは、大学卒業すると軍隊に入りました。
大学で刑事司法を専攻していたので、犯罪捜査部に配属されました。
そこで、夫の暴力から逃れようとする女性達も見ていたので、ケイティの様子や仕草から、結婚暦があり、その夫から暴力を受け、その相手が今もケイティを探しているのではと推測していました。
ケイティとアレックスがかなり親しくなってから、アレックスが彼女の状態を言い当てると、ケイティは、なぜわかったのかとものすごく驚きます。
映画では、彼女が警官に追われている理由や、その警官が夫である事が、ずっと後にわかるので、サスペンス度が増してます。
アレックスに言い当てられてから、ケイティの4年の結婚生活の様子や、どうやって逃げ出してきたが、語られます。
ケイティが家出をしてからのケヴィンの様子も、細かく書かれています。
ケイティは夫の暴力を警察にも話した事がありますが、彼女の問題を解決はしてくれませんでした。
過去に2度夫から逃げようとしましたが、いずれも失敗。
そのせいで、夫はケイティには全くお金を渡さず、親しい人間ができないように、美容院ですら、同じ店に長期間は行かせません。ひとりで外出しないように、仕事中も定期的に家に電話をかけ、パトロール中にも自宅前を通ってチェック。
3度目の逃亡は映画と違って、周到な準備を長い期間をかけて整え、夫が仕事で一晩留守になる時に決行しました。
予め携帯電話を手に入れ、家にかかってきた電話がケイタイに転送されるように設定して家を出ました。
映画では黒髪をブロンドに染めましたが、原作ではブロンドの髪をブラウンに染めて逃亡。
髪をロングからショートにしたのは同じです。
フィラデルフィアで安宿を転々とし、職も2週間程度で変えている時、夫のケヴィンが彼女の勤め先を探し当てて、車内で彼女の出勤を待っているのを偶然ケイティが気づき、彼女は急いで荷物をまとめてフィラデルフィアを危機一髪で離れました。
サスペンスタッチになった分、「一枚のめぐり逢い」や「きみを想う夜空に」のように、読んでいてうるっとくる場面はありませんでした。
ジョーの事は、先に映画を見ているから驚かなかったし。
夫からいかにひどい扱いを受けていたのかが、一番印象に残りました。
ほんとにひどい男で、読んでいて気分が悪くなりますわ。
でもこういう人、いるらしいですね。
この作品の後に発表された“The Best Of Me”の映画は、来年アメリカ公開予定。
今年発表された“The Longest Ride”は、20世紀FOXが映画化権を獲得して、再来年アメリカ公開予定だそうです。
映画「セイフ ヘイヴン」の感想はこちら
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