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2020年2月 1日 (土)

山中静夫氏の尊厳死 完成披露試写会

どこで死にたい?

Yamanaka

公式サイト https://songenshi-movie.com
2月14日公開

原作: 山中静夫氏の尊厳死 (南木佳士著/文春文庫)

山中静夫(中村梅雀)という患者が、自宅がある静岡の総合病院からの紹介で、今井のいる信州の総合病院にやって来た。紹介されてきた資料によれば山中さんは、腰の骨と肝臓に転移のある腺癌というタイプの肺癌で、明らかに末期の状態だった。付き添う家族の負担を考え、今井(津田寛治)は山中に今まで通り静岡の病院での再治療をすすめたのだが、山中はどうしても故郷・信州の山を望む地で死にたいと願う。 彼の希望をかなえようとする今井だったが、職業柄多くの死に直面してきた彼は、うつ病になってしまう。

完成披露試写会と言っても、映画の舞台になった地元では、すでに去年の秋に上映されているそうです。
上映前に、監督やキャストの舞台挨拶がありました。
登壇したのは、中村梅雀、津田寛治、高畑淳子、田中美里、小澤雄太、江澤良太、大方斐紗子、村橋明郎監督でした。

リハーサルの時に涙が出たキャストに、監督が、「この映画では、登場人物は誰も泣きません。」と言ったそうです。
確かに映画の中では、誰も泣いていませんでしたねえ。

山中静夫は、婿入りしてから一度も自分の我を通すことなく、黙々と働いてきた。
しかし余命わずかと宣告されてから、家族の意に反し、故郷の山を見ながら死にたいと、強引に信州の病院に入院します。
人生の最後くらい、自分の思う通りにと我を通します。
反対していた妻も、少しずつ夫の気持ちを尊重しようとするのです。

今までずっと他人に気を使っていたので、病室は個室にしてくださいと言う山中さん。
いくら長くて三か月といえども、料金を考えてしまいましたよ。

患者本人が考える尊厳死という意味はよく伝わりましたが、本作はやっぱり男性目線だなあと思う部分もありました。
でも、ま、男のわがままも最後くらい聞いてあげてもいいよね。

一方、今井医師がどんどん鬱になっていく様子は辛いですねえ。
人の死に立ち会いすぎた。
気分転換できる物や時間がないと、陥りやすいだろうなあと思いました。
支えようとする家族も大変です。

舞台挨拶で大方斐紗子さんが、「とっても大きな声で笑う役で、今までやったことのない役でした。
なので、辛い時はこの映画の役みたいに、大きく笑うことにしています。」とおっしゃっていました。

作り笑いでもいいから、毎日笑うことは良いとテレビで聞いたことがあります。
人それぞれ、自分の気持ちをハッピーにしてくれるものがそばにあるといいですね。

(鑑賞日1月21日)

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