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2015年9月13日 (日)

草原の実験 (試写会)

一瞬で...

Ispytanie

公式サイト http://sogennojikken.com
9月26日公開

少女(エレーナ・アン)は、心地よい風が吹き渡る大草原にぽつんと立つ、小さな家で父親と2人で生活していた。仕事に出て行く父を見送った彼女は、スクラップブックを眺めたり、トラックの荷台を掃除したりしながら時を過ごす。そんな美しい彼女に、地元の幼なじみの少年や、どこからかやって来た、青い瞳の少年も恋をする。3人のほのかな三角関係。そんな静かな日々に、突如暗い影がさしてくる。

上映前に配給会社担当の人から、主演の女の子が来日し、公開初日に舞台挨拶をする予定だと話がありました。
美少女よねえ~。
少女の頃の藤谷美紀に似てるわ。

Ispytanie_5

少女の日常を淡々と描いていく。
音はあるけど、全編にセリフがない映画。

そのため、所々わからない部分があった。
父は毎日トラックで仕事に行くようだけど、いつも分かれ道のところで娘を降ろし、娘は幼なじみの少年に、馬で家まで送ってもらう。
何でなのかな。ただ、幼い頃からの日課なの?

家に小型飛行機が来て、お父さんが乗って喜んだりしているのも、事情がよく分からない。
家に来た手紙の内容も分からなかった。

ここからネタバレ。

Ispytanie_2

途中までは、美しいって罪ねって感じで、男の子2人が少女をめぐって争う。
どちらも彼女が好きで、譲れない。

少女の日常が変わり始めたのは、父の異変。
父は被曝してしまったのだ。

そして父が亡くなり、ひとりぼっちの家。
そして幼なじみの少年か、青い目の少年かを選択しなければならなくなる少女。
人生の選択をして新しい生活が始まったのに、原爆実験は、どんな日常も、どんな人生も一瞬にして奪ってしまう。

Ispytanie_4

Ispytanie3

美しい草原の風景も破壊された。

悲しくやりきれない気持ちになる映画でした。

(観賞日9月10日)

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【映画】さ行」カテゴリの記事

コメント

TBありがとうございます。
セリフがないだけにいろいろ推測してしまう映画でしたね。
あの父親は突然憲兵らしき人々の訪問を受けましたね。あの時ガイガーカウンターの針はふれまくっていたし、そもそも憲兵たちの服装は防護服姿でした。つまりあそこはもともと汚染された土地だったのかなあ。それとも原発関連の仕事をしていて被ばくしたのかなあ。
そしてそこに住む人々はその土地から出ることができなかったのかも。
ラストの衝撃の直前映像が美しいだけに、思わず「あ!」と言ってしまいました。

★ミス・マープルさん
セリフがないので、父親の仕事もはっきりとはわかりませんねえ。
ラストは衝撃的でした。

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