八犬伝
虚と実は表裏一体か
公式サイト https://www.hakkenden.jp
人気作家の滝沢馬琴(役所広司)は、里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた八人の剣士たちが壮絶な戦いに挑む物語「八犬伝」を書き始める。それは、友人の絵師・葛飾北斎(内田聖陽)も魅了し、やがて人気作となっていく。しかし長期連載の中で数々の試練に直面し、ついには物語の完成が危ぶまれる。
南総里見八犬伝を読んでいない人でも楽しめると思いますが、当然読んでいた方がより楽しめると思います。
何しろ本作では、南総里見八犬伝の話は、かなり端折ってありますから。
八犬士がそろうまで、すごく早いものね。
時間の関係上、仕方ないけどね。
映画は、まず、南総里見八犬伝の話の始まりからの映像。
それから馬琴が、北斎に読んだ感想を聞く場面に変わる。
八犬伝は連載物であるから、この後どうなるの~~?というところで、
物語の映像から、馬琴と北斎の場面に替わる繰り返し。
馬琴と北斎のやり取りは、度々笑いをさそう。
馬琴が書く八犬伝の絵は、映画オリジナルだそう。
すごいわね。
南総里見八犬伝の話は、見ごたえのある映像になっています。
チャンバラシーンも良かったです。
オカルト顔の栗山千秋が怨霊役なのは、合ってるわよねえ。
出演者が豪華で、芝居小屋で忠臣蔵と四谷怪談の場面では、中村獅童をはじめ、実際の歌舞伎役者の方々が、演じています。
奈落での鶴屋南北(立川談春)と、馬琴の問答が良かったわ。
日本の怪談て、不条理な目にあって死んだ女性とかの話で、実は裏を返すと社会批判だったりする。
いつも夫に悪態をつく、女房役の寺島しのぶも良かった。
馬琴の私生活は、なかなか大変で、涙する場面もありました。
医者で、馬琴の書く物語の校正などもしていた息子(磯村勇斗)は、若くして亡くなってしまうし、自身は目が見えなくなってしまった。
嫁のお路(黒木華)が、馬琴に字を教わりながら完成させた南総里見八犬伝。
よく28年も書いたよね。
(鑑賞日10月26日)
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