怒り (試写会)
犯人は 今いずこ
あなたは殺人犯?
公式サイト http://www.ikari-movie.com
9月17日公開
原作: 怒り (吉田修一著/中央公論新社)
監督: 李相日 「フラガール」 「悪人」 「許されざる者」
ある夏の暑い日に、八王子で夫婦殺人事件が起こった。夫婦の遺体は自宅のバスルームで発見され、凄惨な殺人現場には、「怒」の血文字が残されていた。犯人は特定できたものの、逃亡していて行方は分からない。
それから1年後、千葉と東京と沖縄に、素性の知れない3人の青年が現れた。
千葉――3か月前に突然家出をし、歌舞伎町の風俗店で働いていた愛子(宮崎あおい)を、千葉の漁港で働く父の洋平(渡辺謙)が、連れ帰った。愛子は2か月前から漁港で働き始めた田代(松山ケンイチ)と出会って、恋に落ちる。
東京――大手通信会社に勤めるゲイの優馬(妻夫木聡)は、新宿のクラブで出会った直人(綾野剛)を気に入り、自宅に連れ帰る。
沖縄――母に連れられて沖縄の離島に引っ越してきた高校生の泉(広瀬すず)は、ある日無人島で、バックパッカーの田中(森山未來)に遭遇した。
犯人は誰なのかというミステリーですが、素性の怪しげな青年をとりまく人たちの、人間ドラマがよくできていました。周囲の人たちの対応や心情に、共感できました。
様々な怒りがありますが、信じ切れなかった自分への怒り、信じた自分への怒りもありました。
身元のはっきりしない赤の他人を、どこまで信じられるか。
信用できなくても、無理ないですよね。
事件から1年。犯人は顔を整形して逃亡中と思われるとのテレビ報道を見た人たちの頭に、“彼”はもしかして殺人犯なのではとの疑惑が浮かびます。
渡辺謙さんが、しがない普通のおやじ。
優馬の母(原日出子)はホスピスにいて、余命僅か。
妻夫木くんと綾野剛がゲイカップルで、ベッドシーンや全裸シーンもあるのにびっくり。
同級生にボートで無人島に連れてきてもらった泉。
島を散策していて、そこで生活している田中と出会う。
広瀬すずちゃんが、衝撃的な役だったわぁ。
辛すぎるぅ。
事件を捜査する刑事に、ピエール瀧と三浦貴大。
豪華な出演陣ですが、映画化にあたって原作者の要望の一つが、映画「オーシャンズ11」のようなオールスターキャストを配してほしい。」だったそうです。
(鑑賞日9月7日)
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» 『怒り』 2016年9月6日 よみうりホール [気ままな映画生活 -適当なコメントですが、よければどうぞ!-]
『怒り』 を試写会で鑑賞しました。
このキャストであれば納得の出来栄えです。
【ストーリー】
八王子で起きた凄惨(せいさん)な殺人事件の現場には「怒」の血文字が残され、事件から1年が経過しても未解決のままだった。洋平(渡辺謙)と娘の愛子(宮崎あおい)が暮らす千葉の漁港で田代(松山ケンイチ)と名乗る青年が働き始め、やがて彼は愛子と恋仲になる。洋平は娘の幸せを願うも前歴不詳の田代の素性に不安を抱いていた折り、ニュースで報じられる八王子の殺人事件の続報に目が留まり……。
今回も内容を知らずに鑑賞... [続きを読む]
» 「怒り」@東宝試写室 [新・辛口映画館]
Yahoo!映画ユーザーレビュアー試写会。客席は満席。
映画の話
八王子で起きた凄惨(せいさん)な殺人事件の現場には「怒」の血文字が残され、事件から1年が経過しても未解決のままだった。洋平(渡辺謙)と娘の愛子(宮崎あおい)が暮らす千葉の漁港で田代(松山ケンイチ)と名乗る青年が働き始め、やがて彼は愛子と恋仲になる。洋平は娘の幸せを願うも前歴不詳の田代の素性に不安を抱いていた折り、ニュースで報じられる八王子の殺人事件の続報に目が留まり……。... [続きを読む]
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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/166839/
あらすじ・配役はこちらを参照ください。
顔を変えて逃亡中の殺人犯が
親しい人かもしれない――
作品は“信じる”ことをテーマの1つにしたようですが
3 人の男性の、誰が真犯人なんだろうという
ミステリーを感じつつ
素姓知れずの 3 人の男性を巡って
思い知..... [続きを読む]
» 怒り・・・・・評価額1750円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
愛した人のことを、本当に知っていますか?
「悪人」の、李相日と吉田修一のタッグ再び。
一件の殺人事件から始まる物語は、一年後に三つに枝分かれ。
東京、千葉、沖縄に忽然と姿を現した三人の男を巡る、オムニバス的な構成のミステリアスな群像劇が展開する。
タイトルの「怒り」の対象とは何か?
これは人が人を愛するときに生まれる、様々な感情の帰結する先を描く、非常にパワフルでヘビーな人間ド...... [続きを読む]
豪華キャストは原作者の要望だったんですね。まあそれに耐えうる作品に仕上がったと思いますし、邦画ならではの心理的描写もよかった。
こちらからもTBお願いします。
投稿: atts1964 | 2016年9月19日 (月) 22:17
いつもTBありがとうです。
投稿: mig | 2016年9月19日 (月) 23:19
★atts1964さん
犯人探しよりも、それぞれのドラマが印象に残りました。
★migさん
TBだけで失礼しております。
投稿: 風子 | 2016年9月20日 (火) 12:03
こんにちは。
>映画化にあたって原作者の要望の一つが、映画「オーシャンズ11」のようなオールスターキャストを配してほしい。
ということだったんですね!
さすが、希望通りの豪華キャストでした。
でも、ということは、辰哉役の青年は、ホントに大抜擢だったんですね!!
投稿: ここなつ | 2016年9月20日 (火) 12:58
★ここなつさん
豪華なキャストでとの要望が、出せるような作家なんですね。
投稿: 風子 | 2016年9月20日 (火) 14:05