杉原千畝 スギハラチウネ
自治三訣
諜報活動の中で
公式サイト http://www.sugihara-chiune.jp
実話に基づいた映画
監督: チェリン・グラック 「サイドウェイズ」 「太平洋の奇跡-フォックスと呼ばれた男-(US班監督)」
1934年に満洲国外交部で働く杉原千畝(唐沢寿明)が、類い希な語学力や独自の諜報網を駆使した結果、翌年、ソ連との北満鉄道譲渡交渉を有利に進めて成立できた。しかし関東軍との間にトラブルを抱え、千畝は失意のうちに帰国する。帰国後外務省で働いていた千畝は、友人の妹幸子(小雪)と出会って結婚。そして念願在モスクワ日本大使館への赴任が決まるが、北満鉄道譲渡交渉での千畝の働きに警戒感を抱いたソ連から、入国を拒否されてしまう。1939年、外務省はリトアニアのカナウスに領事館を開設し、その責任者となることを千畝に命じる。
シンドラーのリストがオスカーを取った頃、杉原千畝さんを取り上げたテレビ番組が多く、その時に千畝さんの事を知りました。
戦後イスラエルが彼を探したけれど、通称「せんぽ」と呼ばれていたので、本名ではない「せんぽ すぎはら」では探し出せなかった事も。
10年前に製作されたテレビドラマは見ていませんけど、今回映画を見て、諜報活動にたけていたのも知る事が出来ました。
リトアニアだけでなく、その後もあちこちに赴任していたのですね。
外交官としては、諜報活動は当たり前だし必須。
日本がリトアニアに領事館を新設したのも、ロシアやヨーロッパの情勢を探るため。
現地採用の職員は、当然日本領事館を探るために入ってきているし。
千畝は、現地のユダヤ人実業家たちとも交流。
そんな中、ドイツの迫害から逃れて来た大勢のユダヤ人難民が、ビザを求めて日本領事館に殺到。
悩んだ末に千畝は、外務省の命令に背いてビザを発行。
領事館が閉鎖されても、カナウス駅を出発する間際まで発行し続けた。
外務省からどんな処分が下されるかわからないのに、自分の良心に従って行動した千畝。
しかしビザがあるからと言って、無事に生き延びられるかはわからない。
シベリア鉄道に乗れるかどうかも、乗れてウラジオストクに着いても、日本に行けるとは限らない。
在ウラジオストク総領事代理が、たまたま千畝と同窓の後輩だったのですね。
ここで日本への連絡船に乗れなかったら、どれだけの人が生存できたでしょうね。
千畝だけでなく、カナウスのオランダ領事代理や、何人もの人たちの善意がつながって、多くの命が救われたのですね。
本作はポーランドロケだし、千畝はずっと外国にいるので、語学に堪能だったという千畝のセリフを覚える唐沢さんは、大変だったでしょうね。
エンドロールにあった参考本
諜報の天才 杉原千畝 (白石仁章著/新潮社)
(観賞日12月10日)
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実は本日の3本目だったりする。。。
【ストーリー】
1935年、満洲国外交部勤務の杉原千畝(唐沢寿明)は高い語学力と情報網を武器に、ソ連との北満鉄道譲渡交渉を成立させた。ところがその後彼を警戒するソ連から入国を拒否され、念願の在モスクワ日本大使館への赴任を断念することになった杉原は、リトアニア・カウナスの日本領事館への勤務を命じられる。同地で情報を収集し激動のヨーロッパ情勢を日本に発信し続けていた中、第2次世界大戦が勃発し……。
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2015年/日本/139分
監督: チェリン・グラック
出演: 唐沢寿明/小雪/ボリス・シッツ/アグニェシュカ・グロホフスカ/ミハウ・ジュラフスキ
公式サイト
公開: 2015年12月05日
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