スノーデン
愛国者? 裏切者?
公式サイト http://www.snowden-movie.jp
監督: オリヴァー・ストーン 「プラトーン」 「ワールド・トレード・センター」 「ウォール・ストリート」
2013年6月3日の香港で、ドキュメンタリー作家ローラ・ポイトラス(メリッサ・レオ)とイギリス・ガーディアン紙のコラムニスト、グレン・グリーンウォルド(ザカリー・クイント)の前に、ルービックキューブを手にしたひとりの青年が現れた。合言葉を交わし、彼らを自分が宿泊するホテルの一室に招き入れた青年は、ポイトラスが回すカメラの前でエドワード・スノーデン(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)と名乗る。そしてアメリカ政府による恐るべき諜報活動の実態を証明するトップシークレットを携えたスノーデンは、自らが歩んできたCIAとNSAでのキャリアを語り始めた。
2004年、9.11後の対テロ戦争を進める祖国アメリカに貢献したいと考えて軍に志願入隊したスノーデンは、足に大怪我を負って除隊を余儀なくされる。2006年、CIAに採用された彼は、持ち前のずば抜けたコンピュータの知識を教官に認められ、2007年にスイス・ジュネーヴへ派遣された。しかしそこで目の当たりにしたのは、アメリカ政府が対テロ諜報活動の名のもと、世界中のメール、チャット、SNSを監視し、膨大な情報を収集している実態だった。やがてNSAの契約スタッフとして東京の横田基地、ハワイのCIA工作センターへと赴任し、民主主義と個人の自由を揺るがす政府への不信をいっそう募らせたスノーデンは、恋人のリンゼイ(シャイリーン・ウッドリー)をハワイの自宅に残し、命がけの告発に踏みきった。
記憶に新しいスノーデン事件。
ドキュメンタリーの「シチズンフォー スノーデンの暴露」は未見です。
本作はスノーデンという人間を中心にした映画。
彼が、米国の機密情報を暴露するに至った経緯とその心情がわかります。
彼も悩みに悩みぬいたのですね。
今はロシアに滞在しているけど、この先どうなるのでしようかねえ。
それにしても怖いですねえ。
個人情報だけでなく、別の国のインフラまでコントロールできてしまう。
電子機器で様々なものが制御させている世界。
電子機器に限らず、どんなものでも使い方次第で、便利な道具にも凶器にもなるのよ。
使う人間次第なのよ。
主演のジョセフ・ゴードン=レヴィットは、しぐさだけでなく声色も本人に似せていて、いつもの彼の声と全くちがう。
彼がここまで役作りするとはね。
映画のラストでは、ご本人も出演しています。
↓左がスノーデン本人
国に貢献したいと、入隊したスノーデン。
しかしケガのせいで、軍人としての道はたたれてしまう。
すると次に、得意のコンピューター知識を活かし、CIAに入る。
9.11のようなテロを防ぐために仕事をしているのに、彼の作り出したシステムは、彼の意図ととは違った活用をされる。
テロとは何の関係のない人間の個人情報まで、国が収集する必要があるのか?
テロに関係なく、個人的理由で悪用する人もいるかもしれない。
テロは防ぎたい。
しかしこのやり方は正しいのだろうか。
自問自答し、機密暴露は犯罪だけど、彼にとっての正義を選択した。
監督がオリバー・ストーンだからか、キャストもなかなか。
ニコラス・ケイジ、リス・エヴァンス、スコット・イーストウッド、ティモシー・オリファントも出演しています。
(鑑賞日2月2日)
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やっと3本目はパスポートでw
【ストーリー】
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ビッグブラザーの時代。
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3.11以降、テロとの戦いを名目に、この世界がいかに変貌してしまったのか。
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先に「シチズンフォー スノーデンの暴露」を観てから、鑑賞。
元CIA職員 エドワード・スノーデン氏(写真) が告発した行き過ぎた国民監視。
さて、どんな行き過ぎた国民監視なのか。
劇中、スノーデンと彼女(シェイリーン・ウッドリー)との会話。
「別に悪い事してるわけじゃないんだから、情報がダダ漏れしていても、私は平気よ」
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瞬時にして... [続きを読む]
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オリバー。ストーン監督はどちらかというと苦手な監督でしたが、この作品はスノーデンという人物自体がわかって、面白かったですね。
テロ対策で、監視を強化するという作品は最近見たアニメ「虐殺器官」と通じるものがありました。
こちらからもTBお願いします。
投稿: atts1964 | 2017年2月 6日 (月) 16:17
★atts1964さん
上映時間が長いですが、飽きることなく見られました。
投稿: 風子 | 2017年2月 6日 (月) 22:13