アリー/ スター誕生
ブラッドリー・クーパーの才能に注目!
公式サイト http://wwws.warnerbros.co.jp/starisborn
監督: ブラッドリー・クーパー
昼はウエイトレスとして働き、夜は場末のバーで歌っているアリー(レディー・ガガ)は、歌手になる夢を抱きながらもなかなか芽が出ず、自信を失いかけていた。そんなアリーの前に、偶然にも世界的ロックスターのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)が現われる。彼はアリーの歌声に惚れ込み、彼女を自身のコンサートに招待する。そして、いきなり大観衆が見つめるステージにアリーを呼び込んでデュエットを披露し、観客から喝采を浴びる。これをきっかけにアリーは一気にスターへの階段を駆け上がっていくとともに、ジャクソンとも深い愛情で結ばれていくが…。
最初は1937年の映画で、本作は3度目のリメイクで、ブラッドリー・クーパーの初監督作品。
テレビで1954年のスタア誕生(ジュディ・ガーランド主演)を見たので、比較も入れてネタバレで感想をば。
1954年版でも、人気俳優に見いだされた主人公エスターは、映画会社で鼻やあごの形が悪いと、色々メイクで変えられちゃうのよ。金髪のかつらを付けさせられるし。名前も本名ではなく芸名を付けられる。まあ、昔は芸名は珍しくはないでしょうけど。
顔や髪を変えられたエスターを見て、ノーマン・メイン(ジェームズ・メイソン)は大笑いし、ありのままの君がいいと言う。
1954年版のノーマン・メインはアル中。
本作でも、ブラッドリー・クーパー演じるジャクソン・メインもアル中だけど、生い立ちや彼の背景も語られ、1954年版より彼に同情できる。
ただ落ち目になっただけでなく、家族の愛を得られなかった子供時代。自分をしっかり支えてくれる保護者もいなかった子供時代。
父親や歳の離れた異母兄との事なども、少しずつ語られ、アル中になった経緯もわかる。
そして生まれつき片耳が聞こえず、もう一方の聴力も失いつつあるという、ミュージシャンとしてはとても辛い状況。
そのために、ますますお酒とドラッグにおぼれていく。
レディー・ガガがすごい歌手なのはわかっているから、彼女の歌がすごいのは当たり前。
彼女の演技もよかったけれど、それより断然ブラッドリー・クーパーの演技がうまいと思った。
監督としても、まずまずのスタートでしょう。
ジャクソンの悲しさや、アリーに対する愛情が伝わってくる。
特別彼のファンではないけれど、今まで見た彼の出演作では、一番演技力を感じたわよ。
本作のために、歌とギターとピアノのレッスンを受けたとか。
ピアノは手元が映らなかったので、上達度が低かったのか、本人の納得のいくものではなかったのかも。
予告編を見た時、彼の歌声に驚いたのよ。それが本作を見に行った理由です。
1954年版では、ノーマン・メインは海辺の自宅から、海へ入っていって自殺。
今回のジャクソン・メインは、13歳の時と同じように、ベルトで首を吊る。
どちらも死のうとするところだけで、死んでいる映像はない。
自分がいては、妻の才能がだめになってしまう。
妻のために自らの死を選んだ夫。
スター誕生というタイトルだけど、芸能界の裏側とか、スターになるまでの過程に重点を置いた話でなくて、男女のラブストーリーだったのね。
(鑑賞日12月21日)
« Merry Christmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~ | トップページ | ボヘミアン・ラプソディ 応援上映 »
「【映画】あ行」カテゴリの記事
- 弟は僕のヒーロー(2024.01.23)
- アクアマン/失われた王国(2024.01.19)
- エクスペンダブルズ ニューブラッド(2024.01.14)
- ウォンカとチョコレート工場のはじまり(2023.12.15)
- アナログ(2023.11.30)
コメント
トラックバック
この記事へのトラックバック一覧です: アリー/ スター誕生:
» ショートレビュー「アリー/ スター誕生・・・・・評価額1700円」 [ノラネコの呑んで観るシネマ]
人生を永遠に変える、歌がある。
評判通り、素晴らしい仕上がりだ。
1937年に公開された、ウィリアム・A・ウィルソン監督、ジャネット・ゲイナー主演の「スタア誕生」の、三度目となるリメイク。
オリジナルはハリウッドの映画界の話だが、本作は音楽業界が舞台だし、レディー・ガガ演じるアリーが鼻の大きい女性という辺りも、バーブラ・ストライサンド主演のフランク・ピアソン版「スター誕生」を継承し...... [続きを読む]
» 映画「アリー/スター誕生」 [FREE TIME]
映画「アリー/スター誕生」を鑑賞しました。 [続きを読む]
» 映画『アリー/ スター誕生』★レディ・ガガが歌い上げる愛と切なさと哀しみ [yutake☆イヴの《映画★一期一会》]
作品について http://cinema.pia.co.jp/title/175053/
↑あらすじ・配役はこちらを参照ください。
・歌姫アリー: レディー・ガガ☆ ←娘が大好き!
弾丸帰省の娘と観ました!
歌手志望の女性が、スターになっていく話だと思っていました。
もちろん、スターになりますが、ソコがゴールではなかった。
アリ―は、人気歌手ジャックに見出さ...... [続きを読む]
» 「アリー/スター誕生」 [或る日の出来事]
レディー・ガガの歌はもちろん堪能できるが、彼女の演技とクーパーの歌も意外にイケた。 [続きを読む]
» 「アリー/スター誕生」感想 [ポコアポコヤ 映画倉庫]
レディーガガの歌は良かったけど・・・ 3つ★
[続きを読む]
» 「アリー スター誕生」☆栄光の影にあるもの [ノルウェー暮らし・イン・原宿]
スタ誕ものに昔からそそられず、話題だったけど年末は音楽系映画は「ボヘミアン・ラプソディ」で満足しすぎたため普通にスルーしていた作品。
長患いから解放されて、おや?アカデミー賞候補作品は今まで必ず観ていたのに、これはまだ未見だったー!!... [続きを読む]
« Merry Christmas!~ロンドンに奇跡を起こした男~ | トップページ | ボヘミアン・ラプソディ 応援上映 »
「奇抜な人」なイメージが強かったガガ、大活躍でしたね!
投稿: onscreen | 2018年12月29日 (土) 09:54
★onscreenさん
ガガは女優志望だったそうですから、
念願の映画出演ですね。
投稿: 風子 | 2018年12月29日 (土) 23:29
TBありがとうございます。
元ネタは観たことがないので、どんな内容か知らずに観ました。
「Shallow」がすごいと思いました。
今年もよろしくお願いいたします。
投稿: すぷーきー | 2019年1月 6日 (日) 23:32
★すぷーきーさん
私もテレビで1954年版を見たのは、本作のあとなので、
内容を知らずに見ました。
映画館へ行く機会が減っていますが、
今年もよろしくお願いいたしますぅ。
投稿: 風子 | 2019年1月 7日 (月) 19:28
監督としても光るものを感じさせたブラッドリーでしたが、もっと撮っていけば良い監督になる気がします。
そして歌が良かったですね。
口パクかと思いましたが、ガガが褒めていましたから。
旧作もちょこちょこ見ていきたいです。
TBありがとうございます。
投稿: atts1964 | 2019年1月 8日 (火) 08:14
★atts1964さん
ブラッドリーは俳優としても監督しても、
今後も楽しみな人ですね。
投稿: 風子 | 2019年1月17日 (木) 00:01
こんばんは。
ドロドロっとした展開だったのは、
仕方ない事だったんですね
それにしても、「あれ?」と言う間に
追悼式になっていましたので、個人的にはびっくりしました。
あと、やはり序盤のアリーの曲が良かったので、
ダンス振り付けのついたグラミー賞がどうのこうののあたりの曲は、今一つに感じました…。
シャロウはよかったんですけどね。
投稿: maki | 2019年9月26日 (木) 21:05
★makiさん
時代に合わせてはいると思いますが、
リメイクって、なかなか難しいですね。
投稿: 風子 | 2019年9月26日 (木) 22:01