LION/ライオン ~25年目のただいま~ (試写会)
その名はライオン
公式サイト http://gaga.ne.jp/lion
4月7日公開
実話の映画化
原作: 25年目の「ただいま」 5歳で迷子になった僕と家族の物語 (サルー・ブライアリー著/静山社)
1986年、シングルマザーの母の元、5歳のサルーは貧しいながら、田舎で家族仲良く暮らしていた。ある日、夜も働く兄についていったサルーは、停車中の回送電車の中で眠ってしまい、遠く離れた大都市コルカタまで運ばれてしまい迷子になる。やがてオーストラリアへ養子に出され、25年が経過する。養父母(デヴィッド・ウェンハム, ニコール・キッドマン)に愛され幸せに暮らすサルー(デヴ・パテル)たが、生き別れた家族への思いが強くなっていき、わずかな記憶を手掛かりに、Google Earth を駆使してインドの生家を捜そうと決意する。
実話だからラストの予測はつくものの、迷子になった経緯や養子としてオーストラリアに行くまでにもドラマがあり、インドの社会事情に胸が痛みました。
そして大人になったサルーが、インドの自分の家を探そうとする心情も共感でき、養母の気持ちにも涙しました。
ハンカチ必携のおすすめ映画です。
何と言ってもすごいのが、幼いサルーを演じたサニー・パワール。
素人の子らしいけど、大きなかわいい目が、余計に涙を誘います。
幼くても母や兄を手伝おうとする、健気なサルー。
兄の仕事を手伝おうと一緒に列車に乗ったものの、夜なので着いた駅で眠くなってしまう。
ホームのベンチで眠り、目が覚めたサルーは、あちこち兄を探すけれど見つからない。
そのうちに列車内で寝てしまうと、なんとそれは回送列車で、数日後やっと列車のドアが開いたのは、遠く離れた大都市コルカタ。
危険な目にあいながら、なんとたった5歳の子がひとりで路上生活ですよ。
よく無事でいられたわよね。
こういうのを見ると、日本に生まれてよかったーと思いますね。
警察へ連れて行ってくれた親切な人がいて、警察も新聞に迷子の知らせを載せるのですが、誰からも連絡がない。
サルーは母親の名前も苗字も言えないし、故郷の地名は言えるけど、該当する場所がない。
それでサルーは施設に入れられますが、そこの環境はひどい。
そういう施設の状況を知っていて、家庭に恵まれない子をオーストラリアへの養子に斡旋している女性がいるのです。
そしてサルーは養子に行きます。
養父のジョンと養母のスー。
久々にデヴィッド・ウェンハムを見ましたよ。
もう50代なんですね。
様々な役をこなす人ですが、ワイルドでかっこいいウェンハムを見たいなら、「DUST ダスト」がおすすめよん♪
今年公開の、ジョニデのカリブの海賊にも出演しているそうです。
タスマニアに住む養父母は、サルーの1年後にもうひとりインドから養子をもらいます。
サルーより年上で、問題児。
サルーも言っているけど、赤ちゃんではなく、サルーも彼も幼くても過去を背負っているのです。
サルーは大学に進学し、ホテル経営を学びます。同じ大学に通うルーシー(ルーニー・マーラ)という恋人もできました。
友人たちとの会話をきっかけに、Google Earthで生家を探し始めたサルー。
25年間自分を探しているであろう母と兄に、自分は無事だと伝えたい!
しかし何不自由なく育ててくれた養父母には、その事は話せません。
実母を思い、養母を思って悩みながらもずっと探すサルー。
広大なインド。電車で移動したであろう距離から推測しても、あまりにも広い。
記憶もわずかで、そう簡単には見つかりません。
仕事もやめ、恋人とも別れてしまう。
自分に何も話してくれず、アパートにこもったままのサルーを心配する養母。
養父母が養子をもらったのは、不妊治療を続けたけれど駄目だったからとかそういう理由ではないんですね。
養母の言葉にも涙。
映画でも、最後にご本人たちの映像が流れました。
あの時、なぜお兄ちゃんが駅に迎えに来なったのか。
もう、涙涙ですよ。
それにしても、文明の利器はすごいですねえ。
現代だからこそできた事ですね。
(鑑賞日3月23日)
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【ストーリー】
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そんなある日、兄に指示され隠れていた回送列車で待つうちに寝入ってしまい、何日もアテのない旅に
最後に着いたのは大都市 カルカッタ。
路上生活者として、子供のグループに入るものの、警察に連行され孤児院に。
しばらく過ごし...... [続きを読む]
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やっぱり涙なしに観られなかった実話。
後半からエンドロールまで泣いてしまった〜
5歳で迷子になり、オーストラリア人夫婦の養子として育てられたインドの少年が、
大人になってGoogle Earthを駆使して生家を見つけ出し、25年の時を経て実の家族との再会を果たした奇跡の実話の映画化
今年のアカデミー賞で作品賞、助演男優賞、助演女優賞他、6部門でノミネート。
5歳のサルーを演じるのは、なんと映画初出演のサニー・パワールくん。
先日のレッドカーペットにも現れて生で見れたけど、... [続きを読む]
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» 映画『LION/ライオン ~25年目のただいま~』★感慨の実話:数奇な生き様と養父母の愛 [yutake☆イヴの《映画★一期一会》]
作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/170117/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
1986年に、迷子になったインドの少年サル―(5歳)が
25年余で、“自宅“に帰れた”実話”ということに
興味を惹かれて、鑑賞しました☆
1986年は、日本ではバブルの頃。
(バブルでなくても、日本では、そこまでの貧困と混沌はないかと)...... [続きを読む]
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予告編から毎回涙ぐんでしまう映画。
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» LION/ライオン ~25年目のただいま~ [♪HAVE A NICE DAY♪]
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サルーを演じた子がとっても可愛くて・・・
でも・・・
日本では信じられないようなインドの子供達の
現実に胸が痛みました。。。
インドでは年...... [続きを読む]
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* * * * * * * * * *
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原題 LION
製作国 オーストラリア
上映時間 119分
原作 サルー・ブライアリー『25年目の「ただいま」』(静山社刊)
脚本 ルーク・デイヴィス
監督 ガース・デイヴィス
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» LION/ライオン 25年目のただいま [C’est joli ここちいい毎日を♪]
LION/ライオン 25年目のただいま
16:オーストラリア
◆原題:LION
◆監督:ガース・ジェニングス
◆主演:デーヴ・パテル、ルーニー・マーラ、デヴィッド・ウェンハム、ニコール・キッドマン、サニー・パワール、アビシェーク・バラト、プリヤンカ・ボセ、タニシュタ・チャテルジー、ナワーズッディーン・シッディーキー、ディープティ・ナバル、ディヴィアン・ラドワ、サチン・ヨアブ、パッラヴィ・ シャルダー 、アルカ・ダス
◆STORY◆オーストラリアで幸せに暮らす青年サル...... [続きを読む]
» 「LION/ライオン ~25年目のただいま~」感想 [ポコアポコヤ 映画倉庫]
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TBありがとうございます。
サニー・パワール、良かったですよねぇ。かわいくて応援したくなります。
デヴィッド・ウェンハムも良かったですよね。カリブの海賊、楽しみです。
デヴ・パテルがアカデミー賞助演男優賞ノミネートでしたが、では主演は誰???
投稿: すぷーきー | 2017年3月31日 (金) 19:32
★すぷーきーさん
主演はサニー・パワール?
投稿: 風子 | 2017年3月31日 (金) 20:14
TBをありがとうございました。
とてもいい映画でしたね~。
gooブログのTB機能終了のためTBお返しができなくなりました。
今後なるべくコメント残していきたいと思っておりますので、宜しくお願い致します。
投稿: 小米花 | 2017年11月28日 (火) 22:37
★小米花さん
とても良かったので、友人たちにも勧めました。
コメントが苦手なので、いつもTBだけで失礼しております。
なので、訪問してくださるだけで全くかまいませんので、
これからもよろしくお願いいたします。
投稿: 風子 | 2017年11月28日 (火) 23:32