ドリーム ホーム 99%を操る男たち (試写会)
どこまで良心を捨てられる?
公式サイト http://dreamhome99-movie.com
1月30日公開
シングルファザーのデニス・ナッシュ(アンドリュー・ガーフィールド)は、母(ローラ・ダーン)と小学生の息子コナー(ノア・ロマックス)と3人暮らし。彼は不況で職を失って自宅を差し押さえられてしまい、長年暮らしてきた家から強制退去させられる。やむを得ず、母と息子を連れてモーテルに引っ越し、必死に職を探すが、なかなか見つからず途方に暮れる。そんな彼に仕事を与えてくれたのは、皮肉にも彼を我が家から追い出した不動産ブローカー、リック・カーバー(マイケル・シャノン)だった。家族の大切な家を取り戻すためにと、デニスはカーバーの儲け話に手を染めていく。
リーマンショック後、多くの人が家を失う一方で、住宅の転売で儲けている人達がいるのを、当時のテレビ番組で見ました。
自宅から追い出されて、自宅のそばで路上生活をしている人達もいましたね。
そんなのを見ていたので、この映画に興味を持ちました。
映画では、住宅の転売で儲ける手口と、主人公が家を取り戻すために、やむを得ず手を染めたカーバーとの仕事を、どこまでやれるのかが見どころ。
マイケル・シャノンの冷徹な悪役ぶりはさすがですが、アンドリュー・ガーフィールドの心の葛藤の様子に引き付けられました。
自分はどうすべきなのかと悩みぬく姿が、痛々しかったです。
失業して住宅ローンが払えず、自宅を差し押さえられ、強制退去されられたデニス。
家族3人でモーテル暮らしに。
モーテルには、同様の境遇の人たちが大勢いた。
建築業の職人であるデニスは、職を必死に探しますが、ない!
そんな時、たまたま自分を家から追い出したカーバーから、仕事をもらいます。
しかし母や息子には、カーバーの仕事をしたとは言えずにうそをつく。
最初は職人としての仕事でしたが、次第に転売物件を探す仕事も手伝います。
そしてついに、自分がされたのと同じことを他人にする。
そう、強制退去の宣告です。
しかしデニスはカーバーのように、平静ではいられません。
相手の気持ちを考えてしまいますが、それでも自分の家を取り戻すお金を稼ぐためだと、必死に仕事をこなしていくように見えます。
そして、カーバーから違法な事を命令されると、どうすべきかと悩みに悩みます。
違法な方法で、他人から家を奪えるのか。
一方、モーテルにデニスから強制退去を宣告された家族が引っ越してきて、家族に仕事の事がバレてしまいます。
お母さんもね、不況の中で息子が稼いでいるのには、良くない事が裏にあると、普通は気づくと思うけど。今頃そんなこと言う?と思ったわ。
結局何が一番欲しいのかで、生き方が決まると思うわね。
お金なのか、家族なのか。
贅沢な暮らしが幸せとは限らないというか、人それぞれの価値観よね。
アメリカって、金持ち=勝者、貧乏=敗者という概念が強いみたいよね。
デニスの息子は、「セイフ ヘイヴン」でジョシュ・デュアメルの息子、「スマイル、アゲイン」ではジェラルド・バトラーの息子だった子役ですね。そばかすだらけだけど、かわいい子です。
(鑑賞日1月25日)
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こんばんは
これ、とっても観たいです
アンドリューはどんどん深い映画に出演していっている気がします
投稿: ほぼ毎 | 2016年1月28日 (木) 22:51
★ほぼ毎さん
心情がよく伝わってくる、アンドリューの演技でした。
見に行けるといいですね。
投稿: 風子 | 2016年1月29日 (金) 09:14
なかなか辛い作品でしたね。背景に事実が横たわっているお話でしょうね。
金儲けってどんなに不況でもやる奴はやるんですよね。もちろんそれなりの危険が伴うんでしょうが。
いつもTBありがとうございます。
投稿: atts1964 | 2017年7月29日 (土) 22:16
★atts1964さん
お金があってもなくても、人生はむずかしい。
結局、どういう生き方を選ぶかですね。
投稿: 風子 | 2017年7月30日 (日) 19:48