イン・ザ・ヒーロー (試写会)

顔が映らなくても俳優です

公式サイト　http://in-the-hero.com
９月６日公開

ブルース・リーを崇拝する、この道２５年のベテラン・スーツアクター本城渉(唐沢寿明)。いつか“顔出し”で映画出演するという未だ叶わぬ夢を追い続け、愚直に鍛錬に励む日々。身体は悲鳴をあげ、妻子にも愛想を尽かされ、おまけに初めての顔出しのチャンスは、特撮ヒーローをバカにする売り出し中の新人、一ノ瀬リョウ(福士蒼汰)に奪われる始末。ところがそんな本城に、一世一代のチャンス到来！ハリウッド映画のアクション大作「ラストブレイド」からオファーがかかった。しかしそれは、命をも落としかねない、危険なスタントだった。

特撮ヒーロー物のドラマや映画製作の舞台裏を、“スーツアクター”に焦点を当てて描いた物語。
スーツアクターの苦悩と奮闘、そして家族愛も織り込まれていました。
ラストの長～いアクションシーンは、最大の見せ場となっています。

真面目な内容ですが、楽しく鑑賞できました。

唐沢さんは、売れない頃スーツアクターもしていたそうだし、福士蒼汰くんは仮面ライダーやってましたよね。
２人共、そういう現場をよく知っているって事ですね。
唐沢さんは５０を過ぎているのに、見事な肉体美を披露していました。
松方弘樹さんが、本人役で出演しています。殺陣はさすがですねえ。

特撮物の製作現場では有名な本城。
しかし被り物やスーツを着てアクションをする彼は、一般には全く無名。
離婚した妻(和久井映見)と暮らす娘(杉咲花)にも、「お父さん、俳優じゃないじゃん。」と言われる。
やっと顔を出して映画に出演できると喜んだのもつかの間、その役は人気急上昇中で、娘もファンである一ノ瀬リョウが演じる事になり、本城は彼のスーツアクターとなってしまった。

この一ノ瀬が、生意気で礼儀知らず。
スーツアクターやスタッフに対して、全く気遣いがない。
すっごく性格が悪くて、嫌な奴にみえる。

しかしそんな彼には、面倒を見ている幼い弟と妹がいる。そしてどうしても、ハリウッド映画に出演したい理由がある。

本城たちとの映画の撮影を通して、自分の未熟さを知り、このままでは現在受けているハリウッド映画のオーディションに勝ち残れないと思った一ノ瀬は、変わっていきます。
彼の心の成長も描かれています。

周囲に敬意を払い、一ノ瀬にアクションの指導も頼みます。

本城のスーツアクター仲間も楽しい。

ピンクの被り物を取ったら、寺島進さんだったのは笑いました。

ハリウッド大作の監督役には、韓国の映画監督イ・ジュニク。

(鑑賞日８月２８日)