« かけがえのない人 | トップページ | ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 (試写会) »

2015年8月30日 (日)

ギヴァー 記憶を注ぐ者 (試写会)

過去を知って未来を創れ

The_giver

公式サイト http://giver-movie.com
9月5日公開

原作: ザ・ギバ- 記憶を伝える者 (ロイス・ローリー著/講談社)
監督: フィリップ・ノイス  「パトリオット・ゲーム」 「裸足の1500マイル」 「ソルト」

いかなる争いも揉め事もない、平和な管理社会が築かれた近未来。飢餓も貧困もなく、全ての苦痛が排除され、完全な平等世界であるコミュニティーは、まさに理想郷であった。過去の記憶を一切持たない住人たちは、指定服の着用と感情の高揚を抑制する毎朝の投薬、そして正直であることが義務づけられ、長老委員会が指定する職業に就いていた。職業任命の儀式で主席長老(メリル・ストリープ)から〈記憶を受け継ぐ者〉=ザ・レシーヴァーに指名されたジョナス(ブレントン・スウェイツ)は、過去の全ての記憶を持つ〈記憶を注ぐ者〉=ザ・ギヴァー(ジェフ・ブリッジス)から、気候や人間の本能的な感情、様々な事象の存在を知り、そして安全で差別のないコミュニティーの裏側に隠された秘密と真実も知る。

原作はSF児童文学だそうですが、大人も考えさせられる内容になっていました。

原作では少年が11歳の設定を、映画では年齢を上げたそう。
主演のブレントン・スウェイツは、良かったですよぉ。似合ってました。
マレフィセントではちょい役の王子だったけどね。

ジョナスの父親にアレキサンダー・スカルスガルド
母親にはケイティ・ホームズ
両親と言っても、血のつながりがあるのではないようだわ。
コミュニティーでは、出産母とか養育係という職業がある。
一応、親や兄弟の形態をとっているだけの家族なのかしら。

平和な理想郷に思える社会だけど、ジョナスは過去の記憶をギヴァーから教えられ、愕然とします。

The_giver_2

最初は楽しい記憶だったけど、痛みや人間の残酷さに驚く。
そしてコミュニティーでは、なぜ住人の感情が抑えられているのか、裏で何が行われているのかを知ります。

映画はモノクロで始まりますが、ジョナスが記憶を教えられて新しい事を知り、感情が強くなるにしたがって、徐々に色彩が加えられていきます。
ジョナスが恋心を寄せる、幼馴染みのフィオナ役のオデヤ・ラッシュは、ミラ・クニス似だった。

The_giver_3

人間は二面性がある。
感情は素晴らしいものを生み出すこともあるし、憎しみや妬み、嫉妬も生む。
争いの種でもある。

どういう平和を人は望むのか。
どうすれば犯罪や戦争が無くなるのか。

The_giver_4

主席長老の言い分にも、ギヴァーの言い分にも一理ある。
原作は未読だけど、子供の頃にこういう内容を考えるのは、とても大事だと思いました。

(観賞日8月24日)

« かけがえのない人 | トップページ | ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 (試写会) »

【映画】か行」カテゴリの記事

コメント

これは人間社会の理想とは?を投げかけた面白い作品でしたね。争いが全くないことが良い社会なのか?一定の基準に達しない生命はいらないのか?そもそもSEXは必要ないのか?
深いテーマを持った異色作でしたが、面白かったし、あの先の世界がどうなったのかが知りたくなりました。
いつもTBありがとうございます。

★atts1964さん
感情がなければ平和なのでしょうか?
感情は厄介ですが、
ないと味気ないですねえ。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ギヴァー 記憶を注ぐ者 (試写会):

» ギヴァー 記憶を注ぐ者 ★★★ [パピとママ映画のblog]
ロイス・ローリーのSF児童文学「ギヴァー 記憶を注ぐ者」を、『ソルト』などのフィリップ・ノイス監督が映画化。欲望や憎悪などの感情が排除され、争いもない近未来の管理社会を舞台に、記憶を受け継ぐ使命を与えられた若者がある人物との出会いを通じ、平和な理想郷のい...... [続きを読む]

» ギヴァー 記憶を注ぐ者 [to Heart]
THE GIVER 製作年 2014年 上映時間 97分 監督 フィリップ・ノイス 出演 ジェフ・ブリッジス/メリル・ストリープ/ブレントン・スウェイツ/アレクサンダー・スカルスガルド/ケイティ・ホームズ 児童文学作家ロイス・ローリーの世界的ベストセラー「ザ・ギバー 記憶を伝え...... [続きを読む]

» ギヴァー 記憶を注ぐ者 [映画好きパパの鑑賞日記]
 近未来の管理社会を描いたSF映画で、モノクロを効果的に使った雰囲気はいいけれど、オチの理屈がよく分からず、消化不良のままモヤモヤしてしまいました。  作品情報 2014年アメリカ映画 監督:フィリップ・ノイス 出演:ブレントン・スウェイツ、ジェフ・ブリッジ…... [続きを読む]

» ギヴァー 記憶を注ぐ者 【劇場で鑑賞】 [映画B-ブログ]
『今そこにある危機』などで知られるフィリップ・ ノイス監督の新作で、主演は『マレフィセント』など の若手男優ブレントン・スウェイツが務めるSF映画 『ギヴァー 記憶を注ぐ者』が公開されましたので 観に行ってきました。 ギヴァー 記憶を注ぐ者 原題:THE GIVER …... [続きを読む]

« かけがえのない人 | トップページ | ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声 (試写会) »

2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ