ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出 (試写会)
妹を探して あんなところにこんなとこ
公式サイト http://gaga.ne.jp/royalnight
6月4日公開
事実に着想を得たフィクション
監督: ジュリアン・ジャロルド 「キンキーブーツ」 「ジェイン・オースティン 秘められた恋」
1945年5月8日、6年間続いた戦争に終止符が打たれたロンドンでは、人々がヨーロッパ戦勝記念日を祝っていた。この機会を逃せば二度とチャンスはないと察した19歳のエリザベス王女(サラ・ガドン)は、父親の国王ジョージ6世(ルパート・エヴェレット)に対して外出を懇願する。何とか許可をもらえた彼女は、妹マーガレット(ベル・パウリー)と共にお忍びでバッキンガム宮殿をあとにする。ホテルで付き添いが目を離した隙に、シャンパンに勢いづいてバスに飛び乗ったマーガレットを、エリザベスは追いかける。
実際に、ヨーロッパ戦勝記念日を祝うために、当時のエリザベス王女が、国王の許しを得て外出し、王宮の外で王の演説に耳を傾け、リッツ・ホテルでワルツを踊った。その時、妹のマーガレット王女も同行していたいう事があったそうです。
「ローマの休日」の着想はこれだったのではとも言われているとか。
日本でも今の天皇陛下が高校生の時、ご学友とお忍びで銀座に行った。数時間でバレて、ご学友たちは警察や皇室関係からきついお叱りを受けたとか。
ホームレスになるとか生活の心配はないけれど、変更できないスケジュールがいっぱいあるし、王族や皇族の生活は、窮屈に感じる事も多いのでしょうね。
庶民には庶民の悩みがあり、王族には王族の悩みがある。
映画では、生真面目なエリザベスと自由奔放なマーガレットと、対照的に描かれる姉妹。
護衛を任された二人の兵士が、お笑いパートを担当。
そしてお忍びの外出で、戦争での傷が癒えないままの市井の人たちの様子に触れ、エリザベスが王室の一員で王位継承者としての自覚を新たにする様子を描いていました。
コメディー色が強いけど、上品に仕上げたって感じでしたね。
トラファルガー広場のシーンは、実際に広場で、しかも戦勝記念日当日に撮影したそうです。
一人での外出は許されない王族。
ドイツとの戦争が終わり、お祭り騒ぎのロンドンの街。
こんな日でなければ2度とお忍びでは無理と、マーガレットは外出したがりますが、両親の許可が出ない。
老けメイクだったので、国王役がルパート・エヴェレットとは気づきませんでした。
王妃役は、エミリー・ワトソン。
エリザベスは、予定されている父のラジオでの戦勝記念日の演説の、町の人達の反応を見るという理由で、外出許可をもらいます。
しかし将校2人が護衛として付き、向かったリッツ・ホテルでは、母である王妃が手配した貴族たちだけがいる部屋に通されます。
すっかり意気消沈のマーガレット。
護衛が目を離したすきに部屋を出て、お酒を飲んで、ホテル内にいた男性とバスに乗ります。
妹が部屋にいないのに気づいたエリザベスがホテル内を探していると、バスに乗る妹を発見。急いで別のバスに乗りますが、乗車賃も持っていないし、妹が乗ったバスとは行き先が違う。
たまたまバスで隣りの席にいた空軍の兵士ジャック(ジャック・レイナー)は、乗車賃を出し、エリザベスの妹探しに付き合う事になります。
けんかもしますが、お互いに、ちょっと好意を持ちます。
ジャックはちょっと訳あり兵士なのですが、彼から前線で戦う兵士や、その家族の思いを知らされるエリザベス。
ふたりがそれぞれの持ち場に戻る姿が、さわやか。
(鑑賞日5月24日)
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ローマの休日でしたね。
でも、後の女王陛下になる気品を持った感じをうまく表現していましたし、姉妹のコントラストが良かったです。
こちらからもTBお願いします。
投稿: atts1964 | 2016年6月 8日 (水) 09:20
★atts1964さん
実際、エリザベスとマーガレットは対照的な性格だったらしいですね。
王位継承者としてのサラ・ガドンの演技は、好印象でした。
投稿: 風子 | 2016年6月 8日 (水) 11:10