光をくれた人
光を必要とする人たち
公式サイト http://hikariwokuretahito.com
原作: 海を照らす光 (M・L・ステッドマン/ハヤカワepi文庫)
監督: デレク・シアンフランス 「ブルーバレンタイン」 「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命」
1918年、第一次世界大戦の過酷な戦場から帰還したトム・シェアボーン(マイケル・ファスベンダー)。心に深い傷を負った彼は、絶海に浮かぶ無人の孤島、ヤヌス島の灯台守となる。3ヵ月後、正式採用の契約を結ぶために町に戻った彼は、地元の小学校校長の娘イザベル(アリシア・ヴィキャンデル)に出会い、文通で次第に心を通い合わせて結婚し、ヤヌス島で暮らし始める。幸せな日々を送る二人だったが、イザベルは2度の流産という悲劇に見舞われ、深い悲しみから立ち直れないでいた時、1人の男の死体と泣き叫ぶ女の子の赤ん坊を乗せたボートが島に流れ着く。トムはすぐに保全局へ報告しようとしたが、自分たちの子供として育てようというイザベルの強い懇願に負けてしまう。
2度目の流産後に、偶然島に流れ着いた赤ん坊。
女性は妊娠や出産で劇的にホルモンが変動するので、冷静な判断ができなくなっているのもあるのかな。
子供が欲しいのに流産し、大きなショック状態のところへ偶然赤ん坊が来た。
自分の子として育てたい気持ちはわかるけど、やっぱり赤ん坊より自分のための身勝手だよね。
でもトムとイザベルは、愛情深く娘を育てました。
娘もパパとママがだーい好き。
しかし娘の洗礼式の日にトムは、偶然生みの母親が誰であるかと、彼女が娘と夫を失って、まだ嘆き悲しんでいるのを知ります。
誠実で優しいトムの、心の葛藤が始まります。
トムとイザベルの出会いから結婚生活までだけでなく、生みの母のハナ(レイチェル・ワイズ)と彼女の夫との出会いから結婚の様子も語られます。
ハナは町の裕福な家の娘。
ドイツ人でパン屋のフランクと出会い、親の反対を押し切って結婚。
フランクは敵国だったドイツ人との理由で、町の住人達から迫害されていた。
二人の母の娘への愛、死刑さえいとわないトムのイザベルへの愛。
皆、根はやさしくいい人なのよ。
皆愛ゆえに、苦しみ悩み、悲しむの。
娘がなかなか自分についてくれない、ハナの気持ちにも涙。
後半は、ずっと涙を拭きながら鑑賞していました。
母になったルーシー・グレースが、訪ねてきてくれたのがうれしいではないですか。
トムは、周囲に何もない田舎の、海の見える小高い丘に住んでいるのねえ。
夕日の風景が、とても素敵でした。
4才のルーシーも大人になった彼女も可愛かったし、ふたりの母も加え、この映画は美人さんが多かった。
そしてファスベンダーも、横顔が特にきれいだったわあ。
今まで見た彼の出演作の中で、一番きれいに映っていたと思う。
人は一人じゃ生きていけない、愛がなくちゃ生きていけないと感じた1本でした。
(鑑賞日5月26日)
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【ストーリー】
1918年、トム(マイケル・ファスベンダー)は戦争から帰還するものの、心は深く傷ついていた。その後彼は、灯台守の仕事に就く。彼はオーストラリア西部の岬からおよそ160キロメートルも先の孤島ヤヌス島に渡り、3か月の間一人で生活する。そして正式に採用されたトムは契約のために町に戻り、土地の名士の娘イザベル(アリシア・ヴィキャンデル)と出会う。
周りでは泣いている人もいたが、私は泣けなかったw
それでもこの話... [続きを読む]
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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/169574/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
・マイケル・ファスベンダー :トム ~灯台守
・アリシア・ヴィキャンデル : イザベル ~ トムの妻 兄二人戦死
戦争から生還し、灯台守になったトムは、
街の校長の娘イザベルと結婚し、幸せを実感します。
一方、夫婦は、...... [続きを読む]
» 「光をくれた人」「メッセージ」感想 [ポコアポコヤ 映画倉庫]
まずは、「光をくれた人」から [続きを読む]
ハナの悲しみ、そして懐かない娘への苛立ちと焦り、出も彼女は立派でしたね。彼女の育て方が良かったからこそ、トムがルーシーと再会できたんですよね。
出来ることなら、イザベルにも一目、でしたが。
いつもTBありがとうございます。
投稿: atts1964 | 2017年6月 6日 (火) 21:06
★atts1964さん
そうですね、ハナの育て方がよかったのでしょうね。
すてきな女性に成長してくれて、良かったです。
投稿: 風子 | 2017年6月 6日 (火) 22:03
TBありがとうございます。
アリシア・ヴィキャンデルに懇願されたら、マイケル・ファスベンダーも拒否できないですよね~。
ハナはすごいですよね。
ルーシー・グレイスは良い子に育ちましたね。
投稿: すぷーきー | 2017年6月 8日 (木) 14:18
★すぷーきーさん
親に愛情深く育てられたから、
いい子に育ったのでしょうねえ。
投稿: 風子 | 2017年6月 8日 (木) 14:31