ダンケルク
生き残るために
公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/dunkirk
実話を基にした映画
監督: クリストファー・ノーラン
1940年、英仏連合軍40万人の兵士がドイツ軍によって、ドーバー海峡に面したフランス北端の港町ダンケルクに追い詰められる。若き英国兵トミー(フィオン・ホワイトヘッド)が街中を必死で逃げ回り、ようやく辿り着いた海岸には、おびただしい数の兵士たちが救助船を待っていた。しかし、陸と空から敵の攻撃にあう彼らに、残された時間は限られていた。そこで対岸のイギリスでは、民間の船までをも総動員した救出作戦を決行。民間船の船長ミスター・ドーソン(マーク・ライランス)もそれに呼応し、息子とともに危険を顧みずダンケルクへ向かう。そして最新鋭戦闘機スピットファイアのパイロット、ファリアー(トム・ハーディー)もまた、味方の撤退を援護すべくイギリスから飛び立つ。
実話物は、そのまま史実をなぞると退屈になる場合が多々あるけれど、ノーラン監督は、陸、海、空と視点を度々切り替える事、素性の怪しげな人物を登場させる事で、スリリングに仕上げてます。
加えて人間ドラマもあり。
そしてノーラン監督作には珍しく、上映時間が2時間未満なのは嬉しい。
いつも実写にこだわるノーラン監督。
本作では、博物館にあった駆逐艦を海に浮かべてるとか。
良く許可されたわよね。
戦闘機スピットファイアも、本物を飛ばしてるって。
どひゃーーー。
必死に、生きて母国に帰ろうとする兵士たち。
しかし生きて帰れた兵士たちは、健康で五体満足なら、また戦場に送り出されたのでしょうね。
戦争のむなしさを痛感しました。
街中から何とか海岸までたどり着いた兵士トミー。
しかしそこでは、大勢が乗船の順番待ち。
陸と空からドイツ軍の攻撃を受けるが、隠れる場所のない兵士たちは、自分に当たらないことを願うのみ。
トミーは海岸のはずれで、死んだ英国兵を砂浜に埋め、その兵士の軍服に着替えている若者を見ますが、彼を追及したりはしないんですよ。
そしてその男と一緒に、早く救助船に乗ろうと画策します。
英国の小型観光船の船長ドーソンの船は、軍に徴用され水兵たちが乗る予定でしたが、船長は水兵たちが乗る前に、ダンケルクに向けて出発。
ドーソン船長が、なぜ危険を承知でダンケルクに向かったのか、後になってわかります。
この人の話には泣けましたわ。
ドーソン船長は途中で、海面に墜落した機体の上にいた、英国兵(キリアン・マーフィ)を救助します。
彼は何者なのか。
ダンケルクの海岸で指揮を執る士官に、ケネス・ブラナーと、TVドラマ「エージェント・カーター」で、スターク家の執事ジャービスを演じているジェームズ・ダーシー。
若手4人の俳優の中では、外見が好みなのは、戦闘機乗りのジャック・ローデンかな。
演技では、民間船のドーソン船長の息子役のトム・グリン=カーニーが良かったわ。
ドーソン父子の行動に納得がいく理由が、ラスト近くで明かされる。
たくさんの民間船がダンケルクに現れたシーンは、感動的でしたね。
(鑑賞日9月13日)
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まず戦争映画のジャンル史上、画期的な企画。
何と「撤退」がメインプロット!
ドンパチというよりは、一方的に攻撃される主人公たち...
このため、非常にテンション高いシーンの連発で、息つく暇もない(汗)
陸から空から水中から(Uボート魚雷)ドイツ軍に責め立てられる連合軍、総勢 40 万人!
こういう創り方もあるんだ、とクリストファー・ノーラン監督に、ひとしきり感心。
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それは、... [続きを読む]
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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/169619/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
第二次大戦中のダンケルクの戦いのこと→コチラ
ドイツ軍に、フランス:ダンケルクの浜まで、追い詰められた英仏軍。
英首相チャーチルは、救出を命じ、
民間の船も、ダンケルクに向かった。
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生き抜け
絶体絶命の地ダンケルクに追い詰められた若者たち。残り時間、わずか。
MOVIX京都にてダンケルクを鑑賞。う~ん誰か書いていたけど微妙というのが全体の印象かな。かなりリアルであるけど、なんか今一つピンとこないのは何故なんだろう。無茶苦茶緊迫感もないんだよね。
かなりお金もかかっているようだし。エキストラの人数も半端ない!
主役のトミーを演じたのはフィオン・ホワイトヘッド君。この作品がデビュー作のようだ。若き英国兵士の役。結構イケメンの感じ
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ノーラン監督が教えてました。おかげで山崎監督の今後が楽しみになりました
【ストーリー】
1940年、連合軍の兵士40万人が、ドイツ軍によってドーバー海峡に面したフランス北端の港町ダンケルクに追い詰められる。ドイツ軍の猛攻にさらされる中、トミー(フィオン・ホワイトヘッド)ら若い兵士たちは生き延びようとさまざまな策を講じる。一方のイギリスでは民間船も動員した救出作戦が始動し、民間船の船長... [続きを読む]
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“We shall never surrender.”
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【出演】
フィオン・ホワイトヘッド
マーク・ライランス
トム・ハーディ
【ストーリー】
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TBありがとうございます。
ジャック・ロウデン、良かったですよね。
若手の主役たちより、各パートのベテラン陣が良かったです。
投稿: すぷーきー | 2017年9月17日 (日) 19:53
★すぷーきーさん
ベテランが、しっかり脇を固めてましたねえ。
投稿: 風子 | 2017年9月17日 (日) 22:26
ノーラン監督は長尺が最近は多いのが当たり前と思ってましたが、今作は2時間に満たないんですよね。でも内容は重く、ひたすら脱出、退散というお話でしたね。
第2次大戦で、ここでの撤退劇がのちの勝利につながったとも言われていますが、このある意味かっこ悪い局面をこういう感じで仕上げたのは、さすがだと思いました。
いつもTBありがとうございます。
投稿: atts1964 | 2017年9月19日 (火) 16:03
★atts1964さん
負け戦だけど、
のちの兵力に大きく影響した撤退作戦だと言われてますよね。
投稿: 風子 | 2017年9月19日 (火) 19:56
こんにちは。
セレンディピティさんの所から来ました。
>しかし生きて帰れた兵士たちは、健康で五体満足なら、また戦場に送り出されたのでしょうね。
私もそれ、思いました。
実際この作戦の成功で、イギリス軍は40万人もの兵力を確保できたのですから。
ドーソン船長が向かった理由には泣けました。
こちらTBさせていただきますね。
投稿: zooey | 2017年9月29日 (金) 20:22
★zooeyさん
TBとコメントありがとうございます。
うれしいです。
兵力を温存できただけで、
ダンケルクで生き延びても、
別の場所で戦死した人もいるのでしょうね。
戦争はむなしいですねえ。。
投稿: 風子 | 2017年9月29日 (金) 21:39