アバウト・タイム ～愛おしい時間について～

日日是好日

公式サイト　http://abouttime-movie.jp

製作総指揮・監督・脚本：　リチャード・カーティス　　「ラブ・アクチュアリー」　「パイレーツ・ロック」

イギリス南西部の海辺の町コーンウォールに住む青年ティム(ドーナル・グリーソン)は、両親と妹、そして叔父の５人家族。風変りだけど仲が良い一家だ。しかし冴えなくて。年頃になっても彼女ができずにいたティムは、２１歳の誕生日に、一家に生まれた男たちには、タイムトラベルの能力があることを父(ビル・ナイ)から知らされる。そんな能力に驚きつつも、それを活用して恋人作りに奔走するがうまくいかない。ロンドンへ移り住んでからは、チャーミングな女の子メアリー(レイチェル・マクアダムス)と出会い、恋に落ちる。 ところが、タイムトラベルが引き起こす不運によって、二人の出会いはなかったことに！ なんとか彼女の愛を勝ち取り、その後もタイムトラベルを続けて人とは違う人生を送るティムだったが、重大なことに気づいてゆき、そして人生最大の選択に迫られる時が来る。

主人公が恋人を作ろうとするのが主題じゃなかった。
タイムトラベルの能力があっても、人生が思い通りに行くわけではないし、避けられない出来事もある。
恋人や夫婦だけでなく、家族や友人など、色々な愛を大事にすること。そして人生を、今を大切に生きること。
とても温かい気持ちになれる映画でした。
心に残る映画です。

数々のラブコメのヒット作の脚本家としても知られるリチャード・カーティスだけあって、ユーモラスな場面も多かった。
この監督は、使用曲もいいのよね。

主演のドーナル・グリーソンは、ハリー・ポッターのウイズリー家の長男役で、マッド・アイ・ムーディことブレンダン・グリーソンの息子ですね。
心根は優しくていい奴だけど、冴えないルックスと自分に自信がなさげな行動で、女の子にもてない役を好演していました。年齢や心の成長と共に、徐々に微妙に雰囲気を変えているのもよかった。
「スター・ウォーズ：エピソード７」への出演も決まっていて、注目ですね。

レイチェル・マクアダムスは、「きみがぼくを見つけた日」に続き、またまた夫がタイムトラベラー。本作ではその事を知らないけどね。
愛らしくって元気な感じが、とってもチャーミング。

ビル・ナイ、相変わらず最高でした。
元大学教授で、５０歳で退職してから家にいる父親です。

さて、もてない男子ティムは２１歳の誕生日に、父から一族の男はタイムトラベルの能力があると告げられる。

ただし、行けるのは過去だけ。そして自分の人生だけ。
物置やクローゼットなど、暗いところで行きたい時を念じると行ける。

まずはお金持を稼ぎたいと考えるけど、父親にやめておけと言われます。
これまでそうした人もいるけれど、愛や家族を全て失ったとか、破滅した人ばかりだって。
お金儲けばかり考えていると、ろくな事にはならないってことね。

妹キットカットのチャラい彼氏のいとこシャーロット(マーゴット・ロビー)が、ティムの家に、夏休みの２ヶ月滞在する事になった。

タイムトラベルの能力を利用して、なんとか美人で素敵なシャーロットの恋人になろうとするけれど、うまくいきませんでした。

傷心のティムはロンドンへ。
父の友人である舞台脚本家のハリー(トム・ホランダー)の家に下宿。

ロンドンで弁護士として働くティムは、メアリーと出会って一目ぼれ。電話番号の交換をしますが、ハリーを助けるために過去へ行ったら、未来が変わって、ティムとメアリーの出会いなくなってしまいました。彼女がケイト・モスの大ファンなのをたよりに、なんとかメアリーと出会えましたが、彼女には彼氏が。
能力を駆使してなんとか彼女と恋人同士になり同棲、そして結婚。

真っ赤なドレスのレイチェルは、とても素敵だったわん♪

娘も生まれて幸せに暮らしていたけれど、妹にトラブル発生。
妹を助けようと過去に行ったら、今度は娘が息子に変ってしまった。
生まれる子が違う子になっちゃうらしいの。

子供が生まれる前に行くとどうなるか父にも確認し、なんとか元の娘との生活に戻り、ティムは子供が生まれる前に行く事をやめました。

子供もふたりになって暮らしていたある日、母から電話がかかってくる。

そしてその後、子供をもうひとりどうかしらと妻から言われたティムは、大きな決断をしなくてはなりませんでした。

幼いティムとビル・ナイが海岸を歩くシーンがじーんときました～～。

監督が「残り２４時間しか生きられないと告げられたら何をする？」と、友人との何気ない会話から生まれたという本作。
プライベートでも友人であるビル・ナイに、「今度海岸を歩く時は、監督と俳優でなく友人として君と歩きたい。」と言われ、監督業の引退を決めたそうです。今後は家族や友人との時間を大切にし、脚本家業に専念するそうです。
この映画を撮った事が、監督自身に自分の人生を考えさせる事にもなったのね。

(鑑賞日９月３０日)