« バリー・シール/アメリカをはめた男 | トップページ | 女神の見えざる手 »

2017年10月31日 (火)

ブレードランナー 2049

悲しきレプリカント

Blade_runner_2049

公式サイト http://www.bladerunner2049.jp

リドリー・スコット監督のブレードランナー(1982年)の続編

製作総指揮: リドリー・スコット
監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ  「メッセージ」 「プリズナーズ」 「複製された男

2049年、貧困と病気が蔓延するカリフォルニア。 人間と見分けのつかない人造人間《レプリカント》が労働力として製造され、 人間社会と危うい共存関係を保っていた。レプリカントで、LA市警のブレードランナー“K”(ライアン・ゴズリング)は、寿命制限のない旧型レプリカントを見つけ、処分するのが任務だ。あるレプリカントを処分した場所で、彼は枯れ木の下に埋められたトランクを発見。中に入っていたのはレプリカントの骨で、30年くらい前、出産時に死亡して埋葬されたと思われる。“K”は、その時生まれた子供の消息を突き止めて処分するように、上司のジョシ(ロピン・ライト)から命令を受ける。

前作はテレビ放映でしか見た事ないけれど、面白いとは思わなかった。
独特の世界観は斬新だったんだろうけど、ストーリーに引き込まれる事はなかった。

しかし今作では推理物の要素もあり、ストーリー展開も楽しめました。
ライアン・ゴズリングは、すごくかっこいい役だし、レプリカントである彼の感情の変化も良かったわ。

人間からは「人もどき」とそしりを受けるレプリカント。
“K”も、街ではそういう扱い。

Blade_runner_20494

人間は、レプリカントが反乱を起こさないよう管理している。
レプリカントが子供を産んでいたと世間に知れたら一大事と、ジョシは子供を抹殺しようとする。

一方、遺伝子組み換え食物で世界的な食糧危機を終焉させ、タイレル社を買い取ってレプリカントを製造しているウォレス(ジャレッド・レト)は、製造が追いつかないレプリカントの増産のため、レプリカントの生殖を考えていた。そのために、レプリカントが出産した子供を手に入れようとする。

前作を見ていれば、デッカード(ハリソン・フォード)とレプリカントのレイチェルの子供と、すぐに推測できるわよね。

ハリソンは、インディ・ジョーンズ、スター・ウォーズ、今作と、年月がたってから続々と続編製作で、いずれも子供がいる設定ね。

いったい、その子供はどうなったのか。
その消息を“K”が追っていく過程が、面白かったです。
彼と一緒に、観客が推理していく感じよ。

途中、“彼女”はなんで泣いているんだろうと思った場面があったんだけど、ラスト近くで、そのわけがわかったわ。それと同時に、前作でも今作でも出て来たデッカードと同じセリフを言っていたのにも、気づきました。

前作では、折り紙が重要アイテムのひとつだった覚えがあるけど、今作では木馬かな。

ウォレスの部下であるレプリカント、ラブ(シルヴィア・フークス)は、しぶとくて、女ターミネーターみたいだったわ。
そういえば、前作のダリル・ハンナもそんな感じだったわね。

Blade_runner_20492

ウォレス社が開発した、バーチャルの恋人ジョイ(アナ・デ・アルマス)。
とってもかわいい美人。

Blade_runner_20493

“K”はそれを利用しているんだけど、肉体のない女を相手にしているなんて、悲しいよねえ。

Blade_runner_20495

新旧ブレードランナーの対面。

とにかく、ラストシーンもかっこいいライアンでした。

(鑑賞日10月27日)

« バリー・シール/アメリカをはめた男 | トップページ | 女神の見えざる手 »

【映画】は行」カテゴリの記事

コメント

TBありがとうございます。
同じく、前作を面白いとは思いませんでした。
共感する人間と、共感できないレプリカント(原作ではアンドロイド)の対比がキモだと思うんですが、そんな設定をぶち壊した内容で、さらにショーン・ヤングが美人に見えず…。
今回は内容も分かりやすく、出演者も目に心地よく、眠くならずに済みました。

★すぷーきーさん
前作の世界観を見事に継承し、
更に進化させて面白くなっていると思いました。

バーチャルの恋人ジョイは可愛かったです。もうあういう時代はすぐそこに来ているのかも。
世界観を継承しながら、洗練された感じでよかったと思います。
いつもTBありがとうございます。

★atts1964さん
バーチャルばっかり相手にしていて、
生身の人間とちゃんと付き合える人が少なくなると、
良い世の中になるとは思えません。

映像技術も進歩しているし、今作は美しい映像でしたねえ。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ブレードランナー 2049:

» ブレードランナー 2049★★★★ [パピとママ映画のblog]
巨匠リドリー・スコット監督によるSF映画の金字塔「ブレードランナー」の35年ぶりの続編となるSF超大作。前作から30年後の荒廃した未来世界を舞台に、ブレードランナーとして活動する捜査官Kを待ち受ける衝撃の運命を、圧倒的な映像美とともに描き出す。主演はライアン・ゴズリング、共演にハリソン・フォード、アナ・デ・アルマス。リドリー・...... [続きを読む]

» ブレードランナー 2049 [ネタバレ映画館]
開演前にトイレを済ませておきましょう。 [続きを読む]

» ブレードランナー 2049 [風情☭の不安多事な冒険 Part.5]
 アメリカ  SF  監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ  出演:ライアン・ゴズリング [続きを読む]

» 『ブレードランナー 2049』 2017年11月2日 TOHOシネマズ日本橋 [気ままな映画生活 -適当なコメントですが、よければどうぞ!-]
『ブレードランナー 2049』 を鑑賞ししました。 なかなか面白かったがもう1回見ないと話が繋がらない... 【ストーリー】  2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。2025年、科学者ウォレス(ジャレッド・レトー)が遺伝子組み換え食品を開発し、人類の危機を救う。そして、元捜査官デッカード(ハリソン・フォード)が突然行方をくらませて以来30年の月日が流れた2049年には、レプリカント(人造人間)の寿命に制限がなくなっていた。 ... [続きを読む]

» ブレードランナー 2049 [映画1ヵ月フリーパスポートもらうぞ~]
評価:★★★★【4点】(F)(F) 映像表現に一切の妥協も許さないリドリーとドゥニがスクラム組めば [続きを読む]

» 『ブレードランナー 2049』 [beatitude]
2049年、カリフォルニアは貧困と病気が蔓延していた。労働力として人間と見分けのつかないレプリカントが製造され、人間社会と危うい共存関係にあった。しかし、人類への反乱を目論み社会に紛れ込んでいる違法な旧レプリカントは、ブレードランナーと呼ばれる捜査官が取り締まり、2つの社会の均衡と秩序を守っていた。LA市警のブレードランナー・K(ライアン・ゴズリング)はある事件の捜査中に、レプリカント開発に力を注ぐ科学者ウォレス(ジャレッド・レト)の巨大な陰謀を知ると共に、その闇を暴く鍵となる男、かつて優秀なブレー... [続きを読む]

» ブレードランナー2049 [映画と本の『たんぽぽ館』]
レプリカントとは・・・、つまりは人間とは。 * * * * * * * * * * 1982年公開の「ブレードランナー」から35年を経た続編。 リドリー・スコット監督は製作総指揮に当たっている・・・と。 先日この「ブレードランナー」を予習視聴したので、 張り...... [続きを読む]

» 「ブレードランナー 2049」 [或る日の出来事]
映像、雰囲気(ムード)は、よく創ったと思う。 [続きを読む]

» ブレードランナー2049・・・・・評価額1750円 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
作りものの人生に、意味はあるか? リドリー・スコットの代表作にして、80年代、いや20世紀後半を代表する近未来SF映画の金字塔、「ブレードランナー」の35年ぶりの続編。 ロイ・バッティとの死闘を生き延びたリック・デッカードが、恋人レイチェルと共に姿を消してから30年後の未来、西暦2049年のロサンゼルスを舞台に、人間とレプリカントの新たな物語が紡がれる。 傑作「メッセージ」に続いて...... [続きを読む]

» ブレードランナー2049  監督/ドゥニ・ヴィルヌーヴ [西京極 紫の館]
【出演】  ライアン・ゴズリング  ハリソン・フォード  アナ・デ・アルマス  シルヴィア・フークス  ジャレッド・レトー 【ストーリー】 2022年にアメリカ西海岸で大規模な停電が起きたのをきっかけに世界は食物供給が混乱するなど危機的状況を迎える。2025年、科学...... [続きを読む]

» 「ブレードランナー 2049」☆超えた! [ノルウェー暮らし・イン・原宿]
オリジナル1作目の「ブレードランナー」が多くのSF作品に多大な影響を及ぼして、以後1作品たりとも「ブレードランナー」を超えるものが現れない・・・と思っていたら、『ヒット作の続編またはリブート作品は決してオリジナルを超えられない』というジンクスまで破って、なんとオリジナルを超えてきたyo! 1作目をこよなく愛するパパンでさえ、「超えたとは言わないけれど、同じくらいに素晴らしかった!」と大絶賛☆... [続きを読む]

» 映画:ブレードランナー 2049  大変残念なことに、本年度ワースト候補。何でコウナッタ?!? [日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~]
まず行く前に見直した第1作。 時代設定にまず驚き!だったのが、たった 2年後の 2019年(笑) なぜこのタイミングで、リドリースコットが続編を公開したかったワケがわかったような(笑) 時代に追い抜かれてしまう前に、先に行きたかったのででは?! で内容。 当時うっすら記憶していたイメージに近く「雰囲気を楽しむ映画」という感想。 あと前のアップでは書かなかったが、クライマックスでまた驚き。 ここで、TDKのプレイスメント!?! (まだそんな時代じゃないの... [続きを読む]

» ブレードランナー 2049 [♪HAVE A NICE DAY♪]
続編としてしっかり作られてて面白く観た 前作をテレビで観たばかりのホヤホヤ(笑)だったのでよかったかな。 この映像といい世界観はいいな。 前作は暗~くて陽が当たらない世界でしたもんね。 特別だったレイチェル その後のお話もあって、ほ~ほぉ~思いながら観れ...... [続きを読む]

» 独断的映画感想文:ブレードランナー 2049 [なんか飲みたい]
日記:2017年11月某日 映画「ブレードランナー 2049」を見る. 2017年.監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ.音楽:ヨハン・ヨハンソン,ベンジャミン・ウォールフィッシュ,ハンス・ジマー. 出演:ライ... [続きを読む]

» ブレードランナー 2049 [セレンディピティ ダイアリー]
ライアン・ゴズリング主演、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、1982年に公開されたSF映画「ブレードランナー」の続編です。前作の監督リドリー・スコットが製作総指揮を務め、前作で主演したハリソン・フォードが共演しています。 ブレードランナー 2049 (Blade Runner 2049) 2049年、環境破壊の進んだカルフォルニア州。新型レプリカントのK(ライアン・ゴズリング)は、かつて反乱を起こした旧型レプリカントを捜して解任(処分)するブレードランナーの職についていました。ある時、郊外で農場を営... [続きを読む]

» 「ブレードランナー2049」 [Con Gas, Sin Hielo]
近未来のその先の近未来。 前作を予習してから観に行きたかったけど結局できないままに終わってしまった。 前作の舞台は2020年だったと言う。もちろん映画で描かれている世界は現実とはほど遠い。しかし時間軸以外の人類の悲観的な未来は少なからず現実味を持っており...... [続きを読む]

» ブレードランナー 2049 [銀幕大帝αTB受付]
TBはここにお願い致します。 [続きを読む]

« バリー・シール/アメリカをはめた男 | トップページ | 女神の見えざる手 »

2024年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ