ある過去の行方 (試写会)
大人の事情に振り回され傷つく子供たち
公式サイト http://www.thepast-movie.jp
4月19日公開
監督: アスガー・ファルハディ 「彼女が消えた浜辺」 「別離」
4年前に別れたフランス人の妻マリー(ベレニス・ベジョ)と正式な離婚手続きを行うため、テヘランからパリにやってきたアーマド(アリ・モサファ)。かつて妻子と暮らした家には、マリーと2人の娘のほかに、マリーの新しい恋人サミール(タハール・ラヒム)とその息子が一緒に暮らしていた。マリーから再婚するつもりだと聞かされるが、娘リュシーがアーマドにした衝撃の告白から、予想もしなかった真実が浮かび上がる。
次々と明らかになる事実。
解決したかのようにみえると、また次の謎と真実が見えてきて驚かされました。
それぞれが知る事実。それが明かされ組み合わさって浮かぶ真実。
それぞれの会話から、少しずつ過去や現在の状況、そして気持ちがわかってくるの。
マリーは薬局に勤務。
サミールはクリーニング店を経営していて、店員には不法移民のナイマがいる。
サスペンスとしてはよくできていて展開を楽しめるけど、私はマリーのような女が嫌いなの。
だからマリーやサミールには、嫌悪感を感じて、同情する気もない。
離婚の手続きを家裁で行なうために、イランから来たアーマド。
過去に手続きに来ると言って来なかった事があるらしい。
マリーにはリュシーとレアという娘が2人いるけど、アーマドと血のつながりはない。
リュシーが生まれてから夫は3人目だというから、マリーは恋愛体質の女なのか、それとも夫に向かない男ばかり選んでいるのか。
今はサミールの子を妊娠中。
以前アーマドにドタキャンされたマリーは、今回も来ないかもとホテルを予約せず、アーマドはかつて妻子と暮らした家に泊まる事になる。
そこにはマリーの現在の恋人サミールとその息子も一緒にいて、一時的に奇妙な同居生活となる。
マリーとサミールは、ラブラブカップルには見えない。
それには事情があった。
最近母親マリーと険悪な長女のリュシー
アーマドとは仲が良かったから、最近の反抗的な態度の理由を聞いて欲しいと、アーマドはマリーから頼まれます。
それをきっかけに、次々と真実が明らかになってきます。
サミールには妻がいて、病院で植物状態。
それは自殺を図ったせい。
そしてその自殺の原因は...
自分の気持ち、相手の気持ちも明らかになっていく。
やっぱりね、マリーとサミールの不倫が、周囲の人間を不幸にしていると思うの。
一番の被害者は子供たち。
私は両方の子供たちがかわいそうでならなかったわ。
子供の気持ちも考えてよね。
フランスでは文化(?)の不倫を、イラン人の監督は戒めているのかしら。
失敗とわかっても過去は変えられないから、これからどう歩んでいくかよね。
病室でのラストシーン。
サミールは女遊びをやめられるのかしら。
彼の妻に関しては、先は長くても希望を持ちたい。
(鑑賞日4月10日)
« シャドウハンター (試写会) | トップページ | MTVムービーアワードでワイルド・スピードコンビが受賞 »
「【映画】あ行」カテゴリの記事
- 弟は僕のヒーロー(2024.01.23)
- アクアマン/失われた王国(2024.01.19)
- エクスペンダブルズ ニューブラッド(2024.01.14)
- ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023.12.15)
- アナログ(2023.11.30)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: ある過去の行方 (試写会):
» 『ある過去の行方』 2014年4月10日 明治安田生命ホール [気ままな映画生活(適当なコメントですが、よければどうぞ!)]
『ある過去の行方』 を試写会で鑑賞しました。
やっぱり不倫はいかんよね。
【ストーリー】
4年前に別れた妻マリー(ベレニス・ベジョ)と離婚手続きを行うため、イランから彼女のいるパリへと飛んだアーマド(アリ・モサファ)。かつて妻子と日々を過ごした家を訪れると、マリーと長女のリュシー(ポリーヌ・ビュルレ)が子連れの男サミール(タハール・ラヒム)と一緒に暮らしていた。マリーとサミールが再婚する予定だと聞かされるものの、彼らの間に漂う異様な空気を感じ取るアーマド。そんな中、マリーと確執のあるリュシーか... [続きを読む]
» 映画:ある過去の行方 The Past 日本では考えられないようなフランスの状況を描くイラン人監督。 [日々 是 変化ナリ 〜 DAYS OF STRUGGLE 〜]
「別離」「彼女が消えた浜辺」の監督アスガー・ファルハディは言うまでもなくイラン出身。
そして前回に続き今回も「離婚」ネタ。
ただし前作のような「仕方ない理由」がついていた離婚とは、今回は様相がかなり違う。
ベレニス・ベジョ(「アーティスト」主演女優...... [続きを読む]
» ある過去の行方/LE PASSE/THE PAST [我想一個人映画美的女人blog]
「彼女が消えた浜辺」「別離」の、アスガー・ファルハディ監督作
ということで、特に前作「別離」が良かったので観て来た。
主演は、アカデミー賞作品賞受賞の「アーティスト」のベレレス・ベジョ。
どこかでみたことあるようなって思ったけど
髪長くなって見終...... [続きを読む]
» 映画・ある過去の行方 [読書と映画とガーデニング]
原題 Le Passe英題 The Past2013年 イタリア、フランス
テヘランに住むアーマド(アリ・モッサファ)正式な離婚手続きのためパリに暮らすフランス人妻・マリー=アンヌ(ベレニス・ベジョ)の元にやってくる4年ぶりにマリーと暮らしていた家に着いたアーマドは...... [続きを読む]
» 『ある過去の行方(THE PAST)』アスガル・ファルハディ監督、ベレニス・ベジョ、アリ・モサファ [映画雑記・COLOR of CINEMA]
『ある過去の行方』原題 : THE PASTLe passé監督は前作『別離』で第84回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したアスガー・ファルハディ物語・4年前に別れた妻マリー(ベレニス・ベジョ)と離婚手 [続きを読む]
» ある過去の行方 ★★★ [パピとママ映画のblog]
『別離』が第84回アカデミー賞外国語映画賞を受賞したイラン出身の鬼才、アスガー・ファルハディが放つ人間ドラマ。お互いの子どもを連れて再婚しようと考える男女が、女性の娘のある告白を機にそれぞれが抱えていた思いも寄らなかった秘密を知ることになる。『アーティス...... [続きを読む]
» ある過去の行方・・・・・評価額1650円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
誰もが、真実を隠している。
イラン新世代の鬼才、アスガー・ファルハディ待望の最新作は、別居中のフランス人妻との離婚手続きのために、テヘランからパリへとやって来た元夫が見た、家族の真実を巡る物語だ。
新しい恋人と、互いの子供を連れて再婚しようとする元妻。
しかし思春期の長女のある告白から、それぞれの抱える秘密と嘘が徐々に明るみに出る。
前作のイランの乾燥した風景から一転、ウェットな...... [続きを読む]
» 映画『ある過去の行方』★逃げるわけには行かない過去 [**☆(yutake☆イヴのモノローグ)☆**]
作品について http://cinema.pia.co.jp/title/164156/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
マリー :アーマドの前の夫との子供がいる
アーマド (元夫):離婚手続きのためにマリーの家に滞在
サミール :マリーの恋人。妻は自殺未遂で昏睡
リュシー :マリーの娘。“告白“が、作品の起爆剤になる。
ファッド ..... [続きを読む]
» 過去と秘密、真相は… [笑う社会人の生活]
21日のことですが、 映画「ある過去の行方」を鑑賞しました。
マリーは子持ちのサミールと再婚を予定し、離婚手続きのためイランにいる夫アーマドをパリに呼び寄せる
長女リュシーとの関係が悪いマリーから、娘と話してほしい頼まれたアーマドはリュシーの話を聞くが…
...... [続きを読む]
» ある過去の行方(Le passe) [田舎に住んでる映画ヲタク]
イラン映画で初めてアカデミー外国語映画賞を受賞、ベルリン国際映画祭でも金熊賞を含む3冠を達成した「別離」(2011)のアスガー・ファルハディ監督が、初めて国外を舞台に撮り上げた長編作。子連れのカップルが再婚を考えるが、娘の告白がきっかけで、それぞれの過去や本心が次々と明らかになり、見えなかった真実が浮き彫りになっていく様子をサスペンスタッチに描いた。夫と別れて4年がたつシングルマザーのマリーは、子持ちの男性サミールとの再婚を予定し、新たな生活を始めていた。しかし、正式な離婚手続きをしていないた... [続きを読む]
こんばんは。
同じく、私もマリーのような女は大嫌いです(苦笑)
投稿: オリーブリー | 2014年5月 4日 (日) 17:49
★オリーブリーさん
>同じく、私もマリーのような女は大嫌いです(苦笑)
やっぱり。(笑)
投稿: 風子 | 2014年5月 4日 (日) 22:07
マリーのイライラさを、見る方がいかに共感できるかってとこが大事だと思うのですが、共感度0!
これじゃあねえ。
少しでも話をしたり、きちんと向き合えばこんな不幸は起きなかったにねえ~という映画だったのでしょうが、不快になるばっかりでした。
投稿: sakurai | 2014年6月28日 (土) 10:06
★sakuraiさん
やはりマリーは嫌いなタイプでしたか。
投稿: 風子 | 2014年6月28日 (土) 11:27
TBありがとうございます。
マリーの子供は父親が全員異なるのですよね。
またアーマドもテヘランに違う家庭があるようなセリフがありましたね。
何が何やらわからず、どうもヒステリックなセリフに振り回された感が残りました。
投稿: ミス・マープル | 2015年11月24日 (火) 15:45
★ミス・マープルさん
大人に振り回される子供たちが、
かわいそうだというのだけが残りました。
投稿: 風子 | 2015年11月24日 (火) 20:33