アンナプルナ南壁 7,400mの男たち
“山”という国の仲間たち
公式サイト http://7400-movie.com
登山者の5人に2人が命を落とすという、ヒマラヤ山脈の標高8,091mのアンナプルナ。2008年5月、スペインのベテラン登山家イナキ・オチョア・デ・オルツァは、ホリア・コリバサヌ(ルーマニア)とアレクセイ・ボロトフ(ロシア)と共に、登山ルートの中で最も難関と言われている アンナプルナ南壁から頂上にアタックするため、7,400m地点のキャンプ4にいた。しかしホリアはそこで、イナキが高山病にかかった事に気づき、すぐに電話でイナキが危険な状態であることを連絡し始めた。その報を受けた世界10か国12人の登山家は、危険を顧みずイナキの救出に向けて出発した。
映画は、それから数年後に彼らの元を訪ね歩き、当時の状況を振り返ってもらうとともに、彼らの登山家としての信念と矜持にも迫る。
ベテランであっても、高山病にかかってしまう事もあるんですね。
一緒に登っていた人達も初心者などではないわけで、7,400m地点で高山病になったら、何が必要で、どのくらいの時間のうちに適切な処置をしないといけないか、当然わかっている。
それができなければ、命がない事も。
↑この人がイナキ
イナキをキャンプ4に置いて下山すれば、水が飲めず数時間で死んでしまう。
ホリアは、イナキのそばにいることを選択した。
頂上アタックの途中ではぐれたアレクセイは、ひとりで山頂まで行き、キャンプに戻ってきた。
食料もふたり分は無理だから、ホリアはアレクセイに下山するようにいう。
ベースキャンプにいるイナキの恋人ナンシーは、ホリアからの連絡を受けて、登山ツアー会社の社長に連絡。
救援物資をキャンプ4に届けるために、国籍の違う様々な人が協力してくれた。
届けるったって場所が場所ですから、届けに行く人だって、命の危険があるんですよ。
そんなところへ、親友でも血縁者でもない人達が、行くって名乗りを上げるんです。
お金や名誉にためでなく、登山という同じものを知っている人間だから。
山に登るという事が、どういうことか知っているから。
きっと登山家同士ならではの、感情があるんでしょうね。
国籍や職業や肩書きなんて、全く関係ない。
ロシアの登山家で、軍の登山学校教官のデニスは、軍のヘリは大きいからと手配してくれたり、天候が悪い中、ヘリが行けた地点から降りて救出に向かった人。
下山途中だったのに、キャンプ4に向ってくれた人。
時間と共に助かる可能性は低くなっていくけど、ゼロでないうちは救助に行きたいと思う気持ちは、ガンで助かる可能性が低くても、ゼロでないうちはと思う気持ちと一緒だなあと思いました。
普段の彼らは、それぞれの母国にいて職業も色々。
そんなところでインタビューしています。
日々の鍛錬を欠かさずしているのは一緒ですね。
皆さん脱ぐとすごい体をしています。
ネパール人のイナキの料理人が、イナキに登山を教えて欲しいといったら、君には妻子がいるから、子供には父親が必要だからと教えてくれなかったそうです。それに君は料理がうまいからって。
家族としては、危険な山に登るのは心配だしやめて欲しいと思いますよね。
山登りが趣味のいとこがひとりいるのですが、母がいつも心配していました。
冬山に登るとか外国の山に登るとか、特別危険なところへいくわけではないけれど、故郷から都会へ出てきていたので、下山して電話があるところに着たら、必ず連絡するようにと言っていました。
私が学生の時のある休日いとこから電話があり、いつものようにこれから帰るという連絡だと思ったら、一緒だった友人が滑落し、遺体を固定してきたと言われ、母はすぐに現地へ。亡くなったいとこの友人のお父さんとお兄さんも現地へ向いました。
そんな事があったからか、高所恐怖症で登山なんて絶対無理な私ですが、山の映画は見に行くんですよね。
↑イナキさんて、こんなイケメンだったのね。
(鑑賞日10月29日)
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